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なかなか新鮮なファンタジーでしたね、今まで読んだ作品だと様々展開が予測されて
それはそれで楽しめるのですが、この作品は設定自体が異世界ファンタジーですが
かなり壮大な超自然的な話なので今まで読んだ作品のどれとも違っていて面白い。
ファンタジーのラブ要素はしっかりありますが、エロは少なめでそれがかえっていい。
異世界の国が舞台の王宮モノですが、地上と天界にやはり分かれていて、
内容は天界なのですが、普段思い描いている天界とも全然違う。
生きとし生けるものが生まれ出るような神秘的な雰囲気もあって惹きこまれるのです。
海燕は次期神舟の王となるのですが、世界のあらゆる自然の恵みを司っている神的な
立場にあり、それを支えるのが五葉と呼ばれる精霊と人間の中間とでも言うような存在
神舟から卵で生まれ出るというのも不思議な発想でした。
その五葉も初めから5人決まっているのではなく、生まれ出た卵100個以上から
五葉になるものが覚醒するのですが、受けになる羽流もそんな卵の一つ。
でも本人はそんなことなど何も知らないで4人兄弟の末っ子として大事に育てられる。
あくまで普通の人間として暮らしているが、そこに神舟で働いていた叔父が戻ると
言うことで兄弟が今まで住んでいた土地を離れ神舟の真下に位置する都市へいき、
叔父と言われた海燕と羽流との出会いと五葉候補だという秘密が明るみになり、
次第に大きく物語りは変わっていく。
出来れば続編も読んでみたいと思う壮大な異世界の話でファンタジー好きの琴線に
遺憾なく触れまくってくれます。
もっと不思議な存在の五葉のことも知りたいし、羽流の活躍する姿もみたい。
今回の話では羽流の神秘的な感じがやっと覚醒したに過ぎないような気がするので
二人の今後の甘い展開と神秘の世界をもう少し堪能したかったと思える話で
個人的にはかなり面白くわくわくさせて頂きました。
受け様は自分の本当の役目も知らず、兄弟達と草原の民として暮らしています
ある日突然、王都に暮らすようになるのですが
そこで自分が特異な力の持ち主だとか、真実を知らされます
攻め様も次期王とは内緒で受け様に近づき、どんどん受け様の事を
好きになっていくようで・・・
結局、特異な力を発揮できずに受け様はすごい落ち込んで
考え過ぎて、攻め様や兄達から姿をけそうとしたりしますが
攻め様が、傍仕えになるように勧めてくれます
そこからまたいろいろあるのですが・・・とにかく受け様健気で頑張ってます!
傍仕えになっても周りの態度は冷たかったり
攻め様になかなか会えなかったりと・・・
最後の最後で特異な力をもの凄くw発揮して
揺るがない地位を受け様は得るのですwwww
ちょっとイチャイチャが物足りないと感じたのでw
次回作を希望!
「八咫烏」や「十二国記」もしくは「月神の愛でる花」などお好きな方におすすめ
なかなか壮大なファンタジー(だけど世界はけっこう狭い^_^)
わりとよくみるタイプのBL“ファンタジー”とは大きく違い、著者が楽しく書きこんだろうと伝わってくる、もとの意味での面白いお話で、モチーフも新鮮です
本作だけなら萌かもしれないところ、いま読める続編13まで通して萌×2です
(いちおうの決着がつくのは続編12,続編は Unlimited で読めますよ~)
どんなファンタジーかというと、主人公が無知で無防備、大事に守られて、ほんとうの世界と自分を解き明かしつつ成長していく、のですが、これが健気や不憫は鼻につくほどでない、いい感じの無色透明さをもったまま、まだこの先もあるよ、と期待をもたせる展開で、若々しさがあります
本編は導入部で終わっていて、続編は同人誌らしく弛む感じもあり、この細部は外伝にしてもいいね、とか言いたくなる(『グイン・サーガ』お好きな方ならニュアンスわかっていただけるかも)ような進み具合で、巻を措く能わず、とはいきませんが、その細部をこそ書きたかったのだろうな、と熱意が伝わってくるので、ジリジリはしますが、イライラはしませんでした
ぜひ読んでみてほしいとおすすめします
まだ後日談的続編は出るはずです。だってあれがまだ回収されてないし…(涙)
ところで続編をお読みになる際に、あとがきを読むか、ちょっと身構えるのがいいかもしれません
けっこう説明されているからで、わたしは途中から読むのをやめました(;´д`) あとでまとめて読みましたけど
既刊を拝見しますと、現代とファンタジーをミックスさせた作品を書かれている方のようでした。
深月ハルカさん、初読みです。ノベルズ二段組。
ただ、今回は世界観すべてファンタジーです。
印象は中華風とモンゴルを混ぜたような、例えるならば小野不由美さんのシリーズ物と似た感じでしょうか。
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受けの羽流は東の草原で育った遊牧民で、四人兄弟の末っ子。
男臭い部分がまるでなくひ弱で体も小さく、精霊たちの気配を感じその中をたゆたう不思議な少年。
攻めは新王となることの決まった、王太子の海燕。
目を惹く流麗な容姿と、見る者を圧倒する覇気を併せ持つ非凡な存在。
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精霊だとか妖獣だとかが当たり前に存在する世界。
そこで四人の兄たちに守られ暮らしていた羽流は、ある日突然王都行きが決まり困惑を隠せません。
草原から離れることに不安が募るものの、兄たちの決定事項には異議を唱えられず結局あまり気の進まぬまま王都入りしますが、そこで叔父として対面したのが海燕でした。
海燕が実は叔父ではなく王太子であったことはストンと胸に落ちてきたものの、兄たちが本当は実兄ではなく、大義のために遣わされていた者たちだったことにショックを受ける羽流。
兄たちが自分を守り育ててくれていた本当の意味を知り、そのことに愕然とし、悲しみに暮れます。
羽流の本性は、次代の王のため、そして国の安寧のためにはなくてはならない存在。
しかし覚醒にまで至らず、そのことにも気落ちしてしまいます。
健気受けです。
大役に押し潰されそうになっても、海燕や兄たちのために留まりたいと思うような。
設定的には素敵でしたし面白いのですが、肝心な羽流の絶望や悲しみがいまいちこちらへ伝わってきません。
もちろん涙を零すだとか、もうここにはいられないと悲観するだとか描写はあるのですが、その場面場面で読み手までが切なくなるような切々としたものが個人的にはなかったように思います。
ストーリー上の盛り上がりに欠けるというわけではなく、ひじょうにうまくお話は進むのですが…
ただ海燕が、羽流には実は覚醒せず人のままでいて欲しいと思っていることや、それに反して促さねばならない立場との板挟みになる心情。
加えて兄たちの葛藤など、羽流以外の登場人物たちの思いは共感を生みました。
ですのでどこがちがうのかわたしにも良くわからないのですが…(汗
もしかしたらお話自体が大きく二つに分かれているので(羽流が覚醒の努力をする話と、後宮で側仕えの見習いをする話)、ページ的な都合上で駆け足感を感じたからかもしれません。特に切ないお話だろう前半部分。登場人物が多いものですから。
後半の恋愛絡みはけっこうキュンキュンくるのですが。
射○自体も初めての純粋培養ですよ(笑
そんな羽流の心情の表現不足に不満はありますが、中華風のBLが読みたい方にはかなりお勧めできる作品かと思います。
羽流は素直で健気でアクがなく、海燕も高貴な身分に有りがちな傲慢さなどは小指の先ほどないので、気持ち良く読めるのではないかと。
挿絵の絵歩さんが描かれた衣装も素晴らしい。
『五人の王』の挿絵でもお馴染みの方ですので、ファンタジーがとても合われる作家さんなのだなあと思いました。