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順番通りいくはずが前作狂おしき~を飛ばしていたことに読み終えてから気付きました(涙)
後で戻ります(涙)
第二部主人公は鞠子ちゃんの子どもであり和貴の養子になった双子だーーー!!
この一家は変わらず危険な恋愛してますね!
今回も一気に楽しめました。
和貴がきちんとパパやっていたことに衝撃でしたが、書き下ろしではそこに行き着く決意が見られます。
4歳児だろうが1歳児相手だろうが嫉妬し和貴オンリーワンを貫く深沢の徹底ぶりが相変わらずで本当に好きです。
互いが互いのためだけに存在しているのに子持ちで大丈夫か!?と心配しましたが、二人ならではな折り合いのつけ方も書き下ろし読めば納得します。
純粋培養された弘貴の行く末がとても気になります…。
自分のようにはなってほしくない。冬貴とは違うしたくさんの愛を込めて育ててみせる。幸せになってほしい…という和貴の期待を重く感じはじめてしまったところも胸痛ポイントですね…。
和貴の過去を思うとそう切願してしまう気持ちがこれでもかってくらいに分かるので、万が一第一部読んでない方は絶対読んでくださいね…!
和貴の基準は14歳で大人…に無性に泣きたくなりました。
それにしても子どもにこっそり情事を見られてしまうシーンは羞恥心に襲われるのですが…でもでもそれがまたいいんだな~(笑)
推しの子ども時代から40代までこうして追えるのは本当に有り難いと思います。
続けて読むと体力を消耗する様な気がして、だいぶ寝かせてしまっていた『清澗寺家シリーズ』。
終戦直後から始まる第二部は、私的には第一部よりも非常に好みでした。
もう読んでいる最中、ウキウキして仕方がなかった。
あとがきで和泉さんは、ここからでも読めるように書いたとのことですが、このシリーズを目一杯楽しむためには絶対第一作から読んだ方が良いと思います。
その方が「え、あの人がこんな感じで絡んでくるのぉ(絶叫)」という感じになりますから。
因縁と愛憎渦巻くこの昼ドラテイストがたまりません!
清澗寺家も『化け物(ごめん)』冬貴の時代から3代目です。
当主の和貴は妹、鞠子が生んだ双子の片割れである弘貴を養子にしています。
そこに、双子の弟、泰貴がやって来るのです。母を空襲でなくした、と。
この2人の対照的な所がとーっても面白い。
泰貴は戦争孤児になってから、体を売ることも含めて、泥をかぶる様な生き方をしてきたんですね。
何も知らずにぬくぬくと生きてきた弘貴が憎くて仕方がないんです。策略を巡らせて弘喜から全てを奪おうとします。
でも、純粋培養で穢れを知らない弘貴はその魅力によって様々な危機を回避し、泰貴のもくろみは次々と外れていきます。そして、泰貴の悪意に気づかず、泰貴を双子の弟として慕い続けるのです。
そんな弘貴を見ているうちに泰貴は、どんなに汚い自分でも、その自分を見て、自分だけを愛してくれる人を欲していることに気づきます。
これが切ない!
いやホント、実に切ないのです。
泰貴は瓜二つの自分と弘貴を最初から間違わない家庭教師の藤代にどんどん惹かれていくのですが、この藤代がねー、いやいや、清澗寺家シリーズに『良く出てくるような攻め』なんですよ。
「キターッ!」という感じなんですよ。
また、弘貴の純白ぶりも凄いんです。
怖ろしい子ですよ、まさに。
泰貴は彼に絶望を味合わせようと夜会に連れ出し、養父である和貴がGHQの将校に色仕掛けをしている所を見せるシーンがあるのですが、その時の弘貴の反応が、
「父様、綺麗なんだもん。英語も流暢で、驚いちゃった!」なんですよ。
……泰貴の打ちのめされっぷりを想像すると、悲しくなってきますよ。
この、異様な純粋っぷりが、逆に『呪われた清澗寺家』を感じちゃうんですねぇ。
怖い、怖い。
伏見と冬貴、深沢と和貴も要所要所で出て来るものですから『あのドラマの続編が始まった。それも前回と全く同じキャスト、同じスタッフで!』といった様相なんです。
下巻は『天使の様な』弘貴の恋愛がメインになる模様なんですけれど、もう、楽しみで楽しみで。
実は私、自分が期待していたほどは、第一部で盛り上がれなかったんです。
いやー、第二部でこれほど盛り上がるとは思わなかった。
早く下巻を読まなくっちゃ!
大河ロマン「清澗寺家シリーズ」、待望の第二部です。
第一部の最後「終わりなき夜の果て」は昭和3年(1928年)で終わっているが、
時は流れ、第二部は終戦直後の昭和20年(1945年)、
離れ離れに育った双子が再会するところから話は始まる。
戦争に負け、華族であっても苦しい日々を強いられるが、
清澗寺家は人脈や深沢の手腕、道貴達の援助によって比較的恵まれた生活を送っている。
戦火を免れた麻布の邸には、当主となった和貴、彼の愛人・深沢、分家から養子に迎えた貴郁、
そして赤子の時分に鞠子が預けた双子の兄・弘貴が暮している。
貧しく苦しい育ちの中、神戸で母と妹を亡くし浮浪児のように暮していた双子の片割れ・泰貴。
彼は同じ双子なのに、自分は清澗寺の負の部分を引き受けて生きて来たのに対して
輝かしい部分を享受して育った弘貴を憎みながら清澗寺を訪れる。
家族として迎え入れられて、双子は共に暮すようになるが…
大切に守られ愛されて育てられた無垢な弘貴と、生きるために自らの体で稼いできた泰貴。
ようやく巡り合えた兄弟の存在を手放しで喜ぶ兄と、
彼の屈託のなさがやりきれなく、どす黒い思いが募る弟。
そして、それぞれが出逢った心惹かれる対象。
一人は、過去に鞠子と関わりがあったらしい、闇市のとりまとめをしている隻眼の男。
もう一人は、彼らの家庭教師を勤める帝大生・藤城。
この藤城が、なんというか和泉先生らしい人物で面白い。
人が矛盾せずに持ち合わせた、善良さと邪悪さが、蛇のように絡まり合った男。
最初から泰貴に、「この家の犠牲を増やすのは忍びない」と告げる長男貴郁が
予想された登場をするところで、下巻に続くとなっている。
清澗寺の血の呪いに、自分なりの終着点を見つけようと子ども達を育てて来た和貴。
あらゆる価値観が変化する激動の時代の中、清澗寺家はどこへ辿り着くのだろうか?
巻末の短編『蜜の果実』は、遡って昭和4年、鞠子が弘貴を預けに来た雨の夜から始まる。
まだ4歳の貴郁を養子に迎えたばかりの生活に、突然現れた赤子。
彼を受け入れるまでの、和貴と深沢の話。
あー、私の愛する冬貴と伏見のおじさまもちゃんと出てきます。
伏見のおじさまは、「白髪の老人」になっちゃっていますが、考えてみたらもう70歳!
冬貴は相変わらずな感じ。
お二人は大磯で暮しているらしいけれど、まだ現役で「美味しい」とかやってるのかなぁw?
あ、アラフィフになっているはずの深沢×和貴は、全くバリバリやっていらっしゃる様子ですww
第一部シリーズが完結し、始まりの書的な外伝を挟んでの清澗寺家シリーズ9作目は
このシリーズのファンには待っていましたのようなシリーズ第二部のスタート。
時代は戦後、時代的には混乱を極めた時期のストーリーで、お話もドロドロしてるかも。
離ればなれに育った双子が再会するのですが、一方は何不自由ない暮らしで、
清澗寺家の跡継ぎして育った弘貴と、方やその日の食い扶持と寝床を確保する為に
身体を張って生きてきた泰貴。
この双子を中心とした愛憎劇の上巻になるのですが、シリーズを読んでいなくても
かなり楽しめる作品になっていました。
残念ながら書下ろしの蜜の果実は、シリーズ一部を読んでいないと解らないかも
知れませんが、この1冊を切っ掛けに1部にハマって欲しいと思えるお話です。
コアなファンの方はそれプラス同人誌にも行くのですが・・・だってこのシリーズの
番外編の同人誌が意外に多いのです(笑)
新シリーズも始まり、きっと合わせて同人誌も出るでしょうから、どっぷりこの
清澗寺家にハマって見てはいかがでしょう?とお誘いしたいくらいの作品です。
楽しみにしていた清澗寺家シリーズ。
一応、雑誌で読んではいるんですが、それも結構前のことなので改めて読んでみるとやっぱり楽しかったり。
物語は和貴から次の世代へと移って。
鞠子が産んだ双子が主人公となります。
1人は鞠子と共に貧しいながらも育てられた泰貴。
もう1人は鞠子から和貴へと預けられ育てられた弘貴。
育てられた環境が違うから双子でも性格が違うのは当たり前ですが、かなり対照的です。
弘貴は和貴が愛情を注いで育ったために天真爛漫な感じに育ちました。
泰貴は鞠子の元で育てられていたけれど空襲で家族とはぐれてしまってからは自分の力で生きていかなければならなくて。
そのためには自分の身さえも代償にしなくてはならないような環境で。
そんな過酷な環境の中で生きてきた泰貴だったので、清澗寺家にやってきてからも素直に弘貴との再会を喜ぶどころではなく。
むしろ、平和に暮らしてきた弘貴に対してどこか嫉妬を覚えてしまうようなことろもあったり。
そんなわけで弘貴を欺いてやろうと内心思っている部分もあったりするのですが…。
なんていうか、弘貴は道貴タイプで泰貴は和貴タイプな感じでしょうか。
弘貴は純粋無垢ゆえに父親の淫らな姿を見ても羞恥をあまり感じていないというか。
「キレイだった」とか「男同士でもできるんだ」とか肯定的に捉えることができるんですよね。
一方の泰貴はそんな父親の姿に愕然とし、自分もまた同じようなものなのかとある種の嫌悪にも似た感情を覚えたり。
ホント、昔の和貴を見てるみたいです。
個人的にはやっぱり泰貴と藤城が気になりますね。
もちろん、今後の展開は知ってはいるんですが。
藤城の食えない性格も好きですし、泰貴のなんとかこの家の人間であることに流されまいとしているようなところも好きです。
このあとの2人の関係が非常に楽しみv
そして、同時収録の「蜜の果実」
貴郁と暮らす和貴の下に鞠子が弘貴を預けに来た頃のお話です。
………もう、とりあえず一生懸命「パパ」しようとしてる和貴が可愛かったですww
パパしたいんだけどイチイチなんにもできない感じがすごいかわいい。
そして、そんなパパする和貴にイライラする深沢はなんて大人げない………(苦笑)
同人誌とかで日々、深沢の大人げなさは語られてはいますが、ここまでか!と。
もちろん、構ってもらえず嫉妬したくなる気持ちはわからないでもないですが。
でも、和貴だって一生懸命なのに…。
久慈に「でも、そんなとこも好きなんだろ?」的に諭されて渋々頷く深沢のシーンとかも好きです。
あと、「僕、いらないの?」的なことを言う貴郁のシーンも。
ホントかわいい。
この子があんなことに………(→貴郁編)
ひとまず、下巻が出るまで、雑誌を引っ張り出してきて後編を読もう。
それから、貴郁編も読もうかな。