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梅松さん!推し作家さんです。
今回の作品も、よかった~~~!
「夏揺らぐ」ってもう、それだけできゅーんとなります(笑)
同じクラスだけど話したことのない榊の泣き顔を見てしまった武田。榊が科学の教師とデキていることを偶然知り、それ以来榊のことが気になってしまう。
不毛な恋をしている榊のお相手の菊池先生…下衆もいいとこです。
結婚してるくせに生徒に手をつけといて、バレそうになったら恋愛相談を受けていたなんて、ペラペラとその場凌ぎの嘘を言える男。最低だ。もげろ!
この人があまりにも嫌な当て馬だったもんで、余計に武田にエールを送ってしまうのでした。
そしてもう1話は、カフェ店員の圭介と、同じビルに事務所を構えている滋さんのお話。
とにかく甘い!お互い好き合ってるのにまだ遠慮しあってる感じが初々しくてよかったです。
このお話にも邪魔者が出てくるのですが、やっぱちょっとイヤな男。
圭介の元彼ですが、二人の中にずけずけ入り込んできてイラッとさせられるものの、滋さんも彼氏主張を頑張るし、圭介も露骨に元彼を嫌うので、よしよしこの二人は大丈夫と安心して読めました。
ロン毛をハーフアップにして顎ヒゲの滋さん…私はこっちが受けでもいい!リバあってもよかったのに。と思いながら読んでいました。
圭介も滋さんも、お互いを思いやっていて、可愛らしい二人なのです。とにかく読んでいて優しい気持ちになれる作品でした。
うーん、うまいこと梅松さんの良さがお伝えできないこのボキャブラリーの貧しさが悔しいですよ。
そういえば今回も表紙が単体。勝負に出てますね?インパクトありますよね?手に取るよね?取るよ絶対。売れて!
なんとなく昭和テイストを感じてしまう梅松さんなのですが
そういう温度が非常に心にせまる作品でした!
普段無口で無表情なクラスメイト・榊の
意外な面を知ってしまって動揺し、
さらに気になるという感情から好きにまで発展してしまう武田です。
ギャップ萌えですか…。ここは大事だよね…。(違うか??)
榊のお相手の先生がまた狡い大人で、腹立たしさもありながら
こんな風に憎めるタイプで良かった、なんて思ってしまいました。
そうじゃなきゃ、榊も武田の気持ちをわかってくれなかっただろうし。
想われる幸せ、というのもあるのだよ、榊クン(あんた誰?)
『Ching-a-ling Ching-a-ling』『Pitter-Patter Pitter-Patter』
…酔っ払い泣かせのタイトルだな!!(勝手にホロ酔いなだけなんですけども)
受けの圭介の健気さに持っていかれた作品でした。
攻めの滋が疲れていそうだから、
嬉しいのに淡々とその誘いを断わるという…。
それが数回続き、不安になる滋。
圭介が過去に2ヶ月付きあったという元カレが現れ、
滋は嫉妬してしまいます。
でも結局は二人がよりいっそうラブくなるだけの出来事。ごっつぁんでしたw
大抵想いが通じるまでが醍醐味というBLですけども、
その後のちょっとしたすれ違い、勘違い、アクシデントもまたオツ!!
トキメキを味わえるコミックスです♪
梅松さんのHシーンにムラムラはあまりしない私ですが(すみません)
梅松さんの魅力はそこじゃないと勝手に思っております。
作家買い。
この作家さんは画のタッチや展開が素朴というか淡白な感じがして好きです。
淡々としてるけど、ぐっとくる。そういう話がたまにある。
今回もそうでした。
残念ながら表題作はあまり好きではなかったのですが、同時収録の作品がめっちゃツボだった!
また、脇役や第三者的なキャラの使い方がとってもお上手です。
それらのキャラを通じて良い感じに客観視できるので、主人公の主観ばっかの狭い視野の話になってない。そういう演出は誰もができることじゃないので、素晴らしいと思います。
2組のカップルによる短篇集。
■夏揺らぐキミをおう
表題作。
ノンケの高校生×ゲイの同級生。
受けが科学の教師といけない関係であることをひょんなことから知ってしまったノンケの攻めが、動揺しながらも『男同士』ということと、特に接点のなかった受けの同級生に対して関心を持っていくうちに、科学教師が妻帯者だと知り、なかなかヘビーな境遇にある受けキャラに惹かれていく話。
告白はしたものの、受けが教師と別れたあとの弱みにつけ込んだようなやり方に悩む攻めと、
攻めのひたむきさにほだされつつあるものの、あっちがダメだからこっちというような態度に後ろめたさを感じている受けが、時間をかけて恋を実らせる過程が描かれている。
綺麗事ばっかで割り切れないもやもや感とか、高校生同士のたどたどしさとかがあってよかったです。ただ、個人的に受けキャラがそこまで好きではなかったので、1度読めばいいかな~という感じに…。
なんで受けキャラが好きになれなかったのかは自分でもちょっと謎です。……とくに苦手な要素はなかったはずなのですが…
もしかしたら、自己主張あまりしないで受け身ばっかだったからかもしれません。
自分が辛い状況を、自分さえ我慢すればいいみたいな…ひとりよがりなとこ?
不幸に浸ってるような印象が少しですが読み取れてしまったのが、個人的には応援したいと思えないキャラになってしまったのかも。
■Ching-a-ling Ching-a-ling
表題作とは一転、このコンビがめっちゃツボでした!!!
ちょー好きだった。攻めも受けもとっても好きなキャラたちでした!!
すでにお付き合いしてる二人。同じビルにお勤めの年上×1階カフェのウェイター。
ハーフアップのヘアスタイルにヒゲという攻めは、基本穏やかで年上ゆえの余裕からか、口調もノリも軽いところがある男。
対して、受けは一見淡々としているようで、実は恋愛経験が少ないために、自分のほうが相手への気持ちが大きいのではないか…と、じゃっかんの不安を感じている純情ボーイ。
好きで好きで仕方ないのに、甘え方をしらない受けが、攻めのオーバーワークを気遣って食事の誘いを断ったりし、「あれ、俺飽きられたのか?」とムダに攻めを焦らせるという。
確実に両想いなのに、受けが甘え慣れてないがために、可愛がってた子に捨てられると勘違いしてしまう攻めの慌てようが異様に萌ました!!!
いいよ、いいよ!もっと焦ろ~~!みたいなvv
本来、波風立たないような穏やかな性格の二人なので、終始ほのぼのした空気で過ごしていそうなのに、
その後も受けの元カレが登場したりして、攻めがムダに焦ったりムダに嫉妬したりする。笑
攻めにぞっこんの受けは、自分が他の男になびくなんてことは微塵も感じていないので、すべてにおいて無自覚というか、元彼のことで攻めがヤキモチを焼くだとか嫉妬するだとか、自分の身を案じているだとか、そういう発想がないんですね。
その無自覚さがめちゃめちゃかわいくてツボでしたvv
そして、そんなある意味無防備な受けを心配して振り回されてる年上の男も非常にかわいいvvv
ここに出てくる受けの元彼は、かなり軽薄な最低男なんですが、意図的に相手の神経を逆なでして楽しんでるようなところもある男で、そんな彼の態度に対して攻と受の二人が、まったく同じように軽蔑の視線を送ってる描写があり、そのシーンが大好きでした!
波風立たないカップルのいろんな表情をみせてくれたという意味で、この軽薄な元彼には感謝!!といったかんじ。
こういう脇キャラのうまい使い方は魅力のひとつです!
このコンビは、作家さん自身もお気に入りのようなので、ぜひとも続編を描いてほしいなと思います☆
個人的に表題作がイマイチだったので評価は萌×2ですが、このコンビだけみたら神。めっちゃ好きなカップルでした~ヾ(o´∀`o)ノ
《個人的 好感度》
★★★★・ :ストーリー
★・・・・ :エロス
★★★★・ :キャラ
★★★★・ :設定/シチュ
★★★★・ :構成/演出
まずタイトルに惹かれ。
頑なにも不安げにも取れる表情の少年の表紙に魅せられて購入しました。
高校が舞台の表題作に、社会人カップルの2作品収録。(表題作はその後の書き下ろし有り)
『夏揺らぐキミをおう』
クールで物静かな優等生のクラスメイトと化学教師との秘密の関係を偶然知ってしまった武田。
物語は彼視点で進んでいきます。
ゴミ捨てに来た白衣の武田の後ろ姿を菊地先生と間違えて呼び止めた榊。
人違いだったと去って行くも、呆然と立ち尽くす武田。(涙を浮かべて縋って来られては無理もないよね)
程なく化学準備室での二人の逢瀬を知る訳ですが。
つい行為を想像した自分を恥じて
「なんかゴメン榊…!」
などとひとり詫びたり焦ったりw
いいコなんだよね、武田。
で、それ以来何かと榊を意識してしまって。
菊地は部活の顧問でもあるので一方的な気まずさはあるものの、榊が大事にされていればいい…と。
でも、あの時泣いてた理由はまさにこの人で。
榊への想いを自覚してからも彼を見守るだけの武田でしたが、
菊地が既婚者と知ると初めて踏み込んだ行動に出ます。そりゃそうです。んな不毛な関係、幸せなハズがない!
だけど菊地は、男が好きなことを受け入れてくれた初めての人だった。
「それだけで救われた だからいいんだ」
榊のその言葉は、まるで自分に言い聞かせているかのようで…。
そんな榊の不器用さ、いじらしさを知るにつけ、仮にも教師なら、いや大人なら子どもを苦しめるような真似しちゃ駄目だろう菊地!!
と、非難せずにはいられない自分…。
結局、菊地は武田の榊への想いを知るとあっさり身を引くのですが、その言い草がまたズルイ大人の典型……。
他の方も仰るように、まぁサイテーですよ。ここまで悪役に徹してくれりゃいっそ清々しい。
こんな男に、未練引きずる事なかろうよ榊…。
ただ、この人の内実はどうだったのかと。榊との経緯が不明なので…。
妻帯者にもかかわらず生徒に手を出すダメ教師だけど。
出来れば先生側の事情も知りたいと思うのは、榊の慕った男がただの悪い大人で終わって欲しくないからかな。(でもスピンオフなんてないだろうなぁ…)
…と、榊が菊地先生と別れるまでが前編。
後編でようやく武田と榊の新たな関係を築く話になるのです。
高校生の二人が互いに対してすごく敏感で、それでいてゆっくりゆっくり交わっていく様子が丁寧に描かれていて。
ああ誰かを想うっていいなぁ…そう感じさせられます。
いやー武田、思いのほか真摯でキャパの広いイイ男だ…。
コイツを逃したら次はなかなかいないぞ榊!心して捕まえとかなきゃ!w
そして身の丈に合った恋愛をして、幸せになる事を願うよ。(巻末の書き下ろし『春迷う、ふたり』で結論が出ております)
『Ching-a-ling Ching-a-ling』
こちらは同じテナントビルで働く、個人事務所の事業主とカフェ店員のカップルのお話。
先程とはうって変わって明るいトーンで展開される恋バナ。
ホント言うとこっちのが好きなんですなー。(何せ甘々党なのでw)
カフェ店員の圭介は、心根の優しい、とってもイイ子。
恋人の滋がくれたベタな土産物のストラップを、口ではあれこれ言いつつも内心は嬉しくて早速携帯電話につけてて。
…でも、それをあげた当人から冷やかされてね。
相手はほんの軽口のつもりかも知れないけど、そんな時に互いの「好き」の度合いが違うのでは…と不安になる圭介。
好きな人から貰った物は全部大事にとってある…って別に重い事とは思いませんけど。
結局は互いが互いを好きなあまりの…要はラブラブなだけですけどね!w
「自分って重いかも」なんて全くの杞憂でした。
誘いを断られたのは距離を置かれてる?…振られかけてるのか自分!?とショック受けてるくらいだからあの人w
本当はいつも会っていたいのに、仕事で寝不足の彼を案じて、自分と会う時間を作るくらいならゆっくり休んで欲しいという圭介の細やかな優しさ…若いのに大したもんだよ!
しかし滋サンたらば、もっと会いたいとかずっと一緒にいたいとかワガママ言ってくれない方が寂しいんですってさ。
良かったね~圭介クン。へーへーごちそうさま♪
それと、圭介が同僚の女子・ミヤちゃんにとっくにカミングアウトしているのも、彼氏の事でガールズトークwしてるのもイイですね~。
彼女の意見に助けられて、結果的に滋との関係を一歩踏み出せた場面もありますしね。
『Pitter-Patter Pitter-Patter』
今度は圭介の元カレ登場で一悶着。(あるあるw)
しかしまたコイツが圭介の職場である店内で、自分と別れた後どうしてたとか平気で訊いてくるデリカシーの無さ!早々に別れて大正解だったよ全く。
それでも滋にあらぬ疑惑を持たれちゃって。(自分が初めてじゃなかったのか!?とか何とかw)
圭介も、2カ月付き合ったけど「ヤってない!」ってw
それどころかどんだけ自己チューでイヤな奴だったか力説するわ思い出し怒りするわw
その元カレに今カレアピールしたり、コトある毎に焦りまくる滋…。そういう意外と大人気ない所もカワイイ(笑)。
結局、元カレはただ二人の絆を深めただけの、とんだ役回りでした。将来自分の店を持ちたいという圭介に、経営コンサルタントとして相談に乗ってただけなのに…。(いや、少しは下心もあったらしいけどもw)
ところで冒頭のHシーン。
焦らす滋に恥じらいながらもおねだりさせられる圭介……。
かーーーッこのエロオヤジ!!ww(でも可愛くて仕方ない様子もわかるし、実際可愛いんですよねぇ…♪)
作品全体を通して、この作家さんの人物の心情の描き方がとても細やか。フキダシ外のセリフも含めてとても好きですね。
レビューの為おさらいしてましたら表題作もいいなと思えてきました。
【夏揺らぐキミをおう】
昼休みになると菊池先生のいる準備室へ通う優等生の榊。
この好青年風の菊池がとんだ喰わせもので既婚者なのに榊の好意を弄んで体の関係だけを続けている。
清々しいクズ教師っぷりがお見事でした。キクチ先生じゃなくて、キチク先生と呼びたい。
そしてその二人の秘密の関係を知ってしまった武田という組み合わせ。
こちらの作品は三人の登場人物のどれにもいまいち共感ができず。
半袖を着ているから夏だと解るけど、それ以外で夏を感じさせる描写がセミの鳴き声くらいしか無く、夏の空気感を感じられなかったのが残念。
わざわざ夏にした意味がないような……。
表題作よりもお付き合いしているカップルを描いた作品【Ching-a-ling Ching-a-ling】と【Pitter-Patter Pitter-Patter】がいい!
【Ching-a-ling Ching-a-ling】
カップル同士のお約束とか、仕事でお疲れの相手に対する気遣いが裏目に取られてしまう様子などが描かれていますが、お互い相手のことが大好きな様子をしっかりと見せつけてくれて読んでてニマニマが止まりません。
【Pitter-Patter Pitter-Patter】受けの元彼登場編。受けの元彼を見てメラメラしたり、心配したりする年上の攻めの様子が可愛い。
受けも元彼の登場で心揺らぐどころか、俺、さっさと別れてGJ!みたいな事言ってて、それを聞いた攻めがたまらなくなっちゃって
「あのー…ちょっと…抱かせてください 滋さんは安心したいの」と言うところなんか最高。
ごちそーさまでした!としか言いよう二人。この二人をもっと読みたいなぁ。