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表題作堕ちる花

尚吾
腹違いの兄,人気俳優
大学生,尚吾の弟

あらすじ

兄弟というのはそれほどいけないものだろうか?? 大学生の磯貝誠は、異母兄で人気俳優の尚吾とふたり、故郷である四国を離れ、東京で暮らしている。過保護なくらいに誠を溺愛している尚吾と、弟でありながら兄を守りたいと思っている誠。ふたりはまるで恋人のように仲のいい兄弟だった。そんなある日、誠のもとに幼馴染みからハガキが届く。それがすべての始まりだった…… ずっと押し殺してきた想い。兄弟として越えてはならない一線。故郷に隠された忌わしい秘密とは…!?
出版社より

作品情報

作品名
堕ちる花
著者
夜光花 
イラスト
水名瀬雅良 
媒体
小説
出版社
大洋図書
レーベル
SHYノベルス
シリーズ
堕ちる花
発売日
ISBN
9784813011798
3.7

(130)

(39)

萌々

(35)

(47)

中立

(6)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
20
得点
482
評価数
130
平均
3.7 / 5
神率
30%

レビュー投稿数20

内容も萌えも◎

評価タイトルの通りです。
内容はすごくミステリーかつサスペンスでした。
誠の故郷である村には鬼食い沼という沼があり、そこには決して近づいてはいけないと言われてきました。
しかし誠は上京してきて、たまに鬼食い沼の夢を見ます。と同時にそこで神隠しにあって今も行方不明な健太が死体となって誠の夢に現れます。
もう村とか沼がでてくるあたりちょっと怖いですよねw
誠の幼なじみの愛理と八尋も変な夢を見るらしく、誠は健太の謎の失踪や夢について探っていきます。
もうドキドキしながら読んでましたよw

内容はちょっと重いですが兄弟萌えやばかったです(*´д`*)
兄の尚吾が弟の誠溺愛なのがよかった。
もともと仲が良かったのでそこまで違和感はなかったです。
誠が「にいさ…っ」って喘ぐのに萌え…!改めて兄弟萌えに目覚めましたw
ビジュアル的にも俳優でかっこいい兄と可愛い弟がかなりツボでした。水名瀬先生の絵がぴったりでしたね!

最後はちょっと泣けました。
BL抜きだったらあの最後はすごく切ないというか痛かった。
内容もとても良かったですし、兄弟にかなり萌えました。夢中になって読める作品だと思います。
なので文句なしの神評価で☆

7

禁断の兄弟愛<サスペンス

萌萌。(MAX:萌萌萌:神に近い)
美形人気俳優deブラコン兄さん・尚吾×純粋培養かわゆい系美形意外と大物?弟・誠の、異母兄弟もの。そしてそこは夜光花さん、禁断の兄弟愛とサスペンスを絡めてサービス満点。面白うございました。
近親相姦は3時のおやつ並に大好き、弟攻めも読むけどやっぱり兄弟ものは兄さんに攻めて頂きたい……!
そんな腐女子(私)にとって兄攻めが3冊も読めるなんて。ありがとう夜光花さん、ありがとう大洋図書!と感謝しつつの拝読タイムでした。

故郷を離れ、東京で兄との二人暮しを送る誠の元に届いた「十三年前の真実が分かりました。集まってください」というハガキ。まるでパンドラの箱を開けてしまったかのように、物語は不穏な動きを見せます。
十三年前に消えた幼馴染み、繰り返し見る夢、故郷を異常に嫌う兄…。

兄×弟にあるまじき誘い受けという(厳密にはちょっと違いますが)反則技ですが、兄さん実はヘタレ属性で弟の方が根っこは肝っ玉という裏力関係なので、まあええじゃろと納得です。(←弟には最初怯えて欲しい腐願望があるもので…)
精神的に兄<弟というのもそれはそれでまたヨシです。

でもまこっちん(弟)よ、キミの恋心が一体いつそこまで育っていたのかちっとも分からんかったよ。笑
「兄弟だから駄目なの?」って、素ですんごい質問。兄弟だから駄目に決まってるじゃないかい。
そんな感じであっさり禁断の垣根を乗り越える弟……これで10年近く悩んだ兄さんの立場ないぞ。なんだかなあ~笑
夜光花さんの受けキャラは不思議な天真爛漫さというか、根っこで器がでかいというか、決して鬱病にはならないだろうな~っという芯の強さを感じます。

そんなまこっちんのおおらか性格とサスペンスにもっていかれて、近親相姦の醍醐味の禁忌臭がうっすいです。交換サインがでてるウチの玄関にある芳香剤以上に薄い。
近親相姦に並々ならぬ情熱を注ぐ私としては、そこが物足りなかった……!
タブーを犯すという背徳感が、周囲で起こる犯罪の恐怖と上手い具合に相乗効果……といかずに、負けてしまっている気がしました。
まあその分サスペンスモノとして面白さが上乗せされているのですが。

濃厚な背徳の香りに酔いしれたいという欲求には物足りなかったのですが、BL読み物としては大満足のシリーズ1冊目でした。
さあ、次巻は兄さんによるエロ祭りだ~~笑

6

おどろおどろしいけど面白い

三部作の一作目です。
夜光さんの作品ですが、痛い系でなくおどろおどろしい路線ですね。


受けは大学生の誠。
田舎を離れ東京で兄と二人暮らしをしています。

攻めは異母兄の尚吾。
俳優として人気を博し、誠にも不自由ない暮らしをさせてやれています。


ある日、田舎の友人から誠へ一通のハガキが届いたことで、封じられていた事件が動き出すというものです。
ふたりの田舎は過疎化が進み、いかにも!といった雰囲気の村。
怪奇小説のような作りでありつつ、しっかりBLなのが夜光さんの素晴らしいところですね。

とにかく、尚吾の誠への執着がすごい。
ヤンデレってこの人みたいなことですか?
最初は田舎にあるいわくつきの沼での出来事がきっかけで、尚吾は誠を抱いてしまうのですが、そこからもうブレーキの壊れた車ですね。
止まりません、尚吾。
ただ、これがシリーズ作品の強みなのか、ストーリーとえっち、両方充実させられるんですよね。
もちろんBLですからえっちも必要ですが、内容がナイヨウな感じじゃ途中で投げたくなりますし。
この一冊でもとりあえず完結できてはいますので、試しに読まれても良いかもしれません。
続きを読むのが楽しみな一冊でした。

6

ゴシックって難しい

評価が高いようだったので読んでみました。

兄弟ものだけど、BLにサスペンス、ではなくてサスペンスにBLを足したような。村に秘密に幼馴染に過去の事件に、と詰め込んであるものは横溝系のある意味王道ゴシック。そこに芸能人、美人兄弟を絡めたせいか、それほど重く無く読めました。
ホラー?と思うほどおどろおどろしい描写が多かったです。怖い話無理な私はここですでに腰が引けてしまいました(笑)
もちろんホラーではないので、徐々にネタばらしされて今度はサスペンスに。
その中で兄弟の思いが通じていきます。謎に対する恐怖と、禁忌に対する恐怖と掛け合わせたみたいでした。

ただ、私にはいまいち消化不良に感じられました。要素を詰め込むのはいいんですが、その描写があっさりしていて記号化されすぎているので、味わいが少なかった。文体も平易で読みやすい分、どうしても軽くなってしまっているように感じました。やはり、ゴシック・横溝系にはほの暗さが不可欠。Hにしても、二人の感情やキャラがあまり伝わってこなかったので、今一つ萌えず。どこでもいいので、もっと掘り下げた部分が欲しかったなぁと。要素が多い分、消化するにはもっとページが必要だったのかな?と思いました。
1冊読み切るのがちょっとつらかったです。

6

兄弟ものはいいですね

兄弟ものです。が、サスペンス的な要素が前面に出てきているせいもあり、背徳感は思ったよりも薄いですね。過疎の村に根強く残る、人間のエゴが絡んだ因習。村の暗部と言えるそれが悲劇を生み出すという事態が重点的に描かれ、かなりダークな雰囲気を醸し出しています。
兄の尚吾は、そんな醜さが渦巻く村から弟の誠を引き離し、東京で同居しています。尚吾の過保護っぷり、兄弟べったりぶりが素敵。まだ想いが通じ合う前から、ちょっとしたスキンシップが頻繁に出てきて萌えます。尚吾兄さん、誠のことしか見えていないのが丸分かりで可愛い!昔も今も尚吾は、誠だけが大切で、誠が傷つかないことだけが重要なんですね。過去のエピソードを読んでると、尚吾がまだ少年の頃からいかに誠を愛しみ、守ろうとしてきたかがよく分かります。
でも、尚吾はヘタレでした。幼馴染みの葬儀のために村に帰った際、成り行きで誠と関係しちゃった後、尚吾は弟を壊してしまうのではないかという恐怖から誠と距離を取ろうとするようになります。おいおい、そこで逃げるのか、と思わずつっこでしまいましたが、ヘタレ攻め大好きな私には大歓迎です(笑)。少年時代からずっと誠への想いを必死で抑えてきたのだと思うと切なくて、尚吾がすごくいとおしく思えました。 
それに対して、誠は結構大らかで、自分の感情に素直ですね。「兄弟というのはそれほどいけないものだろうか」なんてすんなり兄弟同士の恋を受け入れてるし、積極的です。こっちの方が稀有なのかもしれませんが。↓でも指摘されてますが、誠があまり苦悩せずに兄との恋を受け入れている点は、背徳感を薄める要因になっているような気がします。これで二人とも深刻に捉えていたら、もっとダークで背徳感溢れる世界観になっていたでしょう。尚吾は、こういう誠の大らかさや素直さにずっと救われてきたんでしょうね。
エロは濃かったです。特に後半、想いが通じ合ってからの尚吾は、箍がはずれた観がありますね。尚吾って、幼い頃に母を自殺で亡くしていて、かなり屈折した部分があるんですけど、そうした屈折がエロにもどこか反映されているような気がします。
兄弟二人はめでたく結ばれるんですが、呪われた村の因習によって被害者が出ていることもあり、読後感は結構重いかな?誠の幼馴染みは、皆、不幸な路線をたどっていますしね。救われる者(尚吾・誠兄弟)と救われない者(誠の幼馴染み達)がくっきり分かれる結末になっています。こうした結末が偶然的なものとして描かれていたのが印象的でした(誠は「自分が幼馴染みのような末路をたどることもあり得た」と思っている)。それゆえに、誠にとって、村での出来事は単なる人事ではなく、彼の心に大きな虚無感や悲しみを残しているのだと思います。こうした呪われた村での出来事は、はたして今後の展開や二人の関係に影響するのか、とても気になります。

5

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