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私は、復讐ものと言うのが大好物だったりします。
「嫌いなハズなのに、傷付いた顔を見るとなんで心が痛むんだ・・・」ぐらいの中途半端な復讐心じゃダメですよ。
嫌いな彼を傷付ける事に心底喜びを感じ、そのためなら自分の身体さえ与えるくらいの復讐心と毛嫌いの仕方なんかに大いに萌えるのです。
また、そんな受けには、こちらも歪んでる超執着攻めが来て欲しい。
互いに、これでもかと傷つけ合うのが最高に萌えるのです。
まぁそんなワケで、こちらの作品にあまりに萌えたのでレビューを書きたくなりました。
これ、私並みに性癖が歪んだ方と言う、明らかに読む人を選ぶ作品ですけど。
ところで、私はイラストにこだわりはありません。
もちろん、好きなイラストレーターさんだと嬉しいですが、別にイラストで作品の良し悪しが変わったりしないですしね。
が、今作のイラストに関しては、あまりに作風と合ってなくて微妙な気分になります。
可愛いイラストだとは思うけど、もうちょい繊細でシリアス路線のイラストの方が、作品のイメージを損なわないんじゃ無いでしょうか・・・。
内容ですが、大企業の御曹司で元いじめっ子・叡一×彼に苛められていた大学生・悠人による再会もので復讐もの。ライトな監禁とかも入ります。
過去に太っていて、成長に伴い痩せて美形になった大学生の悠人。
幼馴染みで苛めから庇ってくれていたのに、何故か途中から自身をブタ扱いし、性的に弄んだ叡一と合コンで再会を果たします。
ブタの悠人だと気付かず、キレイになった自分に熱い視線を向けてくる叡一。
未だに叡一に対する憎しみが癒えてない悠人は、彼の恋人となって散々惚れさせ利用した後、酷く振って傷付ける事を思いつきますがー・・・と言うものです。
で、こちら、とにかく悠人の復讐のパートに滾るんですよ。
猫を被って叡一の理想そのものの恋人を演じながら、彼に夢中な叡一の行動を散々心の中で嘲笑う。
これが徹底してまして、後々傷付けるためだけに大嫌いな叡一と寝るんですよね。
また、叡一の尽くし方が恋するバカな男そのもの。
次々プレゼントをし、あれも食べさせたいこれも食べさせたいと美味しいお店で食事を奢り、悠人のたわいもないワガママを嬉しそうにきく。
自分を散々苛めた叡一が、そんなふうに言いなりになってる事に暗い喜びと強い興奮を感じている悠人の心理描写なんかに、もうこっちもゾクゾクくると申しましょうか。
これ、悠人が嫌なヤツだと思われるでしょうが、苛められていた学生時代なんかの描写がしっかりされてまして。
ブタよわばりされ、奴隷の如く扱われ、空き教室に連れ込まれては散々下半身を弄られた・・・。
その事により耐えられなくなった悠人は高校を中退しており、彼が引きこもったせいで両親は離婚。大変な苦労を母親にかけてしまった・・・。
叡一への復讐を続ける反面、母親に早く就職して楽をさせたいと言う親思いの純粋さも見せるんですよね。
で、内定が出て、心から喜んでお祝いしてくれる席で、叡一への別れを切り出す悠人ー。
これまでの甘えん坊で可愛い恋人の顔をかなぐり捨て、散々コケにして捨てるみたいな。
私は大変歪んでいるので、ここで楽しくて楽しくて仕方ないんですけど!!
攻めがこれでもかと傷付いてるのにめちゃくちゃ萌えるんですよー!!
で、こちらの作品、ここからストーリーが二転三転するのも面白いのです。
内定が出た会社から、何故か自宅待機と手のひらを返される悠人。
母親と共に社宅に移る予定だったため、住む場所にも困りと追い詰められるんですね。
そこで切羽詰まった悠人が叡一を頼った所、彼から出された条件はー・・・と言った感じで。
これ、今度は逆に、叡一がこれでもかと悠人を傷付けと言う展開。
心身ともに、散々いたぶって辱しめてな感じで。
何だろうな・・・。
自分はブタから犬になっただけと、絶望する悠人が気の毒なのです。
なのですが、こう首輪を付けられ鎖で繋がれてるのに萌えてしまう。
ホント、なんかスミマセン・・・。
う~ん・・・。
この二人、互いに散々傷付け合うんですよね。
しかし、根っこの所にあるのは愛なんですよ。
これはもう取り返しが付かないかもと言う所まで行ってしまうのですが、そこからなんとか這い上がるのにグッとくると言うか・・・。
まぁ、二人が二人とも歪んでますけどね。
あと、根っこの所にあるのは愛でして、これはストックホルム症候群では無いと思う!! 個人的な解釈ですけど。
ラストがちょっぴり残念でして、自立しようとする悠人に対して、あくまで所有物のように閉じ込めようとする叡一と。
甘々なんですけどね。
こう明らかに読者を選ぶ作品ではございますが、多分好きな方にはたまらないと思います。
主役二人並みに歪んでる私は楽しく読めました。
中高生時代の悠人はポヨポヨのおデブちゃんでした。
それをネタにクラスで虐めにあっていましたが、同じクラスの叡一がそれを助けます。
以降、叡一はクラスメイトから悠人を遠ざけて独占し、身体を辱める嫌がらせをするようになります。
でも、次は犯されると知った日から悠人は不登校になって高校を中退、引き篭もりになってしまいます。
月日は流れ、過去から立ち直って痩せてモテモテの大学生になった悠人は、合コンで偶然に叡一と再会します。
でも叡一の方は、あの悠人と気づかず猛アタック。
悠人は、叡一を夢中にさせて手酷く捨ててやる復讐を計画したのですが…
痛い、甘いが繰り返されます。
叡一が悠人のことをとても大切に思い尽くす期間は、とても甘く描かれています。
反対に、悠人が叡一を陥れる、叡一が悠人を凌辱する期間はとても痛いです。
声を出すと電流が流れる首輪で躾けられ、会社では鎖で繋がれて犬扱いで辱められているところは、もう可哀想で可哀想で…(でもそれが良かった!)
この二人、本当にどうなってしまうんだろうとハラハラしてしまいました。
それから、アドバイザーの寺田くんが良い味出してました。
攻めの物凄い執着物、久々に良い作品に出逢えました。
花川戸さんのお話には設定がちがっても一貫したほのぼのした所があり安心して読めます。
BL= ファンタジーで夢のあるお話といったところでしょうか。
でも今回はちょっとテイストが違っていて私はそこが面白いと思いました。
攻はかなり問題ありなので置いておいて、受けが復讐に燃えたり監禁に近い状況になったりでなかなか刺激的です。
でも最後はいい意味で花川戸作品になっていて、リアリティーには欠けるけどアリだなと思わせてくれます。
皇さんのイラストも良かったです。
地雷が多い作品ですので、万人向けではないですね。
いろいろとダメな所もありながら、病んでる攻めや執着スキーにはたまらん所もあって、私は楽しめました。
攻め(叡一)は受け(悠人)が好きで好きでしょうがないって所もツボです。
私は、攻めが受けを愛しているのがはっきりしていれば、ある程度の酷い仕打ちは美味しく頂けるのですが、いくつか、これは苦手な人は無理かも?という所があったので、以下に当てはまる方はちょっと注意したほうが良いと思います。
↓
1、悠人は昔ぽっちゃり体型だったために、中学時代に周囲からいじめを受けます。たぶんページにしたら2ページ程度なのですが、言葉の暴力や暴力行為があるので、そういう描写がダメな方。
私もこの辺りは、読んでてかなりつらかったです。
2、いじめから悠人を守るため、学校の人気者の叡一は皆をけん制します。『こいつは俺が飼ってるブタなんだから、勝手に遊ぶな』と。
皆はそれを面白がって納得し、その他大勢からのいじめはなくなり、叡一だけにいじめられるようになる悠人。
最初はブタと罵られ連れまわされるくらいだったのが、高校生になり、悠人が少し他人に愛想よくしただけでキレて性的ないじめに発展します。
叡一のエスカレートしていく行為に耐えられなくなり、とうとう学校をやめてしまう悠人。
この辺り、いくら愛があってもひどすぎる!と拒絶反応が出る方もいるかもしれません。
大学生になった悠人は痩せて見違えるほどの美形になり、叡一と再会します。
自分とわからない様子の叡一を復讐とばかりに自分に夢中にさせて、こっぴどく振る悠人。
が、直後に叡一に頼らざるをえない展開になり……というのがあらすじです。
下克上かと思いきや、さらに酷いどんでん返し。
本が薄めなわりに、二転三転するんですよねぇ。
しかも、いちいち振り切ってて、叡一はオフィスで悠人に首輪をはめたりしちゃうし。どんな仕事場や。
なんかここまで来るとBLはファンタジーだよな、とか思って逆に読めちゃいました。
たまにこういう、コテコテの執着攻めが読みたくなる。
そんなときに読み返すかもです。
花川戸さんだから~と気軽に読んでしまい、大変後悔した作品です。
とにかく不快。最初から最後まで、ただひたすらに気分の悪い作品でした。
キャラクターもストーリーも何から何まで好みじゃない。
もともと、個人的に病んでる執着が大ッッッキライなので、まずこの叡一(攻)がダメでした。
そして、悠人(受)もいいところが見つけられません。
さらに、どんな理由があれど(まあ、大抵は『好きだから』なんだけどさ)『苛め』がものすごく苦手なんです。苛めた相手を好きになる、もうその時点でアホらしくなって醒めます。
その上、言葉の足りない攻も無理。
うん、叡一は私の個人的『ダメ要素』だけを集めて固めたようなキャラクターだった。
まして、叡一の『苛め』ってこれ苛めなんて可愛いもんか!?読んでて気持ち悪くなったよ。
そして悠人も、いくらいったんは復讐(なんでしょう?)したからって、それですべて水に流してしかも好きになれるっていったい何の冗談ですか?いやあ、心の広い素晴らしいキャラクターですね~。私には理解不能ですが。
う~ん、ストーリー展開が二段階とでもいうのか、土壇場で関係がひっくり返ったりと『意外性』はあるのかもしれませんが、個人的には不愉快のダメ押しされたようなものでした。
↑で苦手要素がまだ抜けてたか。『S気質』攻めもダメなんだ。『ペット』に『○○首輪』・・・辟易しました。
どうだったかと訊かれれば、気分の悪い作品だったとしか言いようがありません。
・・・結局、花川戸さんはデビュー作からかなりの数読みましたが『ビスクドール』『天使』シリーズ以外全滅(『中立』以下)でした。中でもこれは最低。
100%文字通り、これ読んで花川戸さんは(上記2シリーズを除いて)もう読みたくないと思ってしまいました。残念です。