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改めて腰を据えて読むと重い短編集です。なんか薄いけど。
「カレと息子とあまいもの」
表題作の叔父、大学教授の田神甚と古本屋の店主で元々はゼミの学生郁弥の話。
甥の敦騎を引き取ってから、敦騎へ甚の気持ちが全部行ってしまうんではと
やきもきする郁弥だが、敦騎が意外と大人であることを知って逆に自身を失って・・
そこからの会話でなぜかエッチに成ってしまうところは超展開なのか
それとも自分が読みきれなかった文脈のところにすでにフラグがあったのか。
「可愛いアナタに甘い罠」
敦騎と保険医、片桐の話。
身体の弱い敦騎を小学生の頃から心配して見続けてきた片桐だが、の君とも呼ばれる美貌に惹かれる一方敦騎も片桐に心引かれていき、逆に罠を張っていく・・。
当て馬でもなんでもないけど飯田の存在がいい感じにスパイス。
だけど、独占するとみなされて殴られるだけ殴られてそれでも幸せを願って片桐につっかかる。報われない友情だなぁ。まるで学園での保護者のようだ。
しかし、眠っている子に声をかけたら逆に押し倒されるとか、これは誘い攻めというべきなのか。
「この地球の誰よりも」
SFファンタジー。地球人との交配を目標とする宇宙人(性別は本当はない)、アドナンが普通の大学生の下に裸で降ってきた。よりによって男性をキャトルして。
感情もほとんどない星のようで最初は機械的にしゃべる印象が強いのだけど、教えれば覚えるし徐々に感情も手にしたアドナンに情が移ってきて・・・というもの
いい感じに間抜け入ってるなって思うんですがそれ以上にSFであるがゆえにBLの大前提「男同士でしても子供が出来ない」を軽々突っ切るので普段見られない光景がいくつか見られるのが面白かったり。
「星を待つ間」
刑務所モノで引ったくり→暴行殺人で逮捕された大鷹の独房へハッキングでつかまり部屋不足で同居させられた八神の物語
これは流石に細かく書かないほうがいいか。驚くような二人の関係と結末です。
なぜそれで愛をつむげるか、と思わされますがそういうのもあるのかなぁ。
総じて「どうしてこうなった」感覚の強いイメージがあり
萌えるというより物語を理解してあげるほうに労力を要する本です。
本当は購入予定じゃなかったんですが、本の裏ストーリーを見た時に「衝撃の宇宙人妊娠BLも同時収録」なんて書いてありまして、思わずwww
本庄さんの作品って、絵はとてもキレイなんだけど、人物の表情が薄くてストーリーもあっさり風味に見えてしまうので、ちょっと思い入れが浅いんですよね~でも、漫画のそれぞれの題名表紙の絵のデザインとかは結構好きなんですv
さて、自分が注目した出産BLとは『この地球の誰よりも』なんですが!
妊娠・出産を可能にするには色々と設定が必要なわけで、コレはそうきたかwwwまさかの宇宙人ですっ!!
隆宏が帰宅すると素っ裸でベランダに男が!?
この落ちてきた男アドナンが自分は自分の住む星の存続の為、感情や何やらを学び、異種交配をする為に地球に来たという。
いきなり隆宏に種を下さいー!というアドナンに爆笑!
そんなすぐには、、ということで一緒の共同生活をするうちに、色々な感情を覚え、表情に表わすようになるアドナンがかわいく見えるようになり・・・
そんなお話なんですが、う~ん、、D・ボウイの「地球に落ちてきた男」的始まりで、種をくれーとすがる姿は貞子的ホラー映画?ww
ビビる隆宏の表情は、やっぱりそんなに・・・でも、この本の中で一番表情が描かれていたのが、この感情というものを表現する事を知らない宇宙人のアドナンというところが、皮肉にも以外でよかったのです。
むしろ、表題の主人公の高校生のほうが超ポーカーフェイスで宇宙人ぽいよ(爆!)
この宇宙人に性別がなく、たまたま擬態したのが男性だったというこの設定が妊娠を可能にしているというのが、面白いデス。
あと、星間距離恋愛というか、通い妻というかwww
これはいっそ、子育ても漫画にして、面白い本庄さんを見せてほしいと想いましたv
表題は、意外にも弱っちいと想われた美貌の高校生が保健医に執着していて押し倒す、攻めだった!?というそのギャップが面白いのかな?
その高校生の家庭事情と、世話になって一緒に住んでいるおじさんの恋愛話が冒頭の『カレと息子とあまいもの』で、これは年の差オヤジ受けになりますね。
いっそ、もそっともっさりしたおっさんだったら同じストーリーでももっと萌え萌えしたと思うのにな~(すみません、我儘でw)
『星を待つ間』はちょっと怖くて、暗くて、痛いお話でした。
刑務所が舞台で服役囚が主人公。
彼等の繋がる接点と、執着、ゾゾゾとさせるものがあります。
ラストのお話は重いのですが、あとはサラっとライトで軽めのお話。
せっかくライトなら、もう少し登場人物の表情がはっきりしていると、もっと楽しめるのにな~と、いつも思ってしまうのです。
でも、ストーリーは悪くないですよv
標題の「可愛いアナタに…」は体格差カポーでしたね。
しかも大人しい背の低い生徒が攻めという…。
ちょっと裏切られた感じです。
いやあ、やっぱり攻めは背が高いほうがいいなぁ…と
思ってしまうのは、ちょっと古い考えでしょうか。
でもなぁ…どう考えても
生徒の方が攻めっていうのが得心いかなくて><
めっちゃ大人しいし、消極的。
攻めになる要素がどこか一つでもあればいいのになー。
それに比べれば、受けの保険医さんのほうが
ずっと攻めっぽい。
ということで、この評価で。