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これはたぶん、さえない君が
「なぜ自分はさえないのか」に気づくお話なんだと思う。
ちっちゃい頃はイケてたさえない君。
年齢と共にさえなくなってしまったさえない君。
友達が殆どいないから他人との付き合い方があまり上手くないし、きちんと恋したこともないから恋に恋してる状態。
そんなさえない君がひょんなキッカケでイケメン君と一緒に時間を過ごすようになって、何も知らないイケメン君のことをこっそり観察して少しずつイケメン君のことを知っていくことで、さえない君の心に色んな気づきや揺れや喜怒哀楽が生まれ始める。
イケメン君は顔がカッコいいからイケメン君なわけではないんですよね。
さえない君も顔がカッコよくないからさえない君なわけではないんです。
「何かいいことないかなぁ…」
さえない君が最初の方でひとりごちてるこのセリフが、さえない君が何故さえないのかをすごく端的に表してるなって思いました。
さえない君のお姉ちゃんがまたステキな女性なのです。
弟の変化を敏感に感じ取って、
初めて恋したさえない君にステキな言葉を贈っていて、
本当にいいお姉ちゃん。
美人に描かれていないのもわざとなんだろうな。
でもってストーリーの所々に小さいコマで挟まれるお姉ちゃんカップルの一見意味のなさそうなバカップル描写が本筋の伏線(ヒント?)的な役割を担っているのですよね。これがまた上手いなぁと思いました。
あと、イケメン君が恋人のみーちゃんと過ごしている様子が一切描かれないのは、そこを描く必要がない(むしろ描いたら作品としてブレてしまう)から描かれないのだと思います。
初めて読んだ秀良子さん作品の「宇田川町で待っててよ。」も大好きですが、これはそれ以上に好きかも。
自分とさえない君がかぶって、色々ハッとさせられました。
ただ、
何人ものレビュアーさまが書かれている「これはBLなのか?」ってツッコミは私も同感です。
【無口なイケメン&地味なさえないくん&イケメンの彼女(幽霊)による三角関係】
ボールで頭を強打してから、記憶障害に悩まされる健太郎。身に覚えがない奇行を指摘されるようになる。そんなある日、目を覚ますと見知らぬ男の家のベッドに寝ていた。
男は無口で無愛想なイケメン、真柴。最近事故で彼女を亡くしたばかり。その彼女がとり憑いたのが、健太郎の記憶障害の原因だった。
健太郎の体を借りて接することの出来る真柴と彼女。理不尽さや無愛想な真柴への不満はあれど、それにつき合う健太郎。
物語の始めは、不思議な三角関係をコミカルにほのぼのと描いており、くすっと笑えます。
しかし物語が進むにつれ、三人の心境に変化が。
彼女に接する時の優しさや気遣いを垣間見せる真柴に、無自覚のうちに惹かれてしまった健太郎。健太郎に憑依した彼女と過ごすうちに、健太郎本人に恋愛感情を憶え始め、とまどう真柴。そしてそれに気付き、ほとんど姿を現さなくなった彼女。
変わっていく三角関係を切なく、文学的な描写で描かれています。
BL描写は抱きしめる程度でほぼないのですが、真柴と健太郎のもどかしい関係が丁寧に描かれていて、読んでいて胸がきゅうっとなりました。まるで最高の純愛小説を読んでる気分です。
また女の子を含む三角関係となると倦厭される方もいらっしゃるかもしれませんが、憑依した彼女と真柴がいちゃいちゃしてる、とゆうシーンはないです。なので抵抗なく読めると思います。
ヤマシタトモコさんが好きな人は、かなりツボに入ると思います。是非読んでほしいです。
タイトルの印象とは大分違った作品でした。
でも、予想外の展開で面白かったです。
彼女とイケメンくんのやりとりはまったくわからないのですが、そこがいい。こういう憑依ものって、たいてい憑依してる時としてない時、二つの場面を見せてくれて、そこのギャップを楽しむのがご酸味だと自分は思っていました。
でも、この作品は意識を失っているとき、どんなやりとりをしているのか気になって気になって(笑)
見たい気持ちもありしたがそこを徹底して見せてくれないから続きが気になる。
最後まで夢中で読んじゃいました。面白かったです。
最初はほわわん、としていて、だんだんと胸がぎゅーとなって、読み終わった後はため息が出ます。
買ってよかった。
けんちゃんの思いがせつないです。
でも、自分の気持ちなかなか気づかないのがじれったくて、なんだか良かったです。
私が特に胸がぎゅーっとしたシーンは、観覧車ではしゃぎすぎてみーちゃんと交代するのを忘れていて、急いで寝ようとするシーンです。
せつない!
本当に買ってよかった!(2回目)
胸に残る作品でした。
作者買いしそうな勢いです。
初コミということなので、今後を期待しています。