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高校の寮が舞台で先輩、後輩の恋愛ものとしてはわりとベター…なのですが、可愛くてよかったです。
組み合わせとシチュエーションだけでいうとかなり好みでした。
主人公の永実は怖がりで電気を消して眠れないことを周りからからかわれてる、いくらなんでも高校生にしては可愛すぎる設定ですが、そのからかわれているのもいじめられているというより可愛がられてるんだなあという感じです。
嵯峨は先輩で寮長で、怖がりな永実をからかわない唯一の寮生で、一人じゃ怖いだろうと同室を申し出てくれます。
クールで硬派に見えて甘くてカッコイイ。
でもさすがに高校生男子に「怖いなら一緒に寝るか」と布団に招き入れてくれるのは、大分子供か、女の子にでもするような扱いでちょっとリアリティがないかもしれません。可愛くはあるんだけど。
お話は、嵯峨になついていて一緒にいたいと思う気持ちと、受験生の嵯峨の迷惑になってるから独り立ちしないとと思う気持ちで永実が揺れる内容です。
でも、嵯峨のために独り立ちを決意した永実の言い訳がちょっと無理矢理ぽいなあと感じました。
わざと「監視されているようで迷惑だ」なんて正反対の事を言うのはベタベタ。こういうの、好きではあるんですが、永実がやはり高校生にしては可愛すぎることもあって、もう少し永実が男らしい展開でもよかったなぁと思いました。
最後の肝試しの山場も、も少しこっていてもよかったかも。
すれ違いがけっこうあったので、ラストの肝試しがもっとドラマティックな展開だったら尚よかったと思いました。
先輩×後輩であっても、これは寮っていう、限られた空間のお話だからいいんだなあと思います。
卒業して、もしこの先アパートなどで同棲してもやっぱり寮とは違いますよね。この「寮」という場所の雰囲気は、独特の萌えシチュエーションだなぁと改めて感じられるお話でした。
寮の中で繰り広げられる男同士の恋愛なんて、それこそファンタジー
だとわかっているんですが、BLらしいって言うか、耽美って言うか...
まぁ、若い男の子達がキャッキャ騒いでるのが好きなんですよね~
オバハンか!?
高校生にもなってこんな怖がりな男の子が周りにいたら、正直うっとうしい
だけの気がするなぁ~まぁ、ビジュアルにもよるかも...
でも、そこはBL&高星さんのキュートなイラストのおかげで
都合良く目をつむってしまえるんですよね。
嵯峨にホントに大事にされてるのに、イジイジした性格の永実は自分に
自信がなくて、嵯峨のことまで疑ってしまうようなタイプ。
ちょっと読んでてイライラすることもありましたが、
高校生ぐらいの時ってこんな感じだったかも...
そんな小さなことで不安になって落ち込む永実を、藤枝がいつも
助けてくれるんですよね。
藤枝自身が報われない恋をしているからこそ、永実と嵯峨には
うまくいって欲しいと思ってるのかな~?
タイムリーなことに、小説キャラ本誌で藤枝と小見山のスピンオフ作品が
掲載されてるみたいです。
こっちの2人の関係もめっちゃ気になります!
嵯峨と永実の前では大人な藤枝が小見山の前では甘えた態度をとるのか?
って考えたらワクワクします★
永実の兄である友章と対峙する嵯峨の態度が年のわりに大人過ぎるだろ!?
ってビミョ~だなぁと思いつつ、同居話は現実的ではないとキッパリ諭す
話の流れは好きです。
確かに親のスネ齧ってる年代の2人ですからね~
でも、高校生と大学生では生活パターンが違うからという理由に
納得しつつも、いつかこの2人が一緒に暮らせる日が早く来ますように...
と思える微笑ましく、かわいらしいカップルでした。
でも、最後のエチシーンではちょっと笑いました!
「抱かれろ」って言われた永実が「おれがそっち、なんですか?」って
言い返すんです!誰がどう見たってそうだろ!?
個人的にはかわいい系攻が見てみたいんですけどね~
しかし、今時鍵がかからない寮ってあるんだ??
エッチするたびに藤枝に寮生を足止めしてもらわないとダメなんて
つらすぎる~!!
桜木さんの作品を読むのは二冊目でした。
まだ二冊目ではありますが、桜木さんの書かれる攻めって王道で素敵…
これであとは、もう少しえっちがサラッとしていなければ(苦笑
受けは暗闇恐怖症(?)の永実。
寮生活を送りますが、とにかく寝るのが苦痛です。
攻めは先輩で、寮長の嵯峨。
よけいな話はしないけど、永実をつねに気にかけてくれる頼もしい存在。
この嵯峨がね!
もう、カッコマンなんですよ!
『暗いの、こ〜わ〜い〜(デフォルメ)』な永実と同じベッドで寝てくれるんですよ!
もう、わたしこの段階で悶えてしまいました。
もともと寮ものが大好きなので、先輩キャラは『ありえん!』というくらい大人でも、「まあセオリーですね」と目隠し出来てしまうからかもしれません。
反面、永実が好きなタイプでなかったので、嵯峨効果で読了した感じでした。
「だって普通の高校生は、好きじゃなきゃ後輩と一緒に寝たりしないよ!臭いしね!」と、説教かましたくなってしまうんですよね。
ストーリー的には、暗闇恐怖症という新鮮味があっても、狭い世界の話ですから読めちゃうんですね、先が。
でも、これもまた寮もののお約束な部分かと思いますから…わたくし二回目の目隠しです。
ただ、出来ればもう少し盛り上がり部分があればなあと。
イラストの高星さんの描かれる嵯峨…素敵すぎでした。
やっぱり黒髪男子は高星さん、最高です。
永実はちょっと自分の思ったイメージとは違いましたので、勝手に脳内変換してしまいましたが(汗
桜木さん初読み。
この作家さんは出身地の札幌にこだわりがあるらしいとどこかで見た気がするが、確かにこの話の舞台も札幌だった。
キャラ文庫では2009年刊だが、雑誌での初出が2003年とあって、どことなく古き良き?素朴さを感じる。
自分が良く読む男子寮ものって現実味が薄くフワフワしたところがあるのが多いかな。
永実(ひさみ)は高二にもなって一人では眠れないほどの超怖がりなのだが、両親の転勤をきっかけに男子寮に入る。
そこに部活の先輩でもある寮長の嵯峨が、永実と同室になるのを快諾してくれただけでなく、あれこれとフォローしてくれるので大いに助かっていた。
しかし、このままでは嵯峨の受験勉強に支障が出ると心配した永実は、運良く寮内に空きが出た一人部屋に移る決心をするのだが…
嵯峨と永実については、その後実は両想いだったという安定の展開だ。
全体的にさらりと読めるので、永実の”超怖がりなところ”も最後まで話を引っ張るには弱い印象かな。
しかし、後半での嵯峨が卒業したら永実も同じアパートに引っ越して来いよって計画には、さすがに永実の兄が見通しの甘さを理由に夢見がちな二人を引き止めてくれた。
まだ親のすねかじりの身なのだから、冷静に諭してくれる大人が居るという一場面があって良かったと思う。
代わりに嵯峨には、兄が帰ってきた永実の家への下宿を勧められたけれどね、彼がどう返事するかは分からん。
(だって、気軽にいちゃいちゃできないよねぇ…)
まぁ、この二人は別段焦る必要ないのだからね。
それよりも俄然気になったのは脇役の藤枝だ。
一見チャラいけれど、嵯峨と永実がすれ違いそうになった時には上手く話を聞いてあげていて優しいし、彼が本当は誰が好きなのか隠していても途中で分かってしまったよ…
どうも複雑な家庭のようだし、藤枝がきちんと幸せになれるかどうか、気になって仕方がない。
高星麻子さんのイラストが好きなのと学生寮という表題にそそられて殆どジャケ買いだったのですが…
読み終えた感想は無難…といったところでしょうか。それなりに楽しめたのですが、若干盛り上がりに欠けるというか何となく先が読める感じで私はあまり萌えれませんでした(苦笑
…ゴメンナサイ…>_<
私は受けが可哀想な立場にあればあるほど萌える質なのでキーワードである「怖がり」も、もっと強烈な裏設定があった方が良かったんじゃないのかなぁと思います。怖がりを全面に出してる割りにはそうなった理由というのがインパクト弱すぎだったかも?折角の美味しいシチュエーションなんだからそこんとこをもっと突き詰めて欲しかった。惜しい…
それと永実(受)が嵯峨(攻)を好きだと自覚するきっかけを作る原因にもなった凪子の立場も位置的に中途半端。どうせ出すならもっと2人の間を引っ掻き回す位の勢いが欲しかったというのが素直な感想です。三角関係大好物なので(^_^;
私は少し物足りない感が拭えなかったですが、BL初心者や正統派を好む方にはお勧めの一冊かもしれませんね^^