好きになったのは、酷い男。

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表題作芳醇な恋に

麻生壮一
ネット販売会社を立ち上げた社長
飛鳥井穂
老舗酒造を受け継いだ若社長

あらすじ

「飛鳥井、キスしたことねぇの?」「あるよ」
「その返事、むかつくな」――。
高校時代の、一世一代の恋だった。老舗酒蔵の若社長・飛鳥井がその男と再会したのは、吸収合併の会議の席。買収を持ちかけてきた相手は新進のネット販売会社社長となったかつての恋人・麻生だったのだ! 裏切られた過去を忘れた飛鳥井に対し、麻生は「今お前が一人なら、昔の男のことは忘れてやる」と傲慢に言い放つ。今も昔も酩酊するようなその恋に、飛鳥井は……。
出版社より

作品情報

作品名
芳醇な恋に
著者
火崎勇 
イラスト
あおいれびん 
媒体
小説
出版社
学習研究社
レーベル
もえぎ文庫
発売日
ISBN
9784059040903
3

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萌々

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中立

(2)

趣味じゃない

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レビュー数
7
得点
43
評価数
15
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数7

受けいれられない

火崎先生の作品は定期的に摂取しています。
クセはありますが、気負わずに読めるところがお気に入りです。
火崎先生が書かれる攻めって、わりとワイルド攻めが多くて好きなのですが、今作品の攻めさんはそういう感じではなく、ちょっと受けいれられないタイプでした。

まぁ、この作品の初版が2009年なので、その時代にはまだ「有り」だったのかもしれませんが。
攻めの麻生は、高校時代、恋人の飛鳥井という存在がありながらも(遊びで)女性と関係を持っていたんです。
コレ、本当に許せない。
「遊びで」発言も許せない。
しかも、飛鳥井にバレて詰め寄られたら、開き直る、って最悪な流れを披露する馬鹿者ですよ。
更に更に「それもこれも、お前が〜…」とまるで飛鳥井のほうが悪いかのような暴言の数々。

飛鳥井が許しても私が許さないー!!


とはいえ、高校時代の飛鳥井はこういった浮気を許さず、二人は別れます。
うん、そんな男とは別れて当然です。
お互い社長となり、会社経営やら融資のすったもんだを経て復縁するんですけどね。
麻生は(ワタシ的には)信用ならん下半身ゆるゆる男確定なので、飛鳥井のことが心配で心配で。

でも、麻生のことを想って切なくなっちゃう飛鳥井の姿は結構好ましくて(笑)、麻生に対して大いなる不満を抱きつつも定期的に読み返す作品なんです。

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強い男には惹かれるよね

あおいさんの表紙で気づいた作品でしたが、火崎さんも好きな作家さんです。
表紙にもワインが描かれていますが、家族経営のワイナリーの社長がこのお話の主人公です。
表紙の右側でワインボトルを持っている男は見るからに自信家で傲慢そうなのですが、本編でもその期待を裏切りませんでした。
登場する主なキャラはみんな若くして会社の社長、高校時代の同級生で再会モノ、傲慢で俺様な攻め様、乙女な心を持つのに気丈な受け様。
受け様視点で描かれていまあす。行動は割とツンデレなのですが、心情が少し女々しいのが気になった所でした。
2人が付き合っていた間にも攻め様には他に体の関係を持つ女性がいて、それを特に悪いとも思っていないのが余り好きにはなれなかったのですが、ラスト近くの展開は好きだったので、萌評価に。

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浮気・ワイン・再会もの

丸ごと1冊表題作です。飛鳥井(受け)の目線で進んでいきます。

飛鳥井はワイン会社の若社長。苗が病気になり金策に困ったときに、好都合な買収を持ちかけてきた会社が現われます。ところがその会社の社長は高校時代の元恋人・麻生(攻め)で…という内容です。

飛鳥井が好きな元同級生の神谷が、高校時代に二人が誤解するように導き、今回も引き離そうと画策します。ただそれは差し置いても、麻生が昔も今も女性と浮気をしていたのは事実で…私はそこがちょっと気になりました。いくら当時は飛鳥井に挿入できないとはいえ、だからってねぇ。麻生が、ケンカの原因は自分の浮気だけど、別れたのは飛鳥井が神谷と浮気した(と当時は思った)からだ、と言いますが、飛鳥井からしては麻生の浮気時点で別れを考えたのだからそれはお前の勝手だと厳しいことを考えたりしました。

でも、麻生は社会人としては良い男だと思います。飛鳥井が仕事に役立てるように色々さりげなく教えたりして。ただ、もうちょっと飛鳥井に誠実な部分があればもっと良かったのになと思いました。

傲慢なオレ様攻め、反発しても結局は攻めに振り回される一途な受け、社会人カップルがお好きな方にはお勧めです。さくっと気軽に読める作品です。ワインの話も出てきますが、そんなに難しいことはありませんし、プレイで使用することもありません。ワイン飲む場面もあまり無くてちょっともったいないなぁと思ったりしました。

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熟成された恋 溺れる恋

『魅惑的な契約者』が気に入ったので、こちらも読んでみました。
軽いタッチで読みやすいです。

飛鳥井は父親が亡くなったのをきっかけに実家のワイナリーを継いだ。ただ、経営は思わしくなく、そんな時に融資をしてくれるという企業が現れた。
その企業の社長はなんと高校時代の恋人の麻生だった。
麻生とはその当時浮気され喧嘩別れをした苦い思い出しかない。しかも麻生は昔のことを反省もせずにまた口説いてきた!
しかし会社のことを考えれば契約を結ぶしかない。そんな折、今度は高校時代に友人だった神谷も融資を申し出てきた。その意図は?…

ぜんぜん読めちゃうストーリーですが、でもふたりの気持ちを考えると、あー誤解なのにいつまで誤解し続けるのー?いつわかるのー?神谷だよ、嘘ついてるの!って教えてあげたくなるこのもどかしさが、読んでいて面白くてよかったですw

この三角関係に会社の今後が左右されそうになっているのはいかがなものか!?なんですが、まぁまるっと収まるのは見えていたからいっか(笑)

離れてしまったふたりだけれども、ずっと想い合っていたってことで、気持ちが通じあえばあまあまな世界。
でもそれがふたりにとってはほぼ初めての経験。麻生がすごく嬉しそうで、その様子がいやらしく感じましたw

あとがきで、ふたりのその後がこんな感じになるんじゃないかと短く書かれていて、バカップルになるでしょうと。
それ!続きをぜひ読ませてくださいー!

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オトコマエな受にルネッサ~ンス!

あおいれびんさんのかわいいイラストに反して、火崎さんの作品なので
受もしっかり男なところがグ~ッド!
最後まで男としての意地もプライドも持ち続けた格好いい受に乾杯!
酒蔵メーカーの社長という設定のわりにワインネタ少なかったんですが
ワタクシ、ワイン飲めませんので、ダラダラワインについて語られても
つまんなかったと思うから、ちょうどこの程度で良かったです。

ストーリー全体の流れは特に珍しくもなくて、買収相手が裏切られた
かつての恋人で、会談の席で無礼な態度をとった受に体で償えと
傲慢な攻のお決まりのパターンなんですが、そうあっさり体の関係には
至らず、意外としっかり仕事の話も織り交ぜながら進んでいきます。
当て馬も、婚約者(当て馬が手配した偽者)も登場して
無理矢理駆け足でまとめた終り方がちょっと残念なような気もしますが
腹黒だけど根はきっと純粋であろう当て馬も憎めない存在で、
キレ者の立花やのん気な清水に、役員のオヤジーズ。
脇キャラもなかなか面白かったです。

結局のところ、嫉妬に狂った当て馬の神谷のウソのせいで誤解したまま
別れてしまった2人が、またその神谷の暴挙によって誤解が解け
ハッピーエンドって甘々な展開です。
嫌いで別れたわけじゃなく、当時はまだ高校生の幼い2人だったから
自分の気持ちが一番で、相手の意見に聞く耳持たず、一時の感情で
お互い気持ちを残したまま別れている。
いざ再会しちゃえば、成長した大人な2人のはずが、
また熱く燃え上がったってわけです。

最初から最後までラブラブなんですよね~
女遊びが派手なのは体の寂しさを紛らわせたいだけで、
本当に抱きたい男が手に入らなかったから。
高校時代の初エチ(挿入ナシのさわりっこ)シーンが初々しくて
やけに萌えましたww
けんかの時の生々しいセリフも高校生の2人が言うから
なんだかかわいいしwww
この高校時代のエピソード結構好きです♪
それでも、一番の見せ所は、神谷をおもいっきり殴った男前な受君です。
こーゆー受側の格好良さはBLならではの醍醐味ですね★

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