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表題作花色―君をこそ、想ひ初めしか―

深草四位少将善佐
香合わせの才は無いが聞香は得意
小野小町
帝と小野小町更衣の間に生まれ舞や香が得意

その他の収録作品

  • 水の玻璃
  • 初花
  • あとがき

あらすじ

「小野小町」の身代わりとして生きる小町は、暴漢に襲われたところを深草少将に助けられるが、男である事が露見してしまい…。
出版社より

作品情報

作品名
花色―君をこそ、想ひ初めしか―
著者
栗城偲 
イラスト
佐々木久美子 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
リンクスロマンス
発売日
ISBN
9784344817647
3.1

(9)

(0)

萌々

(2)

(6)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
27
評価数
9
平均
3.1 / 5
神率
0%

レビュー投稿数4

百夜通いは自業自得?!

今回は香合わせの才は無いが聞香は得意な四位少将と
帝と小野小町更衣の間に生まれた二代目小町のお話です。

二人の出会いから百夜通いを経て恋人になるまでと
その後の二人の番外編2本を収録。

受様は言い寄る公達にもなびかない才媛にして
祈祷や呪詛に長けた帝の更衣【小野小町】の実子です。

小野小町は更衣としてよりも
巫女としての役割を担う事が多かった上、
自身の命が長くない事を悟っていた為密かに出産、
受様は母亡き後、
母・小町としての生を余儀なくされます。

長じた受様は
内裏では亡き母の代わりの更衣として、
表向きは義理の兄に当たる東宮付の童子として
展上しています。

義兄の東宮は受様を可愛がってくれますが、
東宮の母である帝の正室は
受様がなりすましている更衣を敵視し、
更衣として帝の前に出る受様に対して
正室の嫌がらせは堪えませんでした。

受様も表立っては下手に出ていたましたが
更衣として招かれた帝の宴で
帝との愛をアピールする歌を読む事で反撃。

正室を打ち負かす事には成功しますが
彼女の差向けた暴漢に襲われるという事態に発展!!
あわや帯にまで手をかけられそうになった時、
居合わせた公達が賊を一喝、受様は難を逃れます。

受様を助けてくれたのは
風の強い日に出会った精悍な容貌の公達でした。
彼が今回の攻様になります♪

結局、攻様には
受様が男で先日出会った童子だとバレてしまい、
更衣の実子で有る事以外を話す事になりますが、
攻様は有る条件で沈黙を守る事を快諾します。

その条件とは攻様に香の合わせ方を教える事。
攻様は調香がかなり下手なのですが
好きな人が出来たら香を送りたいというのです。

攻様と過ごすうち彼に懐いていく受様ですが、
ある誤解から攻様に強引に組み敷かれてしまい?!

はたして二人の恋の行方は?

栗城さんのデビュー作である本作は、
能の「通小町」を基にした平安ファンタジーです。
雑誌でも読みやすくて面白いなと思っていたので
ノベライズされて即購入、やっぱり面白かったです♪

本編で不本意にも傷つけてしまった受様の為に
我慢の日々の攻様を刺激するようなライバルが出現、
またまた誤解に誤解が重なって絡まっていく様子も
無理やりな感じもなくて良かったですよ。

他レーベルの新刊も近いようなので
そちらも楽しみに待ちたいと思います。

今回は同じく宮中ものの女装もので
和泉桂さんの『姫君の輿入れ』をお薦めします。

1

年の差カップルの甘くて時々ビターな話です。

もし小野小町が男だったら…
それに深草少将の百夜通いの逸話をBL風味に味付けしたら
という発想から生まれたストーリーでした。

年齢差の溺愛カップルの話は好きです。

母親の小野小町亡き後、幼い頃から母の身代わりとなるべく育てられた少年 小町は、帝のお召により参内し歌に舞、たまに呪詛を行い巫女として仕えています。
教養もある年齢不詳の女性としか見えない小町だが、身代わりとしての小野小町ではなく小町として普通に接して話をする友人が欲しかった。
ある日、宮中で偶然出会い親しくなった深草少将との間に芽生えた恋のお話。

当たり前の少年らしく蹴鞠や乗馬を楽しむ元気な姿と妖艶な美少女の姿にとまどう深草少将が、徐々に小町に惹かれていく過程が楽しめました。

誤解から嫉妬交じりに深草少将が強引に小町を抱いてしまい、大いに反省した証に百夜通いをして愛と誠意を表します。
嵐が来ても頑張って通い続ける健気さ一途さに許してしまうのですが、小町の兄であるやんごとなき身分の方は複雑な心境でした。
ブラコンの兄が妹を嫁に出す心境でしょうね。

仲直りした後のラブ度が高く最後まで甘々でした。

1

体格差萌え


主人公の小町がほんと純粋無垢で可愛い!
ヤンチャで言葉遣いが乱暴なのも魅力ですね~n[g

しかし死んだ母・小野小町の身代わりをするっていうのはちょっと…無理があるとおもう笑

そりゃあいつまでも十代みたいな若さを保つ小野小町は化物だっていう噂がたっても仕方ないかと´`

対する攻様・少将はかっこいいけど不器用で良かったですhLhLĂn[g
小町に夢中なのが丸分かりで(わかってないのは小町だけ笑)!

小町を溺愛しているお兄さん・東宮もいいキャラでした.

少将の所業に怒った東宮が呪いをかけようとしたのが、いかにも平安時代で笑えました(笑)


恋人同士になってからの二人のラブラブさがまた良かったですhLhLĂn[g
膝の上に乗せるとか!///
少将…猫可愛がりしてっ!笑
もーきゅんきゅんですよ.

なかなか小町に手を出せないところからやっと結ばれるシーンは、今まで我慢してた分(少将は勿論読者も(笑))甘々で満足でした~(^○^)炫

0

ほのぼので可愛い雰囲気は好きなんですが・・・

栗城さんのデビューノベルズですね。

栗城さん作品は(もちろん極めて個人的に)好みが分かれることが多いんですが、こちらは決して悪くはないんですよ。
特に、キャラクターやラブの流れは(少なくとも途中までは)好みなんです。ほのぼのとして穏やかな優しいトーンはよかったんです。

小野小町の息子で母亡き後『小野小町』の身代わりとして暮らしている小町(受)は、襲われたところを深草少将(攻)に助けられ・・・

この小町のキャラクターは、ピュア~で可愛くていいんですよ。こういう子は結構好きなんです。
深草少将は、好みかと言えばちょっと違いますが、基本的にはちょっとヘタレ気味で決して苦手じゃない(どちらかというなら間違いなく好きなタイプだ)。

そして、脇の父(帝)を同じくする兄の東宮がいい存在感でした。

平安時代BLですが、特に難しく考えずにさらっと読めてそれはいいんです。個人的に、時代物の考証についてはあまり気にならないというか気にしないので。

ただ、小町の口調がちょっと残念でした。
これも、時代物なのに現代風過ぎる云々ではまったくなく(その点はハッキリ言ってど~でもいい)、単に私が『口の悪い受』がすごく苦手だからです。


しかし、何よりもあの『無理矢理』さえなければ!とガックリです。
個人的に『無理矢理から~』ってのがものすごくダメなんですよね。それだけで読む気なくすレベルで。

ホントに、あれさえなけりゃ、すごく好きな作品になったとかもしれない。それがなんとも惜しいです。
実際、書き下ろしは(ご無体を反省して)耐える少将がよかったから余計に。


う~ん、栗城さん作品としては『(私の好みでの)ダメな方』には入らないんです。そこまで悪くないんですが、やっぱり『萌』ではないなあ。

1

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