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この作家さん初めてなんですが、何と言っても表紙買いですっ!!
表紙がモノトーンぽく一見地味な感じなんですがそれでも充分に色気が、フェロモンが浸み出してますよ♪
表紙を開いたカラーページのイラストなどもう、これだけで神ですっ!!
裸でもない、絡み絵でもない、ただ黒の紋付の月代侍の後姿と、着流しの浪人の2ショットが・・・身悶えしそうなんですがっ!
ところで、肝心のお話デス。
親の仇を討つために十年もその犯人を求めて放浪する浪人・市之介が、将軍直属組織の長である直之と火事場で出会ったことから、繋がっていくお話。
通常時代劇だと、盗賊なんかは火盗改なんかがあるんですけど、このお話は架空の組織を作ってますね。
市之介は10年も敵を追う中で、何度かその犯人に出くわしているのにしとめる事が出来ないっていうそれだけ老獪な盗賊なのが、直之とタッグを組むことで敵打ちを成し遂げるのは、10年の間にその盗賊も年をとって、昔ほどの機敏さが失われたという、ちょっと時間任せな結末にちょっとガッカリ。
江戸時代は、もう衆道はさほど盛んではなかったと思うのですが、それでもそんなにおわせをして萌えをあおっております。
必死に仇を追い、自分を顧みず火事場に飛び込んで子供を助ける市之介に直之が惚れてしまうという設定がよかった。
良い家柄の旗本の息子である直之だけど、実は幼少の頃から身体が弱く周囲に期待されてなくて、必死で頑張ったという過去を話す姿に、市之介は弱さを見て、弱者を放っておけない性格だけに、直之に気持ちが多少なりとも傾くという、直之より年下だけど、何だか年上みたいな、親友みたいな関係がゆるくて、ちょっと雰囲気がよかったです。
ひょっとして、まだこの続きあるのかしら?
市之介も、直之も、男にモテそうなキャラなんで、苦労が色々ありそうな?
全体を通して、割と地味で淡々とした、派手さはないお話でしたが古き良き日本人という雰囲気が出ていてよかったですよ。
この作家さんの作品、読んだことなかったのですが朝南さんのイラ、特に中のカラーイラストに魅かれて購入。
日常のワンシーンというカットがとてもよかったです。
その分物語は、時代劇ファンタジーだし・・・と期待半分、不安半分でした。
しかし購入する時の一つの見極めに、人気絵師を持ってくる場合は「スタッフ一押し」とか「是非読んで!」みたいな暗黙のルールがあると私は思ってます。たまにハズレもあるけど。
いや良かったです!!
一方はお役所の長、もう片方は浪人、と身分に差はあれどお侍さん同士。
事情があって流離う美貌の剣士にお堅いはずのお侍さんが次第にメロメロに///
といってもはじめから片方に軍配が上がっていたわけでもなく、互いに緊張感のある値踏みするようなやり取りがあって、出会いからなんとなく気になる者同士、敵のごとく張り合っていたわけです。
攻めの数馬が実はすごくワンコキャラだったことに驚き、(もっと硬派なツレナイ奴だと思ってた)しかしそこに違和感なく読めました。
色恋にはド鈍の市之介に、必死にアピールする姿がいい。
嫉妬しても照れててもシャイで素直に言えない彼は、怒ったような顔になるけどそこが可愛い!ようやく察した市之介が年下だけど譲って丸く収まる感じがまた萌えました。
あんまり二人がかわいいので、作家さんが頑張ったであろう盗賊との戦いやアレコレに集中出来ず、すっ飛ばしぎみになってしまいました。すいません(笑)
市之介の幼馴染に嫉妬したり、大告白してくれたり、フラれて涙とか甘えてくるのも自分にだけとかどんだけ愛しちゃってるの!?
こんだけ一途な漢に惚れられたら、ノーマル貫いてた市之介も絆されるってもんでしょう。まあいいかって気にもなっちゃうでしょう。
これだけ書くと数馬のキャラに誤解を受けそうなので一言。
けしてヘタレではありません。
バリっと仕事も出来るし、若いのに畏れられて上司やっててホントはカッコイイ人なんです!!
ただアレです。
恋人の前では性格変わる人なんですっていうと説得力が無い(笑)
今回は将軍直属配下で最強部隊機動衆の若き頭と
両親の敵である忍び崩れの盗賊団を追う男のお話です。
仇である窃盗団を追っている受様が
全ての始まりである江戸で念願の仇討を果たすまで。
受様は10年前
忍び崩れの窃盗団に両親を殺されて以来
仇討すべく彼らを追っています。
受様が追う窃盗団・九尾の狐は
武家や商家に代々伝わる価値のあるモノを
私欲や依頼によって盗みだすのですが
金さえ合えばどんなことでもする上
姿を見られれば平気で人を斬り
危うくなれば火を放つ事さえ厭わない為
役人たちは彼らについて
詳細を知る事が出来ずにいました。
受様も
彼らの跡を追い続け放浪する間に
知り合った裏稼業の連中から情報を得て
何度か九尾の狐の頭に迫りますが
仇を討つには至れません。
しかし受様は
彼らを追って戻った江戸で
九尾の狐の仕業と思われる火事に遭遇、
あやしい逃走する人影を追うのですが
その受様の行動こそが
火事場で指揮を執っていた機動衆の
目を引きつける結果になって、
機動衆頭と刃を合わせてしまいます。
その機動衆の頭こそが
今回の攻様その人になります♪
機動衆とは将軍直属の配下であり
全てにおいて得意な権力をもつ彼らは
日の本一、最強の部隊と言われる集団です。
頭なればこそ
度量も剣の腕もかなりのはずですが
身元を明かす事が必ずとも得策でない
と知る受様は逃げる道を選びます。
しかし、その態度が更に
攻様の不振と苛立ちを煽る事になり、
翌日受様は町中で攻様に捕縛され
むち打ちでの激しい詰問に合う事に…
果たして受様は無事に仇討ができるのか?!
その後、
受様の幼馴染である攻様の部下によって
身元が保証され受様は、
攻様とともに九尾の狐を追う事になります。
その過程で攻様の過去を知り
彼に接するうちに徐々に惹かれていくのですが
仇討を前にした受様には
攻様を受け入れるだけの余裕がありません。
そして
常に情を捨て強さを求めてきた攻様も
自分にない強さを持つ受様に惹かれいき…
二人の目指す窃盗団の捕縛と仇討に
お互いへの恋情がいい感じに絡まっていて
最後までハラハラな展開が面白かったです♪
お仕事出来て見た目は十分立派な攻様が
中味は攻様より男前な受様にメロメロ
っていう組合せが大好きな私には
カプ的にもすっごくツボでした。
時代劇なので今回の攻様は
ストイックな感じがすごく活きたキャラですが
何だかんだ言って思い込みが強い所は
いかにも清白さんの攻様キャラぼいし。
二人の間に波風立てる様な人物登場での
次作を期待してしまいます(笑)
今回は事件解決と恋を絡めた一作で
妃川螢さんの『未必の恋-KEEP OUT-』を
おススメとしますね。
サクサク読めたけど、時代物で盗賊の「アジト」という言葉の選び方はないと思った。受は男前だったが、攻が男前なのに隠れへたれで、ギャップ萌えをしない自分には物足りなかった。シリアスを貫いてくれたら、もっと萌えたと思う。