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表題作日出処の天子(7)

作品情報

作品名
日出処の天子(7)
著者
山岸凉子 
作画
山岸凉子 
媒体
漫画(コミック)
出版社
角川書店
レーベル
あすかコミックス・スペシャル【非BL】
シリーズ
日出処の天子
発売日
ISBN
9784049230079
3

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萌々

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中立

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趣味じゃない

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レビュー数
1
得点
3
評価数
1
平均
3 / 5
神率
0%

レビュー投稿数1

歪に築かれた道は反発して元に戻る

 刀自古が王子と結婚、そして実質的には毛人の子である赤子を王子の子として産む。かなりドロドロの展開ですね。といっても、毛人だけが王子は何も知らないと思い込んでいて、もちろん王子は分かっているし、王子が何もかも承知であることを刀自古も知っている。鈍い男ゆえに疎外されても仕方ないんですかね。でも、私にはまだ毛人がさほど悪いとは思えないんですが。

 刀自古と王子はお互いを愛することはできないけれど、共犯者としては案外良好な関係を築けていて意外でした。どうせ自分には毛人の血を遺せないという想いから、降って湧いた毛人の子供は自然と王子にとって慈しむ対象になったのでしょうか。いずれにしろ赤子まで邪険にされることはなくて安心しました。

 しかし、ここで布都姫の再介入。毛人にとっては一度は両想いにまでなったのに、王子と妹によって結末を歪められてしまった恋の再燃する瞬間です。無理やり蓋してきたのだから、いくら王子といい雰囲気になったからといって、少しのきっかけで彼女への未練が飛び出してくるのは当然だと思います。何もしていない布都姫と、彼女を殺そうとまで画策する王子。その執着はすごく人間らしいと思うけれど、応援しようとは思えません。私自身も毛人や布都姫と同じく凡人なんでしょう。

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