ボタンを押すと即立ち読みできます!
抱きたい、っていわれても、俺だってバリタチなんだけどーー!!?
The (ちょっと古い)少女漫画、という立野さんの絵に
抵抗がある向きもあろうが、
逆に「花とゆめ」時代を知る私などは、
昔なじみにあったような安心感があり、時々手に取る。
アクセサリーデザイナー同士。
同じ会社が展開する、黒と白と対極のコンセプトを持つ二つのブランド、
そのそれぞれを担当する、高宮と戸嶋。
黒の高宮は、カッコいいワイルド系だが意外に素直で可愛い奴。
白の外嶋は、優雅な外見なれど意外や喰えればなんでもいいタイプ。
仲間でありライバルである二人は、どちらもタチ。
そんな二人が互いに立場を譲れないと突っ張りながら、恋に落ちていく。
攻め×攻めというのは好みだし、華やかなコメディは悪くなく
口説き合っている掛け合いもテンポよく楽しい。
あれ?しかし、可愛い高宮は受けじゃないんだね?(笑)
より大人な(腹黒な?)戸嶋が
譲ったというかほだされたというところなんだけれど、
イヤイヤこのままじゃあ終わらないでしょ?……と
リバ好きからは思うけれど
作者さんはリバはお好きじゃないそうで、そこは残念無念。
精神的な攻め×受けと肉体が逆なのが、面白さでもあるか?
最後に、高宮のショップの店員♂と女装男子の
ちょっと切ないエロコメ短編も掲載。
萌と萌×2で迷ったけれど、立野さんの作品の中ではかなり好きだったし
攻め×攻めというのが好みなので、萌え×2で!
どちらが攻めるかという設定がすごくいいです!
高宮も戸嶋もかっこよくてどっちが攻めでもいい!と思いました。シルバーアクセサリーのお店という職業も少しアートな感じがしました。
ストーリー重視で、途中個性的な高宮を狙う人たちが出てくるのですが、それが二人を少しずつくっつける役割をしていて楽しく読めました。
どちらが攻めになるか最後までわからない!というのが良かったです!!
表紙やタイトルはレジに持っていくのが少し恥ずかしいですが、とても面白いのでお勧めです。
最後に違うカップルの話もあるので(女装攻め!!)
表紙と帯とのギャップに物語がどう転ぶんだろうと
思ってページを進めてみますと、立野さんとしての
王道展開で非常に安心した評者です。
評者にしてみると立野さんの美形揃い吉本新喜劇みたいな
展開は燃えも萌えも感じるのですが、立野さんの絵に
抵抗のある人は多分その手前で引き返すんだろうな、と。
で、表題作に戻りまして。
うん。収まる所にはとりあえず収まってるんですよね、多分。
ただそれはあくまで肉体的に、という事であって精神的にも
そうかと言われればさてどうなんでしょうと言うのが
オチの味噌な気がします。逆も真なりと言うじゃないですか。
併録作も良い味わいですね。
表題作で巧みに使われたアイテムが違う貌を魅せて物語の軸に
なっていると言う所に舌を巻きます。
シルバーアクセサリーブランドのクロガネ、シロガネ、ブランドショップを作品の
イメージで白と黒に分けて店舗も中で繋がっているけれど、
ショップはそれぞれのイメージで作ってある各店のチーフデザイナー同士の
ライバル的な同僚との恋の話で、二人ともゲイでバリタチ。
チョットした事で互いに抱きたいと思ったことからどちらが抱くか抱かれるかで
結局はバリタチ同士でなかなか先に進めない二人の関係を描いた作品。
もしかしたらリバに発展するのかと思ったけれど、クールな見た目と違って
健気な遥さんが受けになってのハッピーエンド。
そしてもう1作がショップ店員とオネエなスタイリストとのこれから恋になる予感な
作品が収録されているのですが、美女に酔った勢いでバックから襲われる図は
なにやらとってもシュールでした。
攻×攻。ということでどちらが・・・というドキドキ感がありました。
私は逆でも良かったな~と思いますが・・・立野さんなのでもう決まっちゃいましたね。
私的には、戸嶋が好みです♪
変態?の呉葉さんはまあ良いとして(笑)もう少し始兄さんに引っかき回して欲しかったです。
戸嶋攻をあきらめきれない部分もあるのですが、もう仕方がないので高宮は戸嶋に押し倒されて立場は攻でも精神的に受ていればいいと思います。
同時収録されていた「泣かせてくれないか?」女装攻。私、基本、立野さんの絵は女の子の方が好きなので美味しく読ませていただきました。