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ようやく煮詰まりきった飛が歩き出しました。
師父の刃に倒れた飛が、次に目が覚めたのは、青龍の高楼街。
未だに敵かみ方かわからない、雷英と猫が飛が死んだと偽って、そこまで担いできたのだった。
一方のマクシミリアンは、飛が亡くなったと信じてるのか、信じていないのか。
一時的に避難場所としている賓荘の寝台の上で、呆けた様子で一度も口を開こうとはしない。
万里も、クレイも困り果てていた。
けれど、すべてを失った飛は一度は死すらも考えるけれども、「マクシミリアンが生きている」ということを聴き、ついに自分の歩む先を見つけ出す。
その前に、自分が一体何者なのかをはっきりさせるべく、朱龍へと向かう――
そして、己が抱えるものを知った飛は、その足でマクシミリアンの下へと向かう。
という感じの巻でした。
このシリーズでここまでラブラブなのはちょっと珍しい。
というか、ここまでやっておいて、すっきりくっつかないのがひどいと思うんですが――
おそらく、次の巻は飛とマクシミリアンが再会したところから始まるはずなんですが、どんな皮肉の応酬になるのか、これから楽しみです。
普通だったら、「やっぱりあなたの元にいたい!」的な感じで、はっきりくっきりハッピーエンドになって終わりだと思うんですが、そうじゃないんですよね、このシリーズは。
飛なら、他の人間の前でなら素直に振る舞えそうな気がするのに、マクシミリアンの前だけではダメなんだから、やっぱり原因はマクシミリアンなのかしら――?
偏屈なご主人様に仕え、振り回される飛の受難はまだまだこれからです。