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今、剛しいらさんの作者買いを続けています。
あちこちの書評に「ホントに剛しいら先生の作品なのか?」という疑問や「アホすぎる」という批評が目立つ作品。賞賛が少ないので、読む価値あるか?と、素通りした一冊ですが、割引になっていたので、電子書籍で購入。
批判が多い・・どこがどうダメなのか?中を覗いてみたくなるほど、レビューに「これはダメ」が多いけど、読んでみると、そんなに悪くない;この本は、ノリが軽くて、短文の改行が多い。主人公の高校一年生の風間真の視点で綴る一人称。全然シリアス調ではない、コメディ。恋人とのHなシーンすらギャグだった。でもサスガ剛先生、綺麗に〆て完結しています。
あらすじ
オバカな自称「究極の美少年」が主人公、ママが大好きな高校生。
ママは主人と死別したあと、7人の恋人と付き合いながら、真を育てていた。
成長するにつれ、父に似てくる息子を他の女に渡したくない。だから、息子の夫を自分で選んであてがった。秋生を真のパートナーにする為に母は秋生と入籍して、その後離婚して、秋生の籍を真に残す。
・・・と、文章はギャグだけど、展開は中々真面目。戸籍の操作を真似した人が出ているかも。
この作品は他の著書と違うオバカギャグ。あとがきにも、書いてます。
「こんなばかばかしい話をね 思わず書いてしまいました・・」発売日: 2000/01
・・ひょっとしたら、剛先生は既存のシリアスイメージをこの一冊で壊したかった?剛先生は、シリーズごとに文体を微妙に変えて遊んでいます。「顔のない男」や「花扇」と全く印象が違う軽い作品で、この作品はティーンズ向けなのか、エロスが少なくて、ただただひたすらギャクの連続。
でも、ブードゥーの呪いは、作者の解釈違いじゃない?と笑ってしまった。プードゥの術は、術者が調合する薬草で効果を発揮する漢方術で、視覚効果(思い込み)を与えるだけの藁人形じゃ効果が全然ないらしいです。
売れる本より、自分が楽しめる作品を出したかった人なのかもしれない。
気持ち良く笑いながら、2時間ほどで読了。面白かった。割引価格だったので、買って惜しいとも思わない。
大いに笑ったけど、萌は少ないので、評価:萌。
調べたもの:
プードゥ:
ブードゥー教(英: Voodoo、仏: Vaudou、海: Vodou)
西アフリカのベナンやカリブ海の島国ハイチやアメリカ南部のニューオーリンズなどで信仰されている民間信仰。
ヴードゥーとは「瞑想 voo」と、「未知なるもの doo」という二つの単語を合わせたもの、ブードゥーは「精霊」の意でロアと呼ばれる様々な神を信仰している。
ゾンビ等で有名だが、これは神官が使うブードゥー教の術で、犯罪者への刑罰として使われていた。
ブードゥー教 -黒魔術:
ブードゥー教では呪いに使う呪物はグリグリ(ワンガ)と呼ばれ小さな袋になっているのが一般的です。
「犯罪者をゾンビ化する? ブードゥー教の真の姿とは」より抜粋
はっちゃけたアホアホコメディでした。
さくさくと読みやすかったのは良かったし、面白いのは面白かったんですが、萌えはまったくなかったです。
コメディ作品として考えても、私の趣味からは微妙にズレてました。
でも面白かったんですよ。突き抜けたアホアホっぷりでしたし。
主人公はナルシストな美少年。
とある呪いのせいで、女の子からの人気がなくなり、逆に男からはモテモテな体質になってしまう。
教師に迫られ、親友に迫られ、挙げ句の果てには義理の父親からも迫られ。
エッチな場面はやたら多いけど、愛よりも面白さばかりがある感じ。や、愛もあるんですが。
軽ーく読むにはいいと思います。
テンポもめちゃくちゃいいんだけど、後半の二十ページくらいは引き伸ばしが見え見えだったのが残念。