• 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作愛情コンプレックス

日比野俊和
25歳,血のつながらない兄,小説家
日比野尚志
高校生3年,次男

その他の収録作品

  • 溺愛コンプレックス
  • あとがき

あらすじ

高校三年になる日比野尚志には秘密の恋人がいる。
小説家で血の?がらない兄の俊和だ。
家にいる時は兄と弟として、家を出たら恋人として過ごすのだ。
でも、尚志には気になることがあった。
尚志にとって俊和は初めての恋人だけれど、俊和はそうじゃない。
いつも一緒にいたいのは自分だけ?
恋愛にどんどん溺れていく尚志だったけれど!?
『溺愛コンプレックス』も収録!

作品情報

作品名
愛情コンプレックス
著者
椎崎夕 
イラスト
穂波ゆきね 
媒体
小説
出版社
大洋図書
レーベル
SHYノベルス
シリーズ
ブラザーコンプレックス
発売日
ISBN
9784813012689
3.2

(10)

(0)

萌々

(5)

(3)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
3
得点
30
評価数
10
平均
3.2 / 5
神率
0%

レビュー投稿数3

恋は盲目

「ブラザーコンプレックス」の義兄弟もの続編になる今作は秘密の恋人同士になった
二人がやっと思いが通じ合った前作のその後のお話なのですが、高校生の受け様は
受験の事や攻め様と一緒にいる時間が取れなくなるとか色々悩み始める時期なのです。

それに、受け様にとっては初めて好きになって関係を持った相手だけれど、
攻め様の過去が気になりだしてしまう、恋する心は臆病で疑心になりがちな展開です。
その多くの原因が前作でも出てきた攻め様の大学時代の知り合いで攻め様のセフレだった
結城さんを追いかけていた新庄だったりします。

歳の差もあって攻め様の過去の付き合いが気になったり、進路を決める段階で自宅通学に
拘ったりと攻め様から物理的な距離が離れてしまう事が怖いみたいな雰囲気なのです。
初めて恋して相手にのめり込んで全てが恋の後回しになってしまう、いわゆるのぼせ状態
そんな受け様に攻め様は優先順位を間違えるなと、受け様らしくないと諭されるが
不安な心が冷静な判断を鈍らせ、二人の間に大きな溝を作ってしまう。
今回の話は受け様が成長する為の試練のような流れになっていましたね。
でも、実は1番辛く切ない思いをしているのは攻め様だったりするのではと思えるお話。
かなりシリアスで切ない展開になっているのですが、ラストはハッピーなので安心かも。

5

とても優等生な兄弟モノ作品

血のつながらない兄弟が、互いのブラコンの質と方向は違えど、若干兄の執着が勝る形で恋人関係になった義兄弟モノの続編。
1作目のデキあがるその「気持ち」というものに疑問を抱いて評価は低めとなりましたが、続編ともなるとそれが確固たるものになる過程を描くので、そういった意味での不満足感はありません。
椎崎さんらしい(?)と思える地に足のついた堅実な設定と展開だけに、やはり派手さはなく、あっと驚くものもなく。
しかし、等身大の主人公のリアルな現実と日常において、今回は大学受験という一つの大きな転機をとおして描くことで、説得感はあります。
それも或る意味、そうでなければおかしいだろうというか、当たり前なものであるのですが。
だから萌えた!とかキャラが好き!とか、やはりそういう次元とはかけ離れたところにこの物語は位置づけられます。
実に兄弟モノの萌えって難しいですね。

今回は尚史が大学受験を迎えることで進路選択に悩むという部分が土台になっています。
彼の友人たちは、付き合う彼女がいるのですが、その中でもやはり大学で離れ離れになってしまうのは嫌だとか、同じ大学に行きたいとか、そういうもめ事が発生しており、最初尚史は人ごとのようにそれを見ているのですが、
実際志望校を絞る段階になって、その彼等と同じような状況が発生してくるのです。
恋人である兄と離れたくない気持ちが優先して、家から通えるなら大学はどこでもいいと考えるようになる尚史に、それは間違っていると恋人関係の解消を言い渡す兄・俊和。
悩みながら、ちょっと尚史にも波瀾をもたらすようなチャチャ入れ的人物の絡みも見せながら、大筋、この進路から出す結論で彼等が更にこれから本当の恋人として、、、というステップアップした姿を見せたお話でありました。

兄の言動もまっとうだし、尚史の考えもその揺らぎもそうだろうと思える共感できるもので。
だからこそ、あまりにどっしりし過ぎて安定しすぎているというか。
作品途中で、前作のトラブルメーカーである兄の知人・新庄が登場した時は「お、また何か波瀾をもたらすのか?」と波瀾展開を期待したのですが、若干空振りにw
ひとつわかったのは、どうやら尚史は男にモテるタイプらしいということ(笑)
そして兄のセフレだった結城も後半登場してきて尚史の心を乱しますが、ブルータスお前もか(笑)ではないですが、何かすごくいい人として登場してました(驚!)

兄弟モノの面白味、という点では突飛や夢中にさせるものはなく、ものすごく優等生な兄弟モノを見せてもらった感じです。
それはそれで悪くないのですが、優等生すぎて面白くないというのも、、、
贅沢なんでしょうかね~?

1

年上の恋人兼兄の立場

「ブラザーコンプレックス」の続編です。
血は繋がらないけど、子どもの頃から一緒にいた兄×弟ものですね。

前作でくっついて、恋人同士になってからの二人の話。
登場人物もBLにしては多く、前作と繋がりがある人もいるので、これ単品では若干読みづらいかもしれません。

尚志(受)が進路を決めるという時期。
兄である俊和(攻)の側に居たいがために進路を変更しよとするんだけれども、俊和にそれを反対された上、別れようと言われてしまいます。

俊和としては、恋人としての立場と一緒に、兄・家族として、尚志が将来自分のせいで後悔して欲しくないという立場からそうなるんですが、尚志は初めての恋人、しかも相手はモテる兄。恋に溺れてしまって俊和の気持ちがわからなくなってるんですよね。

おお、なんかちょっとリアルで真面目なストーリーだー…。って思いながら読んでました(笑)
読んでる間はずっと尚志視点で、兄の心情の描写がないので、苦しかったです。
尚志も友人、俊和の周りの人、長田という知り合いのなどいろいろな人の意見を聞きながら、俊和の思いに気付いていきます。
勢いだけで話しが進んでいくんじゃなくて、こうやって周りの人の意見を聞きながらちゃんと考え直していく、っていうのは尚志らしくもあるし、ちゃんとストーリー作ってるなぁと思います。

ただ、ストーリーはちゃんとしてるしてるんですが、私には兄×弟のBLにありがちな萌えが若干足りなかったです。せっかくの(?)兄×弟なのに!兄の超絶ブラコンっぷりとかかなり萌えポイントなんですけどね…、まぁ今回の話ではあまり強調されないのはしょうがないか…。
そんな訳で「中立」をつけさせて頂きました。

個人的には俊和の元セフレの結城と尚志が絡むエピソードとか読んでみたいです。こういう攻と関係ある綺麗どころに受が気に入られる。ってシチュエーション好きなんです。

4

この作品が収納されている本棚

ちるちる評価ランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP