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表題作お侍、拾いました。

藤堂源之助
29歳,信州小楯藩の剣客
逸見蒼生
20歳,大学3年生

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

お人好しの大学生・蒼生が山で拾った行き倒れの男は、なぜか侍の格好をしていた。源之助という名前以外覚えていない彼は、口調は時代劇風でテレビも水洗トイレも知らない。これはコスプレではなく本物の侍!? 蒼生は源之助を部屋に住まわせ、記憶を取り戻して元の時代に帰る方法を探すが……。

(出版社より)

作品情報

作品名
お侍、拾いました。
著者
高尾理一 
イラスト
亜樹良のりかず 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
ISBN
9784778111519
3.3

(27)

(3)

萌々

(7)

(15)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
10
得点
89
評価数
27
平均
3.3 / 5
神率
11.1%

レビュー投稿数10

もだもだ攻め?いやいやなんのなんの!

私の住まいの近くに旧い団地があり、許可が降りやすいとかでしょっちゅうなにかの撮影をしています。先月は団地内だというのにスラっとしたお侍さんが歩いておった…。
あとで聞いたところ、国営放送の子供向け人気番組内のドラマの撮影だったとか。宮本武蔵が現代に迷い込んできたという内容らしく、それってこの小説みたいじゃーん!とひとり動揺しておりました。
見たい!そのドラマ!!

さて、この作品…亜樹良さんの表紙絵のお侍さんを見ただけで、はわわっとなっておりました。
亡き祖父母が住んでいた屋敷の蔵の整理を母親に頼まれ、大学の友人二人を連れて東京から長野に来た蒼生。蔵の整理
の合間、裏山に筍を取りに行った三人は、そこで行き倒れの武士を拾うのでした。しかも一部記憶喪失。
この源之助という武士が、どうやって江戸時代から現代にタイムスリップしてきたのか、なんせ記憶喪失だからわかんない!もどかしい!
元の時代に戻るためになにかヒントはないものかと、小出しに思い出す源之助の記憶を頼りに、蒼生の友人らも手伝って歴史を調べたりと、そういったことが面白く、うっかりBLだということを忘れそうに(´Д`)
だってさ、ラブはないまま話終わりじゃないだろうねえ?と思うほど、そっち方面が進展しないんです。蒼生視点なので源之助の考えが最後の方までよくわからなかったしで、かなり気を揉みました。
まあそんな結末になったら、それはそれで異色のBLとして話題になるかもしれないけども、ちゃんとスッキリさせてもらえます。
日頃から生真面目できちんとした人が、しっかり男の部分を醸し出すエロさってたまんないなあと気付かされたぐらい。
あとがきに「自分勝手な肉欲と独占欲を前面に出した攻め」が書きやすいので、今回の源之助にはもだもだしたと、ありました。他の作品ではあまり出てこないような攻めなんでしょうかね源之助さん。
私はこういう攻めが大好物なので、なーんだじゃあこの作家さんの他の作品には期待できないのかしら…とガッカリしました。
もだもだ上等!
完全に江戸時代でもだもだ侍もの、他にないかのう…。

1

現代社会に馴染むお侍さん

比較的文庫にしては分厚いにも関わらずラストまで一気読みしてしまうほど、のめり込む面白い作品でした。


異世界へ現代人がタイムスリップするお話は、違う作者さんで拝見した事が多々あったのですが、現代に過去からタイムスリップしてくる話は初めてだったので、とても新鮮でした。

読み終わった感想としてまず言いたいのは主人公の2人が大好きです!!
お互いがお互いだけだと決めたら、逢えるかわからない状況でも気持ちが変わることなく相手をひたすら想い合っていた2人。
時代を超えて手紙が届いた時は泣きそうになりました。
でも、最後の最後に「お前を俺のものにしたい」と、何もかもを捨てて蒼生に逢いにきた源之助の格好良さに全てもっていかれした。
蒼生同様、恋愛にも紳士的だと思っていた源之助が、まさか欲望に正直だとは思わずまたまた惚れ直した場面もあり(番外編ではその上を行く正直さもあり笑)、本当にラストに感動ときゅんきゅんとドキドキが詰まった作品で、大好きな1冊になりました。



0

どうやって恋愛が始まるのかどきどきしました。

甘い作品が多いので大好きな高尾先生。こちらはタイムスリップものです。
攻様が200年以上前の時代から現代にやってきてしまうお話でとても面白かったです!
攻様は剣客なんですが、受様達がみつけたときは自分の名前と、菊千代様という名前しか
覚えていない状態で・・・
取りあえず受様の家でご厄介になることになった攻様ですが、攻様・源之助の記憶を取り戻す為
行動と生活を共にします。その中で受様・蒼生の心にも変化が現れて・・・
源之助がスッゴイ順応性が高いんですけど、そこはフィクションなので素直に読んで欲しいところ
なんですが、現代に馴染んでいっているように見えた源之助ですが、記憶の断片を思い出す
のと同時にやはりもとの時代に戻って使命を果たさなければならない思いも強まり。
記憶探しの旅が丁寧に書かれているので、一体いつ恋愛に発展していくのだろう
と先が気になって結局厚さがあるにも関わらず一気読みしてしまいましたが高尾先生運びかたがすごく上手だと思いました。
文章も丁寧で、ラストの方のイチャも無理やり収めた感じはなくて凄く良かったです。
源之助が元の時代に戻ってしまうときのシチュエーションはうるっときました。
源之助がいつかは戻ってくると思っていても切ない。
源之助に再び出会えたときの「蒼生に会いに来た。---お前を俺のものにしたい」って
台詞がじーんとしました。
この作品j純愛なんですよね~時を越えて、すべてを捨てて蒼生の所にやってきたんですから。
源之助は順応性もあるし、体力もあるし、なんせ剣の使い手なのでやればなんでも
できる人なので仕事には困らないでしょうが、戸籍をどうするのかと。それだけが心配に
なりました。なんせ、蒼生は普通に学生なので。
裏暗い知り合いなんていなそうですもんね・・・

2

マヨネーズが好きなお侍w

しょっぱなネタバレですみません!
タイムスリップものです。
しかも過去からお侍さんがやってくる。
「ちょんまげプリン」・・・・あのお話ね、バツイチお母さんと恋愛始まるかな~?ひょっとして息子がとか、そんな色っぽい話しについぞ行かずにガッカリしてしまいましたが、何せこれはBL!色恋がなくてどうする!?
というわけで、時代を超えたラブロマンス(?)ですww

祖母がなくなったある村の家の蔵を整理するためにやってきた主人公・蒼生と、友人の隼人と健文。
裏の山でうずくまっている人を発見して家に連れ帰るのだが、格好といい、言葉遣いといい、文明を知らないことといい、なんだかタイムスリップではないか?と推測すると。
何と!その男・源之助は260年も昔の江戸時代からやってきたお侍だった!
自分がどうしてここにいるのか、何をしていたのか、記憶障害になっている源之助を放っておけず、蒼生は自分の住むアパートで、友人たちの協力の下源之助を保護することにしたのですが・・・

実際のところ、一体この恋愛はどうなっちゃうんだろう?と、遅々として進まない恋愛に、そして実に不確定なタイムスリップにこれは二通りのパターンがあるのでは?と思ってしまったw
この源之助、江戸時代の人なのにすごい適応力のある人なんですよ。
蒼生の言いつけをきちんと守ってお留守番できるし、無茶しない。
文明の利器もすぐ遣いこなせる。
食べものへの適応力もすばらしい☆
源之助が、こうしたものに触れてビックリする様とか純粋は発言が蒼生のツボにはまってキュンキュンしてるんですよ。
しかも蒼生は面倒見のよいお母さんみたいでね♪
だけど、その好意を愛情として受け入れるには実は、、、な部分が源之助にあるわけです。
源之助と蒼生が二人きりになることをとても危惧する友人健文については、はは~ん、こやつwwwwとなり、ちょっと可哀そうなんですが、彼の存在があるからこそ、源之助が特別になるのです。
さあ、ラストはどうなるのか?←これはネタバレしちゃいけないでしょう♪

高尾さん作品の受けちゃんというのは実は自分の好みのタイプが多いのです。
何か潔いと言うか、女々しくないというか、
そして、この本はエチは一回しかなくてとっても少ないんですが、高尾作品の特徴として、エロがエロいという部分が大好きで、これもそうです!
他にもエロがエロい作家さんというはあると思うのですが、何か高尾エロは短いのにすごく的を得ているというか、キます!
これもそんなエロなんです(短いけど・・・)

源之助の時代劇口調がなかなかにいいでござるよw
だけど、自分の事を俺というのですが、この時代も俺でいいのかな?・・・とふと思ったり。でも拙者だと臭すぎてお笑い臭が強くなりすぎちゃうかな?www

5

安心タイムスリップ

正直なところタイムスリップものは苦手にしてました。
だって、今まで親しくしてた人と会えなくなってしまうんですもんね…
さてさてこのお話はどうなのでしょうー

行き倒れのお侍さん源之助を拾った蒼生とその友人たちですが、最初はコスプレで遊んでた人だと思ってしまうのですねー。まぁ当たり前かも知れませんw
でも記憶が曖昧だし話し方もおかしいし、皆の頭の中は「???」です。
「もしかして?」と疑いながらも、とりあえずお腹がすいているようだからご飯!
そこで差し出したのは『カレー』…ハードル高いっ!!
ちょっとしたシーンなんですけど、ここの皆と源之助とのやりとりは、萌えでした。
初めての食べ物に怯える子供と食べさせたい親みたいで。

元いた世界でやらなければならない事があるから帰らねば、と言い募る源之助、
次第に源之助に惹かれてき、本心では帰ってほしくないけど帰る手立てを探すのに協力する蒼生、
それを複雑な心境で見守り、時には口を出す健文、
さらにそれを複雑な心境で見守りつつ、蒼生を応援する隼人。

源之助の心境だけちょっと分かりにくいなぁなんて思ってたんですが、よく考えたらお侍さんなんですからこれくらいストイックでOKですよね。

終盤のリュックサックの下り、本当に不安になりました。
「苦手なタイムスリップもの」の逆を突くタイプの「苦手なタイムスリップもの」になるような気がしまして……
でもそれは杞憂に終わりました。
こういうタイムスリップものなら他にも読んでみたい、と思わせられました。

1

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