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ファンタジーで可愛いものが大好きですが、実はヤクザものも大好物。
5.6年前のノベルズ作品が商業誌未発表の短編をプラスしての再販文庫化。
実際ノベルズも手元にあるのですが、未発表作は是非読んでみたいと最購入です。
その結果と言えば、買って損なしで満足短編でしたね。
本編も内容的には嫌いじゃないけれど、受けになる宏樹と実兄との関係に
攻めになる剣城の企みで断絶状態になってしまうのが切ないと言えば切ない。
しかしそこはヤクザだから、ヤク絡みで自ら墓穴を掘ってしまった実兄は自業自得だと
思いながらも兄思いの宏樹が可哀想かな。
本編の内容は、大学時代の同窓で同じ系列の下部組織の組長の息子同士だが
宏樹は兄がいるので跡目とは関係がないが剣城は次期跡目であり宏樹とは立場が違うが
何故か剣城に気に入ったと迷惑がっても付きまとわれ挙句酔った時に無理やり襲われる。
そこから宏樹は怒りながらも関係を無かったことにする意味でも海外へ留学。
剣城とはその時1度だけの関係に終わったが10数年ぶりに同じヤクザの組の
若頭として再開します。
宏樹の兄がヤクで捕まり実刑を受けて破門になったことで宏樹が兄の代わりに
若頭になるのです。
そして、上部組織の花見の席で再会したとたんまたしても薬を盛られて抱かれてしまう。
そこからは宏樹は怒りしか剣城に抱けなく、企業ヤクザとしての協力にも
素直に信用できない相手だとかなり辛辣に対応しますが、剣城は堪えることもなく
宏樹との関係を続けるのです。
かなり意地っ張りでツンデレ系の宏樹と傲岸不遜ながらも実は宏樹に対してだけは
健気で影で暗躍しながらも宏樹が欲しいと一途なヤクザとも言えるのです。
誤解やすれ違い気味になるけれど、恋人としても同じ立場の男同士としても
かなりいい関係を築く二人の話です。
そして短編はヤクザのお嫁入りならぬ杯事ですね、二人共一生涯のパートナーとして
生きるために盃を交わす内容なのですがヤクザのバカップルだと思えるくらい
甘い雰囲気でもあってとても楽しめました。
ノベルズを読んだ方にもこの短編は是非読んで欲しいなと思うストーリーでした。
なかなかよいヤクザものでした。
受け攻めとちらも若頭。ただし攻めは格上で仕事上の上司兼パートナーという関係。そこに、幼なじみ、同級生の二重、三重の関係が絡みます。
幼なじみの初恋、純愛でありながら、バディものの雰囲気をまとったヤクザ同士という設定。ヤクザとしてオトコとして成長した攻め、剣城に、いいように翻弄されつつも絡め取られてしまう、以外とウブな受け、宏樹。宏樹は本来跡継ぎであった兄が破門されたため、急遽後を継ぐ立場となったが、昔ながらの稼業は捨て、経営センスに溢れたインテリヤクザとして出発する。受けがなよなよしておらず、余裕な攻めに反発しつつも、仕事に誠実なのがよい(ヤクザだけど)。
最終的にはあまあま王道ストーリー。でも安易に流れずなかなか楽しめました。