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「ドアをノックするのは誰?」の続編。そして、ぜひ「ノック〜」の方から読んでいただきたいです。
本作は甲田と頼久が出会ってから1年半、同棲し始めてから1年、のお話です。
表紙の明るい絵柄から2人の微笑ましいラブラブ生活のあれこれを描く物語かと思いきや、違っていました。
恋の、苦く醜い側面。伴侶としての自分を揺るがしてしまう自分自身の感情。相手も自分も以前と違い成熟してしまったがための苦しさ…
それは高校生で両親を失い、幼い弟妹の為に一足飛びに大人にならなければならなかった頼久の「思春期のやり直し」とも言える心の揺れと共に、甲田と頼久の間、いや2人共を巻き込んで荒れる竜巻のように。
その竜巻の正体は、小さくて可愛くて賢い一つのつむじ風。甲田の「隠し子」ムネくんでした。
ムネが本当に甲田の子だったかどうかは読んでいただくとして、頼久がムネを心ならずも預かって面倒を見た1週間、揺れて、荒れて、蓋をして、爆発して泣いた…そして辿り着く『ひとりでは経験できないこと』と、昇華し悟るような感情。
本作は、頼久の心情や甲田が父親との関係性に思いをはせるところ、甲田の悪友根本の鋭さなどの描き方の巧みさが際立っています。特に根本とまるで対決のように話し合う頼久のシーンが印象深い。
もちろん、邪魔者のはずなのに可愛くて愛おしいムネの描写も素晴らしい。
『その絵はムネがくれた鑑定書です。』その言葉が言える頼久に涙が出る…
「I Say a Little Prayer」
何も欲しがらない頼久に何かをプレゼントしたい甲田。
気づいたのはモノではなく、毎日の中での2人だけの思い出…(そのヒントをくれたのは幼いムネなんですけどね。)
今回はPOPでコミカルな表紙にこのお話の要点が表現されてますね♪
前作で、頼久の良妻ぶりに、爪の垢を煎じて飲まされたい(!?)とも思った、かなり好みのカプの物語は、
今回も実に読み応えがあって、評価は「萌え萌え」ですが、超ツボの萌えが激しく登場するわけではないですが、好みのカプということと、話の展開がなかなかに練られていてかなり頷きながら読んだ、という点でとてもよくできた話だったということに対する評価です。
神も考えたんですが・・・
頼久も双子の弟妹の件が決着着き、頻繁ではないけれど妹や弟の嫁と”主婦仲間”として連絡を取り合う、程よい距離感のあるいい関係を築き、
尚臣とは、甘い同棲生活を送っているようです。
そこへ今回、尚臣の子供だという5歳児の宗宏が、突然押し付けられるようにやってきて、1週間という期限付きといいながら面倒を見なくてはならなくなります。
元愛人の子供であることは間違いないく、自分の子供でないと言い張りながらも、もしかしてという危惧もあり、頼久への誠実の証としてDNA鑑定も申し込みするのですが、
その間、二人はぎくしゃくとスレ違いの日々を送ることになるのです。
果たして、宗宏は尚臣の子供なのか?
二人の溝はどうなるのか?
尚臣には頼久と出会う前の前科がある。
自分が父親に縁の薄い生まれと育ちであったことから、宗宏を自分に重ねてしまい、子供の未来に責任を感じてしまう。
頼久は大事だが、子供のことは本当に実の子ならなんとかしたい。
でも、本当はどうしたいのか、本音は言えない。
頼久は、愛する人の子供なら尚臣の決定に従おうと思う。
でも、不安がある。
無邪気に甘える子供の宗宏に嫉妬さえ感じる。
弟たちを育てた実績もあるから、子育てはうまくこなす自信がある。
だけど、尚臣の意思を尊重したいと思うから、モヤモヤしたものがどうしても残り、本音が言えない。
大人な二人だけに、突然突きつけられた、過去を思い起こさせる現実に、戸惑う姿。
頭と口では大人な常識的な事は言えるけど、心は?
他の子連れモノのblでは、意外にそんなシチュエーションもあったりするが、ここまで子供を受け入れることに悩む姿はあまり描写されませんよね。
そう言う意味でも、男同士の同居の中に突然現れた子供の存在、という現実は、かなりシリアスに、そんな事悩まなくても!
というよりは、こうして悩んで当然なんだと思われたのです。
これがNLの男女関係でも、やはり悩みどころはこの主人公とおなじモノなのでは?と感じたのでした。
結局のところ、いい具合に落ち着きましたが、よんでる間にどうして頼久は、尚臣は?
と思わなくもなかったのですが、弟の言葉でストンと落ちました!
彼等は本当にいい関係を築いていて、こうしていい絡み方をしてくるのも、すごいな♪と思った次第。
尚臣の悪友、根本は・・・お前は一体!!何で引っ掻き回すかな?やっかみなのか、嫉妬なのかと、どうか鳩村センセ彼が翻弄されてオロオロする話を!www
さてさて、今回も頼久の何度抱かれても初々しい姿が、ゴチソウサマでございました♪
尚臣は本当に彼を愛して堪能してるという姿がよくわかりました。
頼久は、そこらの女性よりも素晴らしいできた人だよ!!
番外の浴衣デートがね、すごくよかったです。
かなりの読み応えの満足感。
このシリーズは中々に他と違ってとてもいいですよね☆☆☆
「ドアをノックするのは誰?」の続きとなります。
本作品だけでも、楽しめるかとは思いますが、
是非とも1作目「ドアをノックするのは誰?」から読んでいただきたいです。
甲田と頼久の同棲生活は上手くいっていた中で、
急に、甲田の息子だという子供が預けられてくる。
そこから3人の生活が始まります。
子供がいての疑似夫婦ストーリーは良くあるし、私も好きなジャンルなのですが、
この作品は一味違う!そこが面白い。
甲田自身は子供を自分の子としては認めていないのですが、
母親が姿を消したので、仕方がなく世話をすることに。
すると、甲田に徐々に父親としての責任感が芽生え始めます。
頼久は、兄弟を親代わりとして育ててきた経験から、
子供を大切に育てる能力がある(愛して育てることができる)反面、
そうすることで、甲田の子供と認識されてしまうことに拒否の想いが出てきます。
子供=可愛くて、大切にすべき存在
なのだけれど、自分の想いを最初から言いもせず、
子供を受け入れることが正解か?と考えさせられました。
結局は、心配不要な結末を迎えるのですが、
きっとこの2人に育てられたら、素敵な人になるだろうな~と妄想します。
ドアノックのお次はドアロック、うまい!w
前回は、自分もわがままになっても良いんだと気付いた頼久ですが
今回はかなり甘めになるのかな?という期待を
良い意味で裏切られましたw
甲田の隠し子発覚!?というなかなかショッキングなお話。
セフレが過去に何人もいた甲田には心当たりがないわけでなく
男性にとっては恐ろしいアクシデント…。
はたしてその真相は、というのはさすがにネタバレできませんが
頼久の本音と建前、健気さが沁みましたわ!!
甲田は情けないながらも、徐々に宗宏(5歳)に対して
父性が目覚めはじめていたり、
自分の生い立ちの事もあって真剣に向き合おうとして
ああ、頼久を愛したことで変われたんだなとジーンとしました。
更に、しんみりするエピソードが満載でしたよ!!
頼久は本当に根気よく愛情を込めて
幼い妹と弟の面倒を見て来たんだろうなぁ…と感動してしまいました…。
特に、弟の篤志がバツイチで小さい娘のいる女性・澄代と結婚して
自分の子供も生まれて、子供に“久登”とつけたのは、
頼久から一文字とったんでしょうかね!?
こういうところにもまた愛を感じてしまいました!
澄代と結婚する前のエピソードなんて、
私はもう結婚したいとも思わないのにおんおん泣いてしまったくらいww
前回がいい状態の伏線だった根本、今回はちょっとハラハラさせていただきました!
勿論、頼久は甲田を愛していて根本にも誰にもふらついたりしないのですが
甲田にも言えない本音を根本に見透かされて、つい酒を飲み過ぎてしまい…。
個人的にはもう少し進めていただいても良かったんですけどもね!?ww
そこは根本にも良心というものもあるし、甲田との友情もありますからね。
いやー、惜しかった!!w
後日「次は本気でいく」と甲田に宣言したってことは…!?
うぐぐぐ、続きが読みたい…!!
最初は「いかなる事情があろうとも、
5歳の子供をいきなり他人に預けて姿をくらますなんて!!」って
母親の由梨子に腹が立ちましたが
そうせざるを得ない理由が納得できたので後味は悪くありませんでした。
なんといっても、甲田と頼久の愛がまた深まりましたからね♪
『I Say a Little Prayer』では、日常の中の幸せってやつが愛おしかったです。
特別じゃない日々が何より素敵。
でも、浴衣で縁日へ出かけ、いつもと少し違うのも良いものです。
他人同士が愛し合う事の難しさと素晴らしさを
こちらの作品で見せつけられた気がしました。
笑いも感動も切なさも甘さも、お腹いっぱいいただきました!!
「ドアをノックするのは誰?」の続編、同棲生活も1年を過ぎた二人の日常が描かれて
いる作品ですが、甘い同棲生活に子供と言うキーワードが二人の心に擦れ違いを・・・
大人のカップルなのですが、受け様の可愛らしい初々しい様子も良妻賢母ぶりも
なかなか萌える作品なのですが、付き合い始めて1年以上も経過してから受け様は
初めて思春期みたいな精神状態に自分でも気が付かないうちになってたりする。
弟たちの面倒を見ながら過ごした日々が、恋を知り、甘えられる対象が出来た事で
若干精神的逆行状態になってるのです。
そんな受け様の事が理解出来てる攻め様もやっぱり大人ですよね。
でも今回は攻め様に隠し子騒動が持ち上がってしまう。
過去の乱れた性生活がここにきて噴出しちゃうような展開なんです。
子供が現れた事で二人の関係が少し変化していく、更に絆が深まるそんなお話でした。