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一言では語れない個人的BL史上神作品。
極道の話と並行して矢代と百目鬼の複雑な過去や心理で両片思いが続いていくシリアスで切ない話ですが、表情で語るシーンも多く、考察したり何度読んでも楽しめる作品だと思います。
声優さんをきっかけにこの作品を知りましたが、切なさが胸に迫る素晴らしい作品だと思います。原作の表現通り、「甘くて苦い」恋愛が描かれており、心を強く揺さぶられました。これまでヤクザものに興味を持ったことはありませんでしたが、登場人物の魅力や緻密なストーリー構成に圧倒され、気づけば夢中になっていました。この作品と出会えたことで、日々の生活にも彩りが生まれ、本当に感謝しています。
発売当時に数巻を読んだはずなのだけれど、そこからしばらく追いかけられていなかった作品のひとつ。
いたるところで軒並み大絶賛・高評価の嵐だったこともあり、これは完結してから読もうかななんて思ってしまっていたのですが…とうとう我慢しきれず。
9巻発売を機に初読のつもりで再読してみると、冒頭のDon't stay goldから一気にずるずると作品の世界に吸い込まれ、興奮冷めやらぬままレビューを打っている次第です。
発売当時よりも今の方がおもしろく感じているのはなぜなのだろう。
まずはじめに、非常に上手い構成だなと思うのです。
表題作を含め3作品が収録されている今作。
そのどれもが欠けてはならないというか…「Don't〜」はメインキャラクターが異なりますが、不思議とこちらの作品でも矢代に目線がいってしまう。
「囀る〜」では、一筋縄ではいかない裏社会に身を置く矢代と百目鬼の出逢いが。
そして、矢代の過去を描いた「漂えど〜」が待ち受けている。
第1巻を読み終えただけで、自然と矢代という人物の魅力にどうしようもなく夢中になってしまうんですよ。上手いです。
そもそもの題材が裏社会ものですから、作品全体の雰囲気はシリアスでハードです。
それに加えて、少しずつ見えてくる矢代を含めた登場人物たちのバックボーンが、これまたどれも苦みがあるものでして…
しかしながら、とんでもなく読みやすいんですよね。
性描写も暴力も描かれているはずなのに、なぜかそちら側ではなく、さり気なく描かれた人間みのあるドラマが強く印象に残ります。
そんな、ハイかローでいうとローなトーンで進む物語を追っていくと、矢代の一見分かりにくい情の深さと不器用なやさしさが少しずつ浮き彫りになり、思わずああこの人には幸せになってほしいななんて気持ちになってしまう。
とにかく矢代のキャラクターが魅力的でした。
はたして、百目鬼との出逢いは矢代の人生にどんな波を立ててくれるのか?
物語はまだまだ序章なのでしょう。
この先にあるドラマを追いかけたくなる第1巻でした。
引き続き最新巻までじっくりと噛み締めたいです。