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もう好き過ぎるお話しでした。
めちゃ面白いやん、私の好きなの全部詰まってるやん。サスペンス、駆け引き、共闘、エロス、堪らない。
変態画家ルイスに捕まって絶体絶命なアリスターとジン。早く早く!スタンレーよ、助け出して!って思いながら読み進める。だって、食わずの5日経過だよ?
鎖に繋がれているけど、近くにバスルームがあるって言うからお水は飲めるね。でも食べてないってヤバいでしょ。
早く来てー!ってそわそわ。
スタンドプレイの多いスタンレーだけど、周りの人がちゃんとわかっててくれて良かった。仕事ができるフランクとスミスにマヂ感謝。
もうこれで、フランクとスミスにアリスターの能力バレちゃったから共闘体制もバッチリでお話し面白くなってきたのに、もうこの先ないのかと思うと残念でならない。
今回も官能的なシーンが私に刺さりまくりでした。
目の前で黒人男性に犯されるアリスターに対して悪くなかったとの感想のジン。
アリスターとスタンレーのダンスレッスンからの昂ぶりを感覚で察知したジンの嫉妬。
死者に感応し殴ったり噛みついたりしたアリスターに悦びを感じてるジン。
ジン好きだわ〜。ジンメインのお話も読みたいよ。ちょいど変態仕様になりそうだけど。
官能的なシースルー衣装で煙草を吸い度数80のアブサンを飲むジンに欲情したスタンレーと行為に及ぶシーンが堪りませんでした。
三者三様の感情が交差するアリスターとジンとスタンレー。
もっともっとください!って思ってしまった。
ところで、このラストの犯行、犯人はわかってるけど、結末まで書かれてないし川に捨てられていた臓器を抜かれた連続殺人も未解決だよね?
続きーーー!
スタンレー・ホークのシリーズ第4作にして最終巻。
短編2編と、出版社によるあらすじによれば「外伝」が収録されています。
ところがですね…
これは完結してない、ですよね。いわゆる「外伝」も外伝というより新たな不気味な事件の開幕のようで、この1編がある事でスタンレー・ホークのシリーズが終わらない感じになっている。
こ、ここで終わり⁈という満たされない気持ち…
「FILE 8 冥罰ーリトリビューション」
第3作のFILE 7にて拉致され監禁され暴行を受けたロスフィールドとジン。
犯人は異常性格でもう絶体絶命、スタンレーは間に合うの⁈
間に合ったんですよー、命には。でもロスフィールドはレイプされてしまう…
連行されていく犯人に、ロスフィールドのさらなる能力?未来の予知のようなものと、呪いの思念をぶつけるような行為をし、犯人は何かを「視る」ようになって精神の均衡が崩れていきます。
ジンも重傷を負い、スタンレーは束の間ロスフィールドを独占…
「FILE 9 好奇心ーパンドラ」
本編の事件は、狂言誘拐からの仲間割れ殺人。猟奇性や耽美性は薄れています。
しかし、この事件で陥れられたスタンレーの名誉を救おうとするロスフィールドの行動が描かれ、ロスフィールドの甘さやジンの嫉妬心など恋愛面ではなかなか読み応えはある。
女性上司からエスコートを依頼され、ロスフィールドにワルツを習うスタンレー。
踊っているうちに欲望が抑えられなくなり、ドラゴンが火を噴いてロスフィールドを感応させてゆく。火のドラゴンを身の内に感じるロスフィールドは、同時に青い龍の焔を燃え立たせ…
その頃ジンも自室で胸の痛みを感じ、内腿の青い龍を浮き上がらせるのだった。
つまりロスフィールドを介して、霊的に3人が交わる…そんな3Pの実現。
ロスフィールドにとってスタンレーが必要な存在であることを認めざるをえないジンは、妬きながらも現実でも3人で寝ようと誘う…
スタンレー・ホークシリーズの本流的な話は一応ここまでで完結のようです。
ロスフィールドを頂点としての三角関係も、奇妙ながらうちうちで完結しているような。スタンレーとジンが違う愛し方でロスフィールドを共有するような3人愛です。
「FILE 10 呪いの骨」
不幸な事故や歴史を持つ「土地」は再び災厄を招く…
こんな考え方で「地歴探偵」となった男と、人骨をつぎはぎして1体の人体にして埋める、という事件、そして誰かが少年暴行殺人の犯人達をリンチする場面。
白骨死体が発見された現場の野次馬写真から、怪しい人物をあぶり出すスタンレーはじめバージルシティ警察の面々。
短編で、この白骨事件はここで終わってしまいます。
ただ、この1編にてスタンレーに対して非情なジンがスタンレーを煽りすぎて、欲望に火がついたスタンレーがジンを組み敷き、貫いてしまう…というシーンが描かれます。
ロスフィールドも後日気付き、スタンレーに説明を求める…というところで終わり!
え〜これからなのに!という感じですね…
ロスフィールドの内部に浸透しているジンを、ロスフィールドを抱くことによって感じる、それだけでなく、実際生身のジンを抱くスタンレー。
この3人の関係性や生活様式はこれからどうなるのか。
非常に読みたいけれどここで終わりなんて……⁉︎
とにかく情熱的で直接的なスタンレーの抱き方、ドラゴンに感応するロスフィールド、優しく抱くジン、思念に感応して乱れるロスフィールドの三角関係はなかなかに甘美で、たまらなく刺激的です。
死者と感応することができる美しすぎる警視とその2人の恋人(もちろん男)
という設定もだんだんこなれた感じになってまいりました。
前作「ドッペルイッヒ」から続いていた事件ファイルNO.8がようやく完結。
ネタバレはいたしませんが、まぁ、予想通りの結果だったかなと。
ただし、このエンドあたりから精神分析医でアリスティアの恋人・ジンの言動が
予想外なものになっていきます。
大金持ちで、アリスティアのソウル・メイトとも言えるジンですが、
この巻ではあたかも変態オネエのごとし。
Ⅱでは神秘的な騎士のようだったのに、なんという変わりよう。
File9はあっけなく終わってガックリきたのですが、
一方、File10で今度は不可解な白骨死体が見つかります。
おそらく、これはのちの「タリオ」シリーズに多大なインスピレーションを与えているもので、時系列ごとに書く手法もタリオまんま。
また、それまでは人、および事件には積極的にかかわろうとしなかったアリスティアが
自主的に事件を解明しようと動き出します。
ここらへんもタリオの桜庭那臣と共通性が高いですね。
スタンレー、ジン、アリスティア三者三様があやしく絡み合い、
仲いいのか悪いのかわからん関係がよりクローズアップされているゆえ、
前作よりもミステリー要素は薄まっていますが、File10はまだ終わりを迎えておらず、
今後、アリスティアがどう活躍するかが楽しみではあります。
最後にもう一つ、サプライズがあります。
スタンレーとジンの関係に新しい?進展がありました。
かなり意外な展開です。
シリーズ四作目。あらすじに完結巻!とあったので、何かしらの答えを期待しながら読んだ。読後の感想は、あれ?の一言。
事件部分が中途半端なのは仕方ないと割り切って読んでも、それぞれのキャラや関係性の描写も消化不良。煽り文の“シリーズ最大の悲劇”はどれのことだろう。
前巻から続く事件は早々に解決し、ちょっと拍子抜け。ロスフィールドの能力で犯人を怯ませるやり方が以前の事件と被ってるし、援軍の間延びした登場シーンで緊迫感が薄れた。
章タイトルの「冥罰」は犯人だけにかかってるのかな。スタンレーも謎の小さな罰を与えられた気がするが。まあジンの八つ当たりみたいなものかもだけど、これはこれで不思議。
ジンの嫉妬心は意図的に形にできるのか、スタンレーを通してロスフィールドに与えた影響は何なのか。あれはどういう現象?と、ここにきてジンの謎がますます深まった。
次に起こる事件は、スタンレーが罠に嵌められるというもの。完結巻なのに、三人の物語を締めにかかる気配もなく、通常運転で進む。
今後に関する話し合いで、スタンレーは大事にされてはいるけれど、ジンとロスフィールドの関係にはスパイス程度でしかなくて、三角関係の絡み方は物足りないままだった。
イメージ的に、吸血鬼カップルに魅了された人間がスタンレー、みたいな。超えられない壁を感じる。
最後の短編はおまけっぽい。快楽で釣ればちょろいスタンレーがまたジンに弄ばれている。
面白かったが、事件解決でスッキリ!という展開がなく、キャラクターの掘り下げも足りない。ジンの背景や能力をもっと知りたかったし、ロスフィールドの前世の記憶についても謎が残る。
一作目がふわっとしている印象だったが、完結巻もふわっと終わってしまった。こういうものなのかな。解釈の余地や投げかけ系とは違う、悪い意味での曖昧さに感じた。