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表題作愛とは言えない(1)

橘高義美
37歳,飲食店プロデュース会社の社長
目雅彦
35歳,大学の心理学准教授

同時収録作品愛とは言えない (1)

名嘉真淳平
英の居候でカフェウェイター・22歳
津森英
生真面目だが思わぬ強さも持つ会社員・27歳

その他の収録作品

  • Merry Christmas -プロローグ-

あらすじ

――昔、あの耳をよく噛んだ。イヴの夜、実業家の橘高が10数年振りに再会したのは、唯一手に入らなかった男・サガン。2人は一夜を共にするが、朝にはサガンが姿を消す。
その後、橘高は復縁を迫るが、つれない態度を取られる日々。しかし身体だけなら……と言われ、橘高はサガンを再び抱きしめるが……。
愛したい男と愛さない男――大人なぶんだけむずかしい恋愛。人はそれでも、どうしようもなく……恋に落ちる、マガビーとの長期連載!大人気コラボ作品がいよいよ書籍化!
(出版社より)

作品情報

作品名
愛とは言えない(1)
著者
榎田尤利 
イラスト
町屋はとこ 
媒体
小説
出版社
リブレ
レーベル
ビーボーイノベルズ
シリーズ
愛とは言えない
発売日
ISBN
9784862638762
3.8

(58)

(20)

萌々

(18)

(16)

中立

(1)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
17
得点
221
評価数
58
平均
3.8 / 5
神率
34.5%

レビュー投稿数17

じれったいぃ♪

サガン先生の素直じゃないところが素敵です。
ツレな過ぎですが、じわりじわりとほだされていく感じがいいですね。

というかサガンは橘高に頼っている時点で深層心理的にはごにょごにょ・・・先生、人の心は読めても自分の深層心理には気づけないんですね(笑)
シリーズなので長期戦でしょうが、がんばれ橘高!(笑)

めぞん一刻とか、ああいうじれったい感じが好きな人なら読んで下さい。
逆にじれったい展開が苦手な人にはお勧めしません。というのも、「受」がかたくな過ぎるので、途中でめんどうくさくなるでしょうから…。

8

拘り続けた味の記憶

今回は都内にいくつも飲食店を持つ実業家と
執筆活動もする大学の心理学准教授のお話です。

2人の偶然の再会から
受様が元妻に関わる過去を振り切るまでを収録。

攻様は多くの飲食店をプロデュースしている
実業家です。

金も有り、容姿にも恵まれ、学歴も高い攻様は
もの心付いた時から女にもてるのが当たり前で、
好みであっても無くても多くの浮き名をながします。

欲しいと思ったものは必ず手に入れるけれど
手に入れた途端に飽きる攻様は
夢中になれるのはせいぜい半年ほど。

そんな攻様が
唯一手に入れられなかった相手が
大学時代の後輩である今回の受様です。

当時受様には本命がいて
攻様とは身体だけの付合いだったのです。

そんな受様と偶然の再会を果たすのは
クリスマスイブの夜、
攻様が自身のもつフレンチレストランに
顔を出した時の事でした。

沸き立つ店内で
2人分の料理が供されたテーブルで
一人でディナーを食べている男性客が
受様その人だったのです。

15年ぶりの再会を運命と呼ぶ攻様に対して
単なる偶然とそっけない受様ですが
攻様の薦めるワインに酔ったのか
そのままお持ち帰りさせてくれるのですが…

翌朝、攻様に残されたのは
「Merry Chrismas」と裏書きされた
攻様の名刺のみ。

必ず見つけてやる!!

果たして攻様は
受様を手に入れる事ができるのか?!

榎田さんと町屋さんのコラボ作品
「恋愛シリーズ」の小説版第1巻です♪

コミックスバージョン『恋とは呼べない1』と
同じ時間軸で展開している上、

文章になっただけコミックスより
主役二人の思いの密度が深まっていて
読み進むのも楽しかったです。

2人が離れていた15年の間に
受様は複数の著作を持つ
心理学の准教授となっていました。

以前の付合いから
攻様の狩人気質を見抜いていた受様は
再接近して復縁を迫られても
全く相手にしていませんでしたし、

誰かを好きになる事さえも
許されない罪の意識が
受様の心に重く刻まれていたのです。

そして最近、
その罪を忘れるなとばかりに
あるメールが届くようになって…

亡くしてしまったが故に
後悔だけが先に立つ思いに苦しむ
受様の選択が切なくて苦しくて、

やきのりちゃんにしか
癒しを求められないのが
更にやるせないです(泣)

受様に再会した当時の攻様は
昔のリベンジ的な気持ちで
受様に接触したのだと思いますが

元妻との間に負った受様の傷を
図らずも見てしまった事で
改めて今の受様に目がいって初めて
攻様はある事に気づきます。

なぜ何処かで食べたシナモントーストの味が
忘れられなかったのか?

シナモントーストが
自身の恋の象徴だと気づきながらも
まだまだ余裕な攻様なのは
本気の恋に落ちた事がないから?!

本作は特定書店で購入すると
町屋さんの描下しペーパー付きです。
今回の『やきのりブログ』は
愛猫やきのりちゃんの里帰り編になります♪

本作は単刊でも十分読めますが
『恋とは呼べない1』も読むと楽しいですよ。

5

頑固な大人たち

あらすじは、他の方がとても上手にまとめて下さっているので割愛します^^

榎田作品のどれを購入しようかなと悩んでいた所、町屋先生の絵が美しかったのでこれに決めました
表紙裏のあらすじを読めば、40代にほど近い、言ってしまえばオヤジたちのじれったく進んでいく恋のお話、ということで
初めは、やっぱり交渉人シリーズにすれば良かったかなぁ、などとも思っていました…がっ!

やっぱり榎田先生は素晴らしい
サガンは本当に頑固です
口から出る言葉はひねくれてるし、世の中をかなりすれた目線で見ていて、とてもじゃないですが可愛げなんてありません
ただそれは、相手が自分に近づかないようにするための仮面を被っているに過ぎない
奥さんの死を自分のせいにして罪の意識から逃れることの出来ないサガンは、死ぬまで孤独であり続けることが自分への罰だと思っている
端から見れば、そんなことをしなくても…と思ってしまうかも知れないけど、失った哀しみはやっぱり本人にしか分からないもの
痛みの度合いなんて人それぞれ違います

自分を責め続けて、虚勢で自分を固めるサガンは弱いのかも知れません
ただそれが出来るのは、サガンが本当はとても優しいということですよね

橘高は少々強引でせっかちですが、サガンを無理に理解しようとしない所に好感が持てました
サガンのつれない態度にイラつきながらも、結局は好きだから放っておけない

サガンのように深く傷ついてしまったが故に、慎重で疑り深い人間には橘高のようなパワーがある人がいいのかもしれません

まだまだちぐはぐでもどかしい二人だけど
いい大人が何を意地はってんだと思ってしまうけれど
心から応援したくなる二人です

いつか橘高がサガンの心に刺さった氷の刃を溶かしてくれる日が来ることを祈って

3

「好き」と言わせるまでの物語

「マガビー」とは、マガジンビーボーイの略?

榎田先生の作品は、面白い。
面白いので、うっかりシリーズものの1巻を読んでしまうと、全巻をよまないと気になって仕方なくなってしまう。
この「愛とは言えない」もシリーズで、よく似た別のシリーズ、「恋とは言えない」まで揃ってる。

二人は仕事が出来るし、性格も異性には良いので、凄くモテる。
だからお互いに恋人が居ると勘違いをして、すれ違う。

★橘高義美:やり手の実業家:愛したい男
大学在学中、男女を問わず付き合い、唯一「好き」と言わなかったサガンの心が欲しいとずっと無念に思っている。

★目雅彦:理屈屋の大学准教授:愛せない過去を持つ男
橘高の後輩。口が悪い愛想が無い男。でも、同衾すると別人のように豹変する蠱惑的な美男。

大学時代に付き合って、自然消滅して18年後、
橘高が経営するレストランで、ドタキャンされて(実はそうじゃない)独りでディナーをとっているのは、サガンだった。
声をかけて、そのままホテルに行く二人。
橘高が目が覚ますと、名刺の裏にメリークリスマスと書いて、置き去っていた。

橘高は、どうしてもサガンから「好き」という言葉を引き出したい。
探し出して、また会う。でも目は、靡かない。
目が恋に踏み込めない訳、その一は、死んだ妻。
サガンの死んだ妻の日記が出てきて、義弟との不倫を知る
結婚式の夜の日記には、「幸せになりたい」・・式から半年後、妻は目がゲイだと知る。そして不倫。
義弟に日記を渡して、義弟の暴力を解決。

短編ではなく、二人についての物語が続いているので、続けて読む予定。

★クリスマスで始まって、クリスマスで終わるシリーズ。
・・橘高義美,37歳x目雅彦,35歳
愛とは言えない(1) 2010年12月17日
愛とは言えない(2) 2011年1月19日
 
・・橘高義美,38歳x目雅彦,36歳
愛とは言えない(3) 2012年2月17日
愛とは言えない(4) 2012年11月19日 完結

自然消滅した二人が、相愛になる。 
どこでまた会うか分からない、ひとの縁を大事にしたほうが良いよって、教える作品なのかな?

2

やりなおしの大人の恋

金も名誉も美貌も頭も全て持っている実業家の橘高。
ハンター気質で遊び人な彼に初めはイライラしたものの、少しずつサガンにのめり込んでいく様子には思わずにやにやしてしまった。
誰が作ってくれたのかは忘れても、サガンのシナモントーストの味を忘れられずにいたっていうエピソードが橘高自身の本心がかいま見えるようで楽しい。
あらためて大人になっての本気の恋は色々大変だなあと思った。
素直になれなかったり、変な意地をはってしまったり、若いうちは勢いでできることができなかったり。

対するサガンは辛い過去のせいか本当に頑なで、もうちょっと楽な行き方をすればいいのになと言いたくなる。
これから彼がどう変わっていくのかも楽しみです。

じわりじわりとしか進まない二人の関係にヤキモキしながら続きを追いかけて行こうと思います。

それと同時にまだマンガをチェックしていないので、そちらもゲットしてこねば。

ああ、やきのりちゃんかわいい。

3

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