ボタンを押すと即立ち読みできます!
萌えが恋を暴走させる!?
吉田ナツさんの中でも、大好きな1冊です。甘々な話が読みたくて、再読しました。オタクなコスプレイヤーの都石とクールでイケメンな津田との、すれ違いが切ないラブコメです。
バイの津田が惚れてしまったのは、小動物系の可愛い都石です。都石の態度から、思いっきり自分に惚れてると思っていたのに、実はノンケで彼女が欲しいと思っていて。そこからクールな津田が、本気の恋をして熱くなっていくのが萌えます。
一方の都石も、自分に一生懸命してくれる津田をだんだん好きになります。
でも、津田はそのことに気付いてないから、くっ付くまでがジレジレとして切なくて。
結局、勇気を出した都石からの熱い告白でのハッピーエンドにニヤニヤします。その時の告白のセリフや行動が可愛過ぎて、それまでも都石の可愛さが好きだったけど、それで一気にやられました(笑)。後半に登場する悪役キャラ(?)に勇敢に立ち向かった時も、カッコ可愛くてどうしようかと思いました。
そんな2人の大好きな想いが伝わってきて、キュンキュンしまくる1冊です。
うわぁ、これ面白かった。大好きです!
私、コメディって決して嫌いじゃないんですが(いえ、どっちかというと好きなんです)、ホントに面白いコメディって意外と少ないと思うんです。あ、あくまでも『私が面白いと感じる』コメディですよ。
都石(受)は筋金入りのオタクでコスプレイヤー。対する津田(攻)は、オタク趣味には一切興味ありません。
私は、傍から見れば『オタクでくくれる』という意味では、都石と同類なのかもしれませんが、ゲームも一切やりませんし、コスプレ趣味もまったくないんです。実際、コスプレ関係の描写はわけがわからなかったのですが、きちんと説明が入りますし(それこそ津田は白紙状態ですからね)、未知の世界って感じで面白かったです。
余談ですが、私がいちばん共感したのは、実は都石の姉・友香でした。いや、コスプレでも、男選びのポイントでもなく、服作りの点で。あくまでも素人の趣味ですが、子どもの『ヒーローの変身スーツ』作ったこともあるんですよね・・・私は個人作業ですが、『作るのが好き』というのはよ~くわかります。実際、労力も大変なものなのに、好きだから平気。それどころか楽しい!
仕事でもないのに、『好き』だけを原動力にここまで熱くなれること自体がオタクの証なのか!と気づいてしまいました(それまで、『洋裁』と『オタク』が重なるなんて考えたこともなかったんです)。
でもなんと言っても、この都石がいいキャラクターだったんです。オタク趣味に関してはすごく熱いし、感情もストレートど真ん中って感じなんですが、それが少しも押しつけがましく感じないんですよね。『好き』に正直でぶれない、まさにその通りでした。
『彼女が欲しい』と繰り返す都石に対して、確かに惹かれはしたものの、自分は脈のない相手にこだわるタイプじゃないからと諦めた(つもりの)津田が、どんどん本気になっていく、この流れが読ませるな~と思いました。
私はラブラブ続編の、カップルクラッシャーの女の子との絡みでのやり取りがすごく好きなんです。
彼女のアプローチに根負けした(あ、浮気とか裏切りではなくて、『1回ビリヤードに付き合ってくれれば気が済むから』と懇願されて、これで解放されるならと仕方なく、なんです)津田が、彼女と2人で会っていた場面に、揺さぶりをかけられ呼び出されたた都石が現れて言う『僕が先輩の恋人なんだから!』ああ、このストレートさがなんともいいですね。
さらに、『そうですよね?』と訊かれた津田の『当たり前だ!』そして泣いている都石を抱きしめて彼女に向ける、『帰ったら?恥ずかしいだろ、俺達変だから』ってのが最高でした。いつの間にか津田も『熱く』なっちゃってたんですね。
いやあ、もう大好きです!
コスプレおたくの受けとバイの攻めの話。
受けの都石がオタク趣味について語るところがリアルです。
妙なところで熱が入る。
自分の好きなものを語り始めたら止まらない。
おたくな人は気持ちがわかるかも。
そんな都石を受け止められるのは包容力があるのか、都石の可愛さに目が眩んだのか定かではない津田。
イケメンだけでなく性格もよく、当て馬で登場したミサを気持ちよくふったり、都石の姉の恋人のことに関しても常識的に冷静に判断する。
読んだ限りでは欠点が見つからず、なぜか残念な気持ちにもなる。
唯一の欠点は夢中になれるものがなかったところかと。
そん二人のやりとりがチグハグで面白い。
コスプレが話に出てくるので、それに合わせたイラストをもっとみたかった。
電子書籍で読了。挿絵はあるのですがとてもとても小さいです(可愛らしいのに、残念)。あとがきなし。
素晴らしい!
このお話には恋というものの、喜びと切なさが詰まっている。
レビューがこれだけ多いのも頷けるってもんです。
途中で何度も泣きそうになっちゃったんで、所謂『大がかりなお話』ではないのですけれど、最高評価をつけさせてください。
老い(?)も若きも乙女を自認する姐さま方は読んで損はしない一冊かと。
イケメン枠としてサークル勧誘に駆り出されたバイの津田は、好みど真ん中の新入生、都石を勧誘します。そのまま一緒に昼食を取ることになった津田は、ちょっとした話題として、手広く事業をやっている実家の父親から『オタク関係のビジネス』を立ち上げ、成功する様に強要されているという話をします。それをきっかけにして、都石が筋金入りのオタクでコスプレイヤーであることを知ります。都石は高校三年の時に初めて恋をし、彼女のために見た目も変え、彼女の好きそうなドラマや音楽をリサーチまでしたのに、交わせた言葉はたった一言だけで告白も出来ずじまいだったのです。「大学では何としても可愛い彼女を作りたい」と語る都石に津田は「彼を口説くのはなし」と判断するのですが、コスプレ衣装を販売する話で都石のアドヴァイスを受ける中で、彼のオタク趣味に対する熱さを可愛いと思ってしまいます。都石も「先輩は絶対に(実はオタクの)僕のことを馬鹿にしない気がする」と津田に懐いてきます。ある日、合コンの二次会で行ったカラオケで酔いつぶれた都石を自宅まで送っていった際に、コスプレ姿の都石を見てしまった津田は、その可愛さに魂を奪われてしまいます。でも、都石が欲しているのは『可愛い彼女』。都石の彼女づくりに協力しながらも、津田は彼に対する想いをどんどん募らせて行ってしまうのですが……
津田は彼女を切らしたことがありません。それは逆に言えば、彼女と長く続いたことがないということです。去る者は追わずと言えばカッコイイですが、追いかけたいと思うほどの恋をしたことがない人なんですね。
それが都石に恋を、それも『叶わぬ恋』をするんです。
可愛い彼女を作りたい都石の協力者である津田は、その想いを伝えることも出来なくて、一人、ただ想うだけなんです。
切ないの、この描写が、とっても。
そして、そんなことを知らない都石は、純粋に、可愛らしく、津田に懐いてくるのですよ。
懐かれるのは嬉しい。
でも、それは津田が『良い先輩』であり『格好いい協力者』であるから。
だから、嬉しいけど、苦しい。
もう、本当に何度も泣きそうになっちゃった。
お話の筋は、ある意味、BLの鉄板なのかも知れないです。
でも、私、結構歳をとっているものですから、この手のお話は上手に乗せてくれないとなかなか入り込めないのです。そんな私でも吉田ナツさんのおかげで、何十歳も若返って『あの頃』を追体験出来ました。
妙手!
再読
明るく楽しいノリでありながらも、結構深いもんが詰まってると思います。
前半は「モテ男が本気の恋におちたらどうなるか」が攻め視点で書かれてて最高!
攻めの津田は、バイでモテモテで、恋愛サイクルが短い&去る者追わずをモットーとしてきたような男なんですね。
そんな男が、タイプど真ん中な新入生の都石と出会うんだけど、都石はコスプレ大好きで筋金入りのオタクでノンケ。
おまけに可愛い彼女を作りたい!と意気込んでて、彼女作りに協力することになってしまう津田……。可哀想で萌える。
今まで好みのタイプには気軽にアプローチしてきた男が、「本気の恋」を前に立ちすくんでしまうといった切なさが丁寧に書かれていて楽しめます。
そして好きな女の子に振られて、「僕を好きになってくれる女の子を見つけます」と言いながら泣いてる都石を見て、どうして俺なんじゃダメなんだろう……とやるせない気持ちになってるとか、最高です。
受けの都石が可愛いんですよ。
ピュアで素直で、熱いソウルの持ち主。
「境界線、越えます。えい」ってところが最高にかわいい。
後半の「恋人なんです」は、「非オタと筋金入りオタクの恋」が書かれてます。
都石の愛するアニメやゲームはちっとも良さがわからないし、推しを説明されても見分けることすらできない津田。
そんな不甲斐ない自分に申し訳なさを感じていたある日、オタク仲間と盛り上がる都石の姿を見て、自分にはあんな顔をさせてやれない……とショックを受けてしまう……。
趣味が全然合わない二人の出した結論が、好きです。
そーだよね!と。
その一方で都石姉カプに関しては、マジで?!となる。
オタク趣味においてはソウルメイトか?!ってくらい趣味嗜好が完全一致しているというのを最優先するあまり、結婚相手の職業を知らないって……。
なんつー極端さ。
この極端さがオタクなのか?!って。
「恋をしていると、その子と離れている間中、充電式のバッテリーが減っていくようなものだ」って文がとても好き。
ー
電子にはあとがき収録なし。