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再会ものラブに分類されるのでしょうが、受け様は攻め様の顔を最後まで思い出す事が
ないパターン、出会った時の事は覚えていても、再会した攻め様とはまるっきり姿だけで
なく、雰囲気や、攻め様の心の持ちようがすっかり変わっているからと言う設定。
受け様はやんちゃ系で、車の整備士をしていて、短気で口が悪い職人タイプ。
そして受け様は呉服屋の若旦那で、実は過去にはグレてやんちゃしていた過去を持ってる。
それも、呉服屋を継ぎたくないとか、病弱な弟のことなどで、男として成長する過程での
葛藤で、自暴自棄になっていた時に受け様と出会い、その事がキッカケになり
燻っていた感情が前に動き出すようになり、数年後稼業を憂いなく継ぐ事になる。
再会は、攻め様がお役様をエスコートしている時に車が故障し、そこに通りかかった
受け様が修理してと言う出会いだが、女性の車を整備する受け様に対しての上流意識の
差別的発言と、ホストまがいの甘いセリフで会話している攻め様に対して最悪な印象。
苦手意識にどっぷりつかっている受け様に、皮肉な再会は車の修理依頼。
その日から攻め様は受け様の整備工場に足しげく通い始め、本気なのか冗談なのか
解らない口説きを始める。
全然相手にしていなかった受け様ですが、整備工場に通う高校生トリオや、
工場の新規顧客獲得をする為に攻め様からのアドバイスを受けるようになり次第に二人の
仲が近いものになっていく。
その過程で、攻め様の昔の仲間だった相手に受け様が拉致されたり、攻め様の婚約者
候補が出てきたりして、すれ違うが、結局は運命の相手だったと言うお話。
優しげな若旦那が、本性を現して受け様を口説きまくり押し倒す、ギャップ萌えと言えば
そうかも知れないけれど、全体的に切なさ皆無でありながらコミカルな感じもなくて、
それでも、随所にヘビーな感じがあるのですが、その解決的なものが何もない。
唯一は二人が相愛になったことですね。
李丘さんも、作品によってムラがあるな~と思う1冊。
悪くはないんだけど、誠実すぎてドキワクがないのです。
登場するキャラクターは特徴的でいい感じなんだけど、関係性とかもって行き方とか、何かちょっと惜しい気がする!
叔父の潰れそうな零細自動車修理工場で働く整備工の孝輔。
道で故障した車を直したのがきっかけで、その車の持ち主・老舗呉服屋の若旦那の紺野宗近に気に入られ、工場に通われるようになる。
何かにつけて思わせぶりな態度を取り、孝輔を誘う紺野だが、歯に衣を着せぬ物言いで紺野をあしらう孝輔。
顧客獲得のチラシを見て、紺野が手助けをしてくれたことから整備依頼が増えたため、紺野の申し出で彼の開く茶会に孝輔も集客を兼ねて参加しないかという申し出に、一緒に茶会にでることになる。
そうした、紺野との関わりの中で、孝輔の人というものが見え、紺野のスタンスが見え、そして孝輔がほだされるような形で気持ちが動いていくという展開。
紺野が、最初から孝輔を気に入って口説いています。
一目惚れとは書かれていませんで、「僕の事覚えてない?」と言いますから、何か過去に接点があるはずで、多分それによって最初からこの行動があるのだと思われます。(それは最後に明かされる)
紺野はバイクが好きなようで、それが孝輔との接点です。
そして、集客という意味で彼に見習うところもあります。
「変態」と呼ぶほどに紺野の口説きは頻繁ですが(これが結構キザだったりw)こうした好印象のほうが勝ったという形でしょう。
ただ、それが孝輔の紺野への「愛」に変わる部分は、どうしてもありえないんじゃ?と、考えられませんでした。何か、愛が薄いんだよな~
作中に、紺野の同級生で元やんちゃ仲間の大河内という男が出てきます。
彼は昔を懐かしみ、紺野を挑発して昔に戻そうとしているようでした。
彼は、できた父親を持ち、そのプレッシャーに押しつぶされて反抗することしかできない、まだ昔を引きずって脱皮できない人という部分で、紺野との対比がされます。
紺野にもまた、老舗呉服屋を継ぐという部分で大河内と同じモノがあったのですが、彼はそれを乗り越えて現在があるという設定でした。
そして、大河内は超ツンデレで、孝輔にも言われてますが紺野が好きみたいでした(笑)
それが、いきなり孝輔を拉致して性的にひどい目に合わせようとする、その突飛な場面が、突飛すぎて??
ま、それがあって二人が結ばれるという点では、お約束設定か(w)
油汚れが染み付いた指、つなぎ、働く男の魅力は出ていると思うが、それに萌えを感じるほどの物語にはならなかった。