ちぃみな
「虹の球根」の番外編同人誌。
硅太郎×銀示の2つの掌編が入っていて、どちらも硅太郎視点。
1つはサイト再録で「イスファハン・レッド」に「父の肖像画」
として収録されたものを修正して再録したもので「トイチの男」より後の話。
もう1つは、「虹の球根」本編より後、
銀示と硅太郎がフランス留学を決めるときのお話です。
【お父さんの気持ち】約6P
「トイチの男」だと、少々風変わりではあるものの
硅太郎の隣にあって普通の大人の男に見える銀示ですが、
「虹の球根」では『赤子かっ!?』ってレベル。
なので、悠に茅野というパートナーができたことを喜んで、
『お父さんだから、先に子どもの幸せを願っとこうと思ってさ』
と、悠のために絵を描くなんて、
いい意味で隔世の感がありますね…。(*゚ー゚)トオイメ
醒花堂での硅太郎との暮らしに幸せを感じている銀示と
そんな銀示に相変わらずベタ惚れの硅太郎、
今でもラブラブ&安定した二人の関係がよく分かるSSでした。
【Over the Rainbow】約25P
銀示の家に硅太郎が暮らし始めて三ヶ月、銀示に留学の話が持ち上がります。
商業本編では、銀示はぼんやりしていたけど一応大学に通っていたし、
過去の虐待は今後問題になることは無いのかな〜と思っていましたが、
考えていたよりずっと銀示の状態は不安定だったようです。
犬姫のときと言い、
『同人誌で蓋を開けたら思ったより…』
って心臓に悪いのですが、
背景ありすぎる玄上さんだから仕方ない?(;^_^A
銀示は基本的にドアから外に出るのが不安みたいです。
フランス留学は銀示にとって良いチャンスだと考える硅太郎は、
銀示を、庭先から始めて徐々に外に出ることに慣らしていきます。
そんなある日庭に出ていた銀示はドアから出てきた硅太郎を
父親と見間違えてパニックを引き起こし、病院に担ぎ込まれます。
しかし、銀示はそういった都合の悪い記憶を、
まるで切り取るように忘れていき、心の平穏を保ちます。
このままでは銀示は変わらず前には進めない…と考える硅太郎と
変わろうとするよりも安定した日常を送るべきと考えるカウンセラー。
カウンセラーの提案のように停滞することを良しとしない。
と言って、美大の教授陣のように銀示を荒海に放り出すことも良しとしない。
悩んだ硅太郎が取った方法は
帰るドアも見当たらないほどの広い自然に連れ出すこと。
そして、自らの意思で家から出かけ、自らの意思で家に戻れるのだと
銀示に心から理解させること。
そうして硅太郎は銀示を北海道旅行に連れ出します。
『見えない傷というのは本人にもよくわからないもの
治し方を見つけるのも難しいのですが、硅太郎なら…』
と玄上さんが後書きに書かれているように、
硅太郎が本当に銀示のことを思いやってるからこそ思いつく方法。
旅館に一泊し、ちゃーんとバスタオル持参でエッチして…。(〃∇〃)
事後に硅太郎が尋ねると、銀示はフランス留学に意欲を示します。
( ̄ー ̄)bグッジョブ!
瑠璃やに銀示の母親の絵の保管のお願いと出立の挨拶をして
慌ただしくフランスに旅立つ硅太郎と銀示。
でも受け入れ側からの要請で、飛行機ではなく優雅な船旅。
芸術家ってそういうところで磨かれるのか……な?
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