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今回は過去の所業から鬼なった薬師と
妾腹ながらも領主の跡取息子のお話です。
過去の恋ゆえに鬼となった攻様が受様と出会い、
二人で新しい生き方を決意するまでと
その後のラブラブな日常を描いた番外編を収録。
下々の民が鬼とは貴族の姫君を攫ったり、
生まれたばかりの稚児を貪り喰うと信じていた時代、
貴族や裕福な商人達が鬼という隠れ蓑で
厄介な人間を始末していた時代のお話です。
妾腹ながら領主の跡取息子として育った受様は
父から民を苦しめる鬼を成敗するように命じられ、
鬼の住処へと向かいます。
見た目は稚児か色小姓を彷彿とさせ
初冠もまだの十三、四の少年である受様は
勇敢で逞しい武士として
父から賜った鬼切の魔刀を手に名乗りを上げます。
応えて現れたのは長髪をなびかせ、
派手な着物を粋着流す二十台半ばの青年。
彼が倒すべき鬼、そして今回の攻様になります。
受様は手にした魔刀で攻様に切りかかりますが、
飾り太刀である事すら知らない受様が
攻様に敵うわけが有りません。
あっけなく気を失って住処に連れて来られた受様は
煮るなり、焼くなり好きにしろ!!と言い放ちます。
双眸を怪しく輝かせた攻様は
受様を隅々まで美味しく喰らってしまいます♪
お食事の時間はお初なのにピンクモード全開。
受様の舌足らずな受け答えがより甘くさせてますね。
鬼である攻様と契りを交わした受様は
攻様の優しいぬくもりを知り、
谷の生活こそが現実で有るかのように感じます。
「鬼」と「人間」の違いとは何なのだろう?
やがて父よりも攻様が大切になっていく受様。
そして彼がなぜ鬼になったのかを知りたいと思い始めます。
しかしそれは攻様の慟哭、
永遠に癒えぬ心の傷に踏み込む事に他ならず?!
人の弱さと強さを鬼という存在を通して描いた本作。
攻様は人の弱さが招いた愚かな過去により鬼となりますが
優しさと強さを持つ受様に出会った事で、
孤独の辛さを分かち合える者を得、
長いだけの時に希望という未来を見出します。
受様の生い立ちと彼をめぐる父達の思惑、
攻様が鬼になる原因となった過去の恋と二人の出会い、
そして受様が攻様をかばって切られる山場等、
設定も展開もわりと王道なストーリーでしたが、
登場人物の表裏(明暗)がはっきりしていて読みやすいです。
凛さんは本作がデビュー作。
花丸文庫は最近めっきりご無沙汰でしたが
読ませる新人さんが出てきて要チェックですね♪
今回は同じく長い時を生きる人外の攻様のお話で。
柊平ハルモさんで『烙印の夜に逢う』をご紹介します。
強気で勝ち気で負けず嫌い。
な、桜蘭が可愛いです。
話し方も子供っぽくてショタっぽい感じもします。
14歳くらいかな?と私は思う。
父に頼まれ認めてもらいたいとか、喜んでもらいたいとか、
そういう理由で一人鬼退治にやってくる。
無茶だろ……と思っていると、桜蘭は妾の子で体の良いやっかいばらいだったんですね。
ただ、可愛がって欲しいだけなのに可哀想な桜蘭。
帰る所もない桜蘭は鬼の阿修羅に温もりを求める……。
なんて、いたいけな子なのと思っていても……
勝ち気な性格でちょっと、言葉が乱暴な桜蘭を見ているとそんな気持ちは何処かへ行ってしまう(^-^;
阿修羅の事をあしゅと呼ぶ桜蘭が可愛い(*^^*)
阿修羅も最初から鬼だったわけじゃなく、愛する物を失った悲しい過去がある。
お互いに寂しくて、温もりが必要だったんですね~。
桜蘭がだんだんと淫乱になっていくわけですが……
乳首とか性描写の表現が可愛いく感じました。
ただ、物足りなさも感じます(^-^;
佐々木久美子先生のイラストが綺麗です。
初読み作家さんです。
時代物という事とイラストが佐々木さんという事で読んでみました。
舞台はまだ祈祷師や鬼が存在していた日本。
美しい鬼と領主の息子のお話です。
鬼が登場するお話ですが、それほど恐ろしくも禍々しくもありません。
どちらかというと切なくて甘々な雰囲気です。
ただ、阿修羅は普段は穏やかなのですが、流石鬼だけあって、激怒すると荒々しく猛々しくなり、本人でもそれを抑えるのは難しい状態になります。
そこがとても男らしくはあるのですが…残酷にも見える。
主人公2人共にそれぞれつらい体験があるのですが、お互いにそれを癒し合える存在になれたのは良かった。
Hシーンも多いと思います。
美しくて男前な攻め様と強がりで子供っぽい受け様がいい取り合わせでした。
もの凄く評価に困った作品。
なんちゃって平安風ファンタジー?
とでも言いますか、鬼退治をしにきた領主の妾腹の息子が、あっさり鬼にやりこめられて、めでたしめでたし。
要約しすぎましたが、その間には親に疎まれた子供の悲哀だとか、人の子として生まれながら鬼になってしまった過去だとか、内容としてはなかなかいいのではないか、と思うのですが……うぅん……。
デビュー作ということと、Web作品に加筆修正したものという点で、オマケ評価という感じです。
というのも、なんちゃって平安風ファンタジーなのはいいのですが、なんちゃってだとしても【平安風】というのなら、ちゃんと平安風を心がけて欲しかった。
装束やら世界観やらなんやらがいかにそれっぽくても、物語に重要な【言葉】があまりにも現代風で、ここって平安風なんだよね……?
と何度も確認しそうになってしまいます。
受が少しアホの子なんですが悪い子ではないので、その当たりをもう少しお上品にしてくれていたらよかったのになぁ、というのが残念です。