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表題作見つめ合って恋を語れ

立川朝也
米国帰りで叔父のゲイバーで働く青年,24
宮崎司
無国籍料理とワインの店のギャルソン,29

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

三十路手前のゲイでレストランのギャルソン・宮崎司は、ある夜行きつけのバーで、マスターの甥である立川朝也と出会う。バーテンとして働き始めるという五歳年下の立川は完全にノーマルで、「男相手に勃つ神経が判らない」などと無神経なことを平気で言う。カッとなった宮崎がお仕置きとばかりに濃厚なキスをすると、数日後レストランに客として立川が現れ、「俺と付き合ってみないか?」と突然言い出して…。

作品情報

作品名
見つめ合って恋を語れ
著者
火崎勇 
イラスト
砂河深紅 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
シリーズ
背中で恋を語るな
発売日
ISBN
9784778116507
3.6

(18)

(1)

萌々

(11)

(5)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
7
得点
65
評価数
18
平均
3.6 / 5
神率
5.6%

レビュー投稿数7

年下ノンケ俺様と臆病なロマンチスト

大人の胸キュンを味わえた大好きな1冊になりました。
背中で恋を語るのスピンオフですが、内容キャラ共にこちらの方が好みでした。
攻めは年下アメリカ帰りの俺様ノンケの立川で受けになるのが前作でも線が細くて
美人なイメージのギャルソン宮崎でした。

前作ではノンケが受けでしたが、今回は攻めがノンケと言う設定で前作の攻めと
どこか似たような言葉足らずの雰囲気があるのですが、ちょっと違う。
そのちょっとの違いが後半には、甘い言葉垂れ流しの大人のやんちゃなイメージでいい。

宮崎は過去のトラウマで自身ではもう、大人になって昔みたいな失敗はしない、
傷つくような恋愛はしないと臆病とも言える慎重さがあります。
それ故にしっかり言葉で思いを伝えてもらえないと前に進むことが出来なくて、
ノンケ相手にお試しの付き合いをして、気持ちがすっかりノンケに行っても
どこかでこの恋はうまく行かない、高望みしないで、勘違いしないように自制してる。
この辺りがどれだけ過去に囚われているのかが垣間見えるのです。

年下を上手にあしらえる大人を気取りながらも、乙女なくらいロマンチストでもあり、
年下ノンケをちょっと懲らしめるつもりでしたキスが彼氏を欲しいと思っていた
宮崎に思春期の胸キュンな恋を年下俺様立川とすることになります。
お互いが好きなのに、ちょっと言葉を読み違えただけでなかなか恋人になれない。
ラストで宮崎が立川相手に思う、「恋人だった」と言う言葉が宮崎の心に灯った
暖かな気持ちがあふれ出しているように感じてとっても素敵なラブでした。

7

切実。。。

【背中で恋を語るな】のスピンオフらしいですが、こちらの作品未読です。
それでも楽しめました。
三十路で美人なギャルソンの宮崎。
行きつけのバーのマスターの甥・立川の無神経な発言へのお仕置き。
その行動からは想像できないのですが、宮崎にはトラウマがあって、素直になれずとても不器用。。。
彼の苦悩や立川への思いが切実に伝わって、気づいたら読了していました。エロはあまりないですが、この作品にはあっているかな。
【背中で恋を語るな】も購入することにしました。

4

保守的なアラサー

だと思いました。

痛みを知っているからなかなか自身の気持ちを出せない…
そして攻めよりも年上であることから傷つくことをとっても怖がってしまう
愛したいし愛されたいのに、あぁとってもとってももどかしい!!!
でも本当の受けはとってもロマンチストで甘々になりたいと思っている。
素直になれない不器用な大人を胸のキュン痛とともに書かれていて、もどかしさを感じつつも物語にぐいぐい引き込まれました。

前作の背中で恋を語るなのスピンオフ作品なんですがこの作品単体でも楽しめます。
作品の舞台となっているレストランが同じなのでちょいちょい出てくるキャラが気になる方は前作もおすすめなのでどうぞ。

3

友人から恋人へ

『背中で恋を語るな』のスピンオフ
背中~の攻め 九曜の兄の同級生だった宮崎が主人公です。
ゲイあることで痛みや辛い過去を持っている派手目な美形です。
30歳を目前に遊び相手ではなく、できれば心が添わせることのできる恋人が欲しいと思っている心優くてちょっと恋に臆病な人です。

そんな宮崎が立川と出会ったのは行きつけのゲイバーでマスターの甥。
立川は男になんてありえないとか、気持ちいいの?なんて無神経なことを口にしてしまうガサツな年下男。

年下は範囲外、でも見てくれはちょっとタイプ!!と思ったけれど、あんまりに失礼な言動なのでつい仕返しのようなことをしてしまい、ノンケだし関わっちゃいけないと距離を置こうと思っていたのになぜか慕ってくるかのように宮崎がギャルソンをするレストランにやってきます。

行きがかり上お試しで付き合うことになったのに、なんだか居心地良くてつい『お試し』なんだということを自分言いきかせないといけないくらいどんどん離れがたくなってしまいます。

そんなとき、立川の元カノが復縁を申し出て泣き出す場面を目撃してしまう宮崎。
異性を愛せるならまだ戻れると身を引こうとします。切ないです。
強気な顔して実は案外ロマンチストでかわいいんです。

「見つめ合って恋を語れ」というタイトルはすれ違ってばかりで気持をちゃんと伝えないで身を引こうとしている宮崎を叱ったような感じがします。

この立川、就職もしないでふらふらしているしょうもないチャライ男かと思ったら、ちゃんと将来を考えて仕事も準備中らしい。
きっとそのうち同居(同棲?)して甘い新婚生活が始まりそうですね。
やっとお互いの生活時間も合ってめでたしめでたし。

こうなったら、気になるお客様がいるとかいないとかいう青山とか
ハーブを作ってる青年とレストランオーナーとの年の差ラブとか
兄貴ラブなヤンキー崩れの調理師見習いくんなんかの恋模様も気になりますね。
ノンケだったのにいつの間にやら総ほも~な設定じゃなくて、もともとゲイを知って雇ったメンバーなので順次幸せになるBLストーリーがあっても自然じゃないだろうかと思うのですが…火崎先生が素敵なストーリーを思いついたら書いて欲しいです。

3

やっと頑張ろうと思えた恋なのに

背中で恋を語るなのスピンオフ。
前作もよかったですが、今作の方が切なさを味わえる大人の恋愛でより良かったです。
(前作未読でも問題はないかと思います)

過去の経験からノンケには恋をしないと決めていた受けの宮崎(29) 。
心の柔らかい場所からずっと怯えが消えないままでいるのに、攻めである立川に会うたびに蓄積する気持ちを止められず、とうとう自身の気持ちを認めざるおえなくなります。

最初こそ気にくわないガキだとばかり思っていた5つ年下の立川の、飾らない優しさや不器用なところにダメだと思いながらも惹かれていってしまう過程に、激しさはないのですがゆっくりと自覚させられていく、というところがとても良かったです。

好きになったのなら、せっかくなら「その時」が来る日まで楽しめばいいんだと吹っ切れた矢先に、立川の元カノが出現。
立川は別れたつもりだったようですが、彼女の認識は違っていたようで。

「だって、好きになっちゃったんだ」って一人アパートに着くまで我慢できず、ボロボロ泣いてしまう宮崎に切なくもキュンキュンしてしまいました。(こういう展開大好き)

もちろんハッピーエンドですが、この後の展開からラストまでの流れがまた良かった!

同じギャルソンの青木やシェフの松苗の話も読みたい!

この連休中、火崎さんの本を立て続けに読んでいますが、男くさい文章に大人の恋の魅力が詰まったとても素敵な作品ばかり。

「ラスト・コール」「ウブで悪いか」「花喰いの獣」もとてもよかったです。
まだまだ読めてないものがあるので、これから楽しみ。

※BookLive 挿絵が小さくて残念でした。

3

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