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表題作愛を乞う

綿貫一輝
売られた先の息子
春也
借金のかたに親に売られた

あらすじ

「これから6年間、息子の性欲処理の相手をしなさい」。両親の借金の形に、13歳で大富豪・綿貫家に売られた氷野春也(ひのはるや)。同い年の一輝(かずき)は、人に命令し慣れた態度で春也を物扱い。口と手で一方的に行為を強要してくる。ところが、全寮制の高校で同室になって以来、なぜか春也にキスや愛撫をするように…。一輝の態度が変わったのは一体なぜ? 理由がわからないまま、契約終了を告げる卒業の日が迫り――!?
(出版社より)

作品情報

作品名
愛を乞う
著者
夜光花 
イラスト
榎本 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
ISBN
9784199005473
3.9

(97)

(37)

萌々

(29)

(21)

中立

(6)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
17
得点
370
評価数
97
平均
3.9 / 5
神率
38.1%

レビュー投稿数17

ヤバいヤバいヤバい、大号泣、めっちゃ面白かった…

面白かった…
なんかもう途中から、バカみたいに泣いてしまってました。
私の趣味ど真ん中にクリティカルヒットしました。
今まで読んだことのある夜光花さんの作品の中では、一番好きな作品です。
クセのある作品だから万人にオススメできないんだけど、幼馴染みものが好きなら是非ぜひ試してみて下さい。

借金のカタに、金持ちの13歳の息子の性欲処理の道具として売られた、同じく13歳の少年。
傲慢な態度の金持ち息子に、いきなりフェラを強要され、精液を飲むことを命令される。
「ああ、傲慢な金持ちの俺様攻めと、不幸で気弱な受けの恋物語だな。なぶられいたぶられ、でも、いつしか受けも攻めのことを好きになってメデタシメデタシ、みたいなお話だろうな」というベタベタな展開でラストまで予想しちゃったんですが、謝ります。ぜんぜん違いました。
数十ページでどんどん雰囲気が変わっていきました。

思ったのは、「寂しい二匹の子犬が、互いの孤独を舐め合ってるかのようなお話だな」と。
待ち受けてたのは、胸がジワジワとひきつれるようなストーリー展開。終始キュンキュンさせられっぱなしでした。
エッチは、きちんと段階を踏んでるのが良かったな。

受けのほうの心情しか語られないんだけど、攻めの側の心情も痛いぐらいに伝わってきました。
攻めもまた、被害者なのだ。
与えられた玩具にゆっくりと惚れてゆき、でもまだ子供でしかない攻め。
持てる力のすべてをそそぎ、裏で必死に受けを守り続けていた攻め。
出会って六年、そして離れて六年。
長い長い時間をかけて自由を得、愛を確かめてやっと結ばれることのできた二人に、涙涙です。

13

最後の言葉に涙した。

最後まで読むと泣けます!
やっと読み終わった「愛を乞う」ですが、初めての夜光花さん作品でした。

詐欺でしょ!これ絶対詐欺だ!
いつ読むかも分からない本を買ってしまった後悔などなく、4日前かな?
読み始めたのよ!
そしたら、気が沈み始めた……。

両親は子供を捨てて、買った方は買った方で「息子の性欲処理」にさせる!
6年間のうちに、春也は一輝の事を好きになっていく。
離れたくないのに、離れ離れにされてしまった…。
元からそうゆう運命なのに、抗いますが、親が酷い!
春也の親は、春也が大人になってお金が貰えると知ると、母親は仕事場まで来て金を貰いに来る。
一輝の父は、息子を道具でしか扱わない酷い親。
どちらの親も酷過ぎる!
子供は純粋でいい…のかな?
胸を締め付けられ、このセリフの為に今までの辛い過去があったのではと思わせましたね。

「愛してるよ、お前だけ…お前だけだ。好きになってごめん、大好きだ、お前以外、やっぱ無理だった……めちゃくちゃ好き、頭おかしくなるくらい……好きなんだよ」
その言葉に俺はキュンとさせられた。
イラストはそれほどでもないのに、言葉が突き刺さる。
いい作品を読んだ気分になった。

萌えもなければ酷い描写が多かった気もします。
犬に突っ込まれてる描写などリアルでしたww(春也ではなく、別の子が突っ込まれてただけですよww
13歳で見せられたらトラウマにもなりますって!

※マニアックな内容なので、好き嫌いが別れると思います。

6

切ない純愛

最高に面白かったです!

借金苦で両親に売られた春也と、春也を買った男の息子の一輝の純愛モノです。
設定自体はBL作品では「よくある」類のモノですが、ふたりの成長とともに、恋愛がスローテンポで進んでいく様子にキュンとしました。

もともと春也が一輝の「性欲処理の道具」として買われていたため、お互いに惹かれ合いながらも、恋愛感情を素直に示せないのが切なかったです。

また、ストーリーの面白さだけではなく、キャラクターの魅力も凄まじかったです!
健気で可愛い春也はもちろん、不器用で鈍感な一輝がたまりませんでした。
夜光先生の描かれる不器用キャラはハズレがないです!

一輝の父親や春也の両親からの酷い仕打ちがあっても、ふたりを思い遣ってくれる人達やお互いの絆があったから、一輝も春也もスレずにやってこれたんだな…と思うと切なくて泣いてしまいました。

オススメです!

2

性奴隷っていっても、結局は純愛なのさっ!

1冊まるまる1つの話です。
マイナススタートというか、最低最悪から始まる話、大好きです。
俺様だけど、受けの事を好き過ぎてそれがダダ漏れという攻めのキャラ、かなり萌えます。
これ、ポイント。
この愛があるから、性奴隷云々の汚い話も、純愛になる!
いいもの見せてもらいました。
ありがとう。

と、満足なのですが……いや、贅沢言ってるのはわかってるんです。
わかってるんだけど……これでもいいのだけど、最後にもう一声欲しかった。
キレイにまとまり過ぎて……。
夜光花作品は、こんなものではないはず!!

でも、胃がキリキリ、心臓ワシ掴みで激しく心を揺さぶられましたので、神評価にさせて頂きます。

2

性と恋心の純粋さと成長する二人

もしも魂が目に見えるなら、俺たち絶対汚れてないよ。一樹だってそうだよ、俺のこと……ずっと守ってくれたよね?

滅茶滅茶良かったです。最初の綿貫(春也を一樹の玩具に当てがった奴)がヤバ過ぎて少々怯えながら読み進めたのですが、奴隷と主の関係で二人くっついて大人になり、性と恋心の純粋さが混ざり合っていくのが良かった…
それもこれも一輝が結構良い奴だったから。

春也は最初強制的にフェさせられたり剥かれたり辛そうで、またそれも良きなのですが、キスや兜合わせも一度してみれば毎日のようにしてしまうとか、興味に純粋でキスや性を覚えては夢中になる学生ものはツボでした。一輝が春也のをフェした後、不味くて春也に笑われるの、可愛くてすごく良いな。
垣間見える一輝の優しさに春也が懐いていき、高校に入ってからは彼らの自由な高校生活が解放感があって、主従だからベタベタくっついて甘さのある関係になるのが良かったし、挿入もお伺い立てるし、怖がる春也に指で慣らす期間が長いのが最高でした…!甘いのに二人は両片思い!
二人の純粋な気持ちも、綿貫に対峙する春也の震えや嫌悪も手に取るように感じられる文でした。
春也が普通に女性と付き合ったのは意外だし、一輝がこんなに鈍感だと思わなかったけど、奴隷だった春也を大人になってから探して必死に詰め寄る一輝は良かったです。離婚もしちゃって。

二人とも、お互いがいたから真っ当な人間性の欠片を何とか持っていられたような危うい環境でしたね。とにかく大人が悪い。
子供の頃からの従属が無くなりただの大人ふたりになった彼らがやっと結ばれる、長い道のりだったけど良かったなぁと思える読後感でした。
「笑ったのが可愛かった」なんて純粋で尊い感情で理由なんでしょう。

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