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ストーリーがしっかりしている。途中から悪役の隣国王様に恋するダリルのことが気になったが、彼の結末はかわいそうすぎる。主人公にかけたの呪いを解けるために悪役は死ななければならない設定だけど、別にその呪い解かなくても良くない?主人公の名前バカップルはもう十分幸せだから。ずっとかわいそうだったダリルに、改心した悪役王様と幸せになって欲しかった。
肉体の華、そのタイトルが示すのは魔女の呪いなのですよ。
この作品は王様も出て来るし、魔女も出て来るし、王に忠誠を誓う騎士も出てくる
まさにファンタジーワールドなのです。
受け様は王の騎士になるべく子供の時から老騎士の元で修業をして、17歳で騎士の
宣誓を受ける事になるのですが、その王の宣誓の儀式で病の王に代わり、名代で出ていた
皇子の攻め様を一目見た時に騎士の忠誠を皇子に捧げると一目攻め様を見て決めてしまう。
そして攻め様もそれを受け入れ、皇子の騎士として仕える事になるのですが、
この騎士の受け様は、誰もが見惚れるような女顔で美貌の受け様なのです。
攻め様と受け様は皇子と騎士の忠誠に留まらず愛を語り合う者としても傍にいる事になる。
簡単に言えば互いに一目ぼれ状態で愛欲の日々に突入してしまうのです。
しかし、その蜜月のような隙を付いて、攻め様を狙う隣国の醜王の陰謀が進んでいる。
受け様はその美貌の為に毎回大変な目に遭うのですが、始めは魔女に体中から花が出る
奇妙な呪いをかけられ、それを解く為にはそんな気味の悪い姿でも真実の愛を受け様に
注ぐことが出来る相手によって呪いが解けると言うものなのです。
でもその呪いが掛かっているタイミングで二人を引き裂くような陰謀が発生。
攻め様は義弟に捕らわれ、王位を義弟に渡すように仕向けられるのですが、
合わせて、受け様が攻め様を裏切ったと思い込まされるのです。
攻め様からの愛を無くした受け様の呪いは解けるのか?
二人の真実の愛が試される試練のようなお話なのです。
敵で隣国の王は父親によって幼い時に業火に投げ込まれ、半身に醜い火傷を負っていて
その醜さと同じように、それ以上に屈折した感情を育てているのです。
父親を幼い時の仕返しのように同じ方法で亡きものにし、1度だけ見た事がある攻め様に
歪んだ愛情にも感じる執着を見せた事から陰謀が始まっているんです。
個人的にはこの悪魔のような残忍で愛することも愛されることも知らない醜王が
かなり哀れでしたが、ラストでホントに悪魔に魅入られた存在だったのではと感じます。
受け様の呪いの災難は前半で1度、後半で1度と同じ魔女に2度も呪われるのですが
その美貌故か呪いが受け様を不細工にするものばかりなんです。
まるで童話のようなノリなのですが、そんな呪いにも負けない愛を貫くお話です。
ファンタジー好きにはお勧めの1冊ではないかと思いました。
魔女の呪い……なども出て来るファンタジー。
というよりは、中世騎士物語という感じか?
厳しい修行の末師匠も認める腕前の17歳になったラドクリフは、
騎士の宣誓を行うべくお城に向かう。
そこで出会ったのは病身の父に代わり式に出席していた皇太子アルマン。
一目で恋に落ちたラドクリフとアルマンは……
剛しいらさんの硬質な文章も好きだし、こういう設定も好き。
でも個人的な印象としては、その両者がミスマッチだった気がする。
あっという間に身体も心も離れられなくなった二人に、次々に襲いかかる試練。
その元凶は、敵である隣国の残虐な醜王・エドモンド
幼い頃に実の父の手で火に投げ込まれ、半身に醜い傷を負った彼は
執拗にアルマンを苦しめるべく付けねらう。
アルマンに似ているがために、彼の性奴隷として側に置かれる小姓、
赤子の頃に行方不明になった弟王子、
ジプシーの魔女……その耽美な呪い……、
など魅力的なアイテムがあるのだが、生かしきれていない感が残念。
主人公たちも、なんだか色ボケしちゃってるの?という印象になって
その凛々しさが発揮される場面がないし、何より
ファンタジーに必須の、うっとりしたり心躍る感じがない!
もったいなく残念な思いが強いだけに、評価は辛めで「中立」に。