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美形ヤンデレ×地味男子の表題作ほか、商業未発表作である緒川千世の原点をあつめた短編集。
掲載にあたって手を加えたとは書いてありますが、これが同人時代の作品なのかと驚きました。
それぞれがちゃんと完結しているし、雰囲気やセリフ、モチーフもとてもいいと思います。
高校の夏のあの空気。強い日差しをさえぎる校舎のコンクリートのひんやりとした静かさ、やわらかい生徒たちを包む無骨な、重くてぶっきらぼうで融通の利かない「学校」というもの。その中で傷つかないように自分を守りながら、器用に生活していく軽やかさ。
そういう、友達との喧騒をふと離れた時の不思議な感覚がここにはあるような気がします。
この感じを出してくれるとは、只者ではないな、と思ってしまいました。
コンクリートの壁で阻まれた狭い視界の中でうつるものが、そこから抜け出すための光のように登場人物たちを照らしていて、そして見事狭い世界から脱出していくんだなぁとそんなことまで考えてしまいました。
自由にできるものなんて限られている中での「100円玉」というモチーフがとてもよかったです。ちっぽけだってわかっていて、でもそのくらいしかまだ気軽に扱えるものもなくて、もてあそぶように、すがるように、100円玉と絡んでいく彼らが物語に奥行きを与えていたと思います。
中村明日美子さん系だけれども、もっと身近でリアル感があると思います。現実の記憶の中に焼きついた「神」を感じる瞬間を再現してくれているのではないでしょうか。
緒川千世先生の作品ははじめて読みました!
【世界は君で廻ってる】
表題作です。美形ヤンデレ×地味男子。美形な人にあまり好感を持てない受けと、そんな受けが大好きな攻めのお話。美形×平凡が好きなのでおいしくいただけました。攻めがヤンデレといっても痛々しい表現が無かったところもよかったです。
【エセ床屋物語】
床屋の息子×クセ毛男子。これも美形×平凡でした。受けが前髪を切ってもらおうと目をつぶってる姿に欲情してキスしてしまう攻めが、高校生っぽくてよかったです。表題作よりこちらの作品の方が萌えました。
【おろかしくもうつくしく】
世話焼き×性悪美人。攻めのことが好きだけど素直になれない受けがかわいいです。教室で普通にキスって…(笑)結局は攻めも受けが好きなんですよね。萌えます。この本の中で1番好みでした。
他にも2つのお話がありましたが、特に面白かった3つのお話をレビューさせていただきました。総合的にオススメなので、神評価です!
短編作品がいくつか収録されたものです。
私は緒川千世先生の作品が本当に好きなので「またとんでもなく可愛い受けと、カッコイイ男前攻めたちが…ありがとうございます…」という感じになりました(笑)
受けは、無自覚な可愛さを持つ子や、執着だったりといろんな子がいますが、全部が全部可愛いです。
攻めは、基本的には男前です。カッコイイ。
また、千世先生の作品はたまにポロッとでるセリフがもう破壊力のある可愛さ、かっこよさなのですが、今回もまた炸裂していました。(ニヤり)
私のように「可愛い受けと、かっこいい男前攻めが好きだ!」という人に強くおすすめしたいです。
緒川先生の作品は、他社さんのも含め全部大好きですが、
その中でも、表紙にもなっている「世界は君で廻ってる」が
特に好みで、何回も読み返しています。
スタイリッシュで、読みやすい絵柄に、独特の空気感。
これは緒川先生ならではの作風だと思います。
美形執着攻めに、自分自身が好きではない受け。
押せ押せで攻めて、それから逃げて、逃げて、でも拒み切れずにつかまってしまう、
そんな二人の関係性が堪らなくいとおしいです。
書き下ろしでのお話も、甘々になりすぎず、殺伐ともしていない
そんな雰囲気がとても素晴らしかったです。
攻めが相変わらず犯罪くさい思考なのがたまりませんw
他にも、たくさんの高校生たちが居るので、
高校生スキーさんには、ぜひとも読んでいただきたいです。
毎晩寝る前に本を読んでいます。
睡眠導入剤として良い意味であっさりとしたBLが欲しかったので、この短編集はぴったりでした。
特に好きな作品は『ヤスイ タマシイ』
軽い調子の年下攻め×黒髪クール受けは元々好きですが、なぜ好きなのか、どこが好きなのか、が解ったCPでした。
実は純粋な想いを秘めた受け、それを知っているのか優しい攻め、両方可愛いです。
10年後の『アカルイミライ』はじーんときました。
スーツ姿に成長した攻めが、冗談っぽく言った言葉、「ずっと一緒にいたい」とも受け取れる言葉で、受けを泣かせるなんて。
未だに恋人を「先輩」と呼んでるのもすごく良かったです。
他の短編作品も心から萌える設定やセリフが多く、詩集のようなBLコミックに出逢えて嬉しいです。