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2006年に発行された新書版に書き下ろしを加えて文庫化。
ひたすらに王の寵愛を受けていた寵童がやがて成長期へと差し掛かり
必要とされなくなってしまってからのストーリー。
成熟する前に王に抱かれる存在として育て不要になったら汚いものに蓋をするような処置は、自己防衛の方法さえ知らない少年に対して残酷すぎる設定ではありますが、だからこそ生涯の伴侶を見付け、新たな人生をリスタートさせるところに心打たれるものがあります。
古代ペルシアを舞台モデルにしたとのことで、映画のワンシーンやゲームのワンシーンを思い起こさせる描写が多々あって切ない物語ではあるけれどワクワクと心躍ってしまいます。
バザールの喧噪と裏小路の荒んだ混沌した雰囲気も伝わってきて、時間を忘れて物語に没頭してしまいました。
キリアの流転もですが、辛抱強いファリードの想いの深さに感動を覚えずにはいられませんでした。
何も知らないキリアはファリードを心底から拒絶していたのに、次第にファリードの包み込むような優しさに心惹かれるようになり、二人の想いが重なる瞬間は何とも言い難い程キュンとしてしまいます。
ファリードを救う為、キリアが身を挺する場面も痛々しくはありましたが、二人の固い絆や愛情をより一層感じられたのでこれはこれで本当の楽園に辿り着く為に必要な場面だったと感じました。
悪役共もカタチは違えど楽園に辿り着いたようで。
とにかく世界観の作り込みは素晴らしいの一言でした。
ファリードとキリアはこれからも寄り添いながら辿り着いた楽園を更に美しき場所へと作っていくのでしょう。
書き下ろしは、そんな二人が築いた楽園でのその後のお話です。
時間を忘れて古代ファンタジーの世界へと浸ることができました。
高座朗さんのイラストも物語にとてもよくマッチしておりました。本当に美しい。
王の寵童だったキリアは、小姓趣味の王から見向きされなくなっても、一心に王を慕っていましたが、戦功を上げた将軍・ファリードに下賜されることになります。
王を慕うキリアはファリードを拒絶しますが、抵抗空しくキリアは抱かれ、ファリードのものにされてしまいます。
傷ついたキリアは自害まで試みて、ファリードに心を開こうとはしません。
ですが、実は、ファリードに下賜されなければキリアには酷い未来しかなかったのです。
ファリードはずっとキリアに恋していて、キリアを救うために下賜を願い出ていたのです。
ファリードのことを知っていくうちに、キリアも少しずつ彼に惹かれていくのですが・・・そう一筋縄でハッピーエンドまで行かないのが、六青さんの作品です。
もう本当にこの作品大好きです!
キリアとファリード、両方の心情がすごく伝わってきます。
キリアは王のことも心から愛しんでいたんです。だから、突然現れたファリードなんかに揺れません。
しかも、事情があって仕方なかったとはいえ、いきなり抱かれてファリードのことをすぐ許せるわけがない。そりゃそうですよ!
でも、そこからがっ!!
キリアのことが愛しいからこそ、少しずつ距離を詰めようとするファリードの優しさは、もう胸が萌え死にしそうです。
そして、その優しさに気付いて少しずつファリードに惹かれていくキリアもまた魅力的です。
外見の綺麗さは歳を経るにつれて少しずつ失われたとしても、それ以上に心が美しいので、読んでいて眩しいくらいにキリアが光っていました。
二人には様々な試練が降りかかってくるので、最後まで気が抜けないです。
だからこそ、書き下ろしの二人のその後で、仲睦まじく幸せな様子が読めて嬉しかったです。二人の幸せを分けてもらった気がしています。
この作品、本当に大好きすぎて、うまく伝えられないのがもどかしい。
陵辱シーンはあるけれど・・・それでも、お薦めしたい!!
現時点の暫定ですが、六青さんの作品で私はこの作品が一番好きです。
2006年のノベルスの文庫化。
受けは、長く王の寵愛を受けていたのに、
薹が立って見向きされなくなった心の清らかな元小性。
攻めは王の臣下の将軍で、戦いに勝利した褒美として
長い間密かに想い続けていた受けを貰い受けます。
実は、受けは将軍に下賜されなかったら、
去勢された上に売春させられる予定だったのを、攻めが救ったのですが
受けはその事実を知らず、いまだ一心に王を慕っていて、
攻めを頑に拒否します。
攻めは、受けが心を開いてくれるのを忍耐強く待って・・・というお話です。
一途な受けなのに、その想いの方向が愛するに値しない王というのが
もどかしいのですが、私は結構好きでした。
『こっちこそ真実の愛』とあっさり乗り換えるのは嫌なんです。
純粋な受けだからこそ、一度心から大切に想ってしまった人から
心を切り替えるのは難しいんだよね・・・と、むしろプラスポイント。
切り替えタイミングも好みの引っぱり具合でした。
受けの気位が高いのも◎。
王に打ち捨てられても哀しみを押し隠し、プライドを保とうとする姿勢や良し!
六青さんの他の作品で見たような、
おどおどして自分を卑下する健気受けは、基本苦手なんです。
悪役の宰相が、実は王と昔関係があって、
今でも宰相は王の事が好きだから、受けに嫉妬し執拗にいたぶっていたが、
最期は王と一緒に死を迎えることができた、
という脇キャラの設定にかなり萌えましたw
今回も受けが輪姦されてましたが、
ラブの分量が多めだったので良かった♪
高座朗さんのイラストも綺麗で、お話にピッタリでした。
(わーんすいません、受け攻め間違ってたので訂正・・)
本棚の整理していて、久しぶりに読み返し。
やっぱこの本、いいわー置いといた私、エライ と思いました(笑)
今も頭は半分ペルシャ。余韻半端なし。
限りなく神に近いんだけど、受けさんが痛い目にあってるところが
泣きそうになるので、すんません、萌2で。
攻めさん:小国の貴族息子。受けさんの元の持ち主(王さん)の殺害に
忍び込んだところを受けさんに助けられた。
受けさんに一目ぼれ。それで頑張って将軍にまでのし上がった。
受けさん:小国の王子。両親は反乱で殺され、王さんのところへ連れていかれ
王さん一目ぼれ(王さん ショタ好き)
10年間寵童の座をKEEP。最近年取ったせいで、
(でもまだ18とかなんですけど)
お声がかからなくなってきた。
清廉・潔白、人として善人たるべし という基本路線。
(王子としての教育のたまものか)
この受けさんがキレイ、かわいい!!!!
人としてめっちゃ好ましい~
こんな人がいたら、側にいるこっちまで清めてもらえそう(笑)
攻めさんは黒色大型ワンコ ですかね。ジャーマンシェパードかな。
いいわー、奴隷として受けさんをもらってるのに、タオルもって
「触れてもいいか?」なんて聞いて、
ふろ上がりの受けさんを拭いてあげるのー うーんたまんない。
あー幸せになれたー今晩はいい夢見そう!
他のお姉さまがおっしゃっておられるように
受けさんがえらい酷い目に遭います。
それがダメな方は、やめた方がいいかも です。
ほんと可哀想なんだもん。でもいいお話なんですよっ
こちら新書からの文庫化で、当初は買おうかどうか迷っていましたが、新たな書き下ろしが入るということで自分の欲には勝てず購入しました。
イラストが白砂順さんから高座朗さんに変わりましたね。
白砂さんの挿絵、すごい好きだったのですが、高座さんもすごく素晴らしいです!
細部まで綺麗に描かれていて、キリアの幼少期から後宮で過ごしてきたキラキラ感とか儚げな感じとかがとてもよく表現されていました。
書き下ろし部分はキリアは23歳になってます。
ファリードの召使いでキリアのお世話をしていたムーサは14歳になってます。背も伸びて今ではすっかりキリアを追い越しています。
ムーサ、村の女性方には目も行かず、キリアに執心しています。
その様子に少し焦っているファリードがいいです!
村ではずっと雨続きで村人はストレスを抱えています。
そこで普通の村の男性のように力仕事が出来ない、ファリードの寵愛を受けていることで批判の標的となりやすいキリアに雨乞いならぬ「日照り乞い」の要請がきます。
「大丈夫」と言い、キリアは見事な舞を披露します。
すると雨はすかりあがって虹まで架かっているのです!
本編が終わってからの村での二人のその後が読めて満足です!
高座さんの美しいイラストと相まってとても素敵な一冊でした。