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検事が堕ちた恋の罠を立件する

kenji ga ochita koi no wana wo rikkensuru

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表題作検事が堕ちた恋の罠を立件する

杉原亮
36歳,東京地方検察官
桐谷敦哉
29歳,杉原検察官の補佐をする事務官

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

検察事務官の桐谷は、長年仕事を組んでいる地方検事の杉原に片想いをしていた。
けれど杉原には、後輩検事の武田という想い人がいた!? 自らの気持ちを押し隠しつつ、
杉原の恋愛の相談相手になる桐谷だが……!?

作品情報

作品名
検事が堕ちた恋の罠を立件する
著者
中原一也 
イラスト
水名瀬雅良 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
ISBN
9784199007835
3.8

(32)

(10)

萌々

(10)

(10)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
6
得点
121
評価数
32
平均
3.8 / 5
神率
31.3%

レビュー投稿数6

立件しちゃって下さい。

 もう萌えがあふれましたー。ものすごく好きなストーリー展開。

攻め様は指導してきた後輩の検察官武井に惚れている検察官の杉原。
人たらしないい男。

受け様は、ゲイで杉原を好きな検察事務官の桐谷。
 
 ある夜、武井の結婚話に失恋確定となった杉原が酔っぱらって桐谷を訪ねてきて、桐谷は「カラダで慰めてあげます」と持ちかける。
ドキドキの初体験なのに、杉原が気にしないよう慣れてるふりまでして。
堅物で不器用な桐谷だけど、必死でかわいいよー。
その後も、セフレとして関係をもつ2人。
 失恋後も武井からもらった時計を大事にしていて、いまだに武井の事が好きなんだろうな、と思わせる杉原の姿に、苦しい好きの想いを募らせる桐谷。
クールなふりして、めっちゃ熱いよ。

 担当した事件にひっかかりを覚えて、2人で再度調べている最中に、武井の結婚話がダメになり、その結婚相手について告げていなかった事がある、という負い目がある桐谷は、露悪的に態度をとってしまう。

 もう終わりだー、と傷心の桐谷に、事件の関係者から電話があり、その人と喫茶店で会っている最中に事件の犯人と遭遇し、刺されてしまう。
後から駆けつけてきていた杉原は、喫茶店の窓ガラス越しに刺された桐谷の姿を見るわけです。
 もうね、ここのシーンが大好きーーーー。
攻め様の後悔とか焦燥とかが溢れてる。
今までも何度もこの辺りのシーンから読み返してきて、きっとこれからも何度でも読み返していく事でしょう。

 そして、退院した桐谷を迎えに来た杉原の、尋問もステキ。
逃げ道をなくして追い詰める姿はかっこよかったし、桐谷ってば一生懸命でかわいかったでしょう、と私がドヤ顔な気分でした。

 甘えるのが苦手な桐谷だけど、杉原は甘えるのも甘やかすのも上手なので、これからはとことん桐谷を甘やかして、甘えてほしいものです。
おずおずと甘える桐谷はさぞかわいいだろうなぁ。


 イラストは水名瀬雅良先生。
先生の硬質なエロさのイラストが、とてもイメージに合っていていました。

3

キュンキュンしました♪

検察事務官の桐谷(受け)は
一見クールなSキャラだが、実は恋愛経験ゼロで
年上の検察官・杉原(攻め)に片想いする一途なゲイ。

ある日、憧れの杉原が実はバイで
後輩検事にフラれ落ち込んでいることを知る。
身体で慰めてあげましょうかと
遊び人のフリをしてセフレ関係になるが…。


攻めの杉原は36歳ですが、オヤジ成分ゼロ、
中原作品にしては珍しい正統派王子様攻めですw
基本的にスマートで優しいのですが
フラれてしょんぼりしていたり
桐谷の毒舌に悦んでいたりと
ヘタレで可愛いところもある大人の男性でした。

実は脱いだらスゴいんです系で、エロシーンでは
獣のようにガツガツいっちゃうところは
いつもの中原作品の攻めって感じでしたが
普段の紳士的な顔とのギャップには
かなり破壊力がありました♪

受けの桐谷は、杉原大好きなのに
つい毒を吐いてしまうツンツンツンデレ。
ひたむきな姿を応援したくなる主人公でした。
殻に籠りがちな性格の上、マイノリティとあっては
恋愛経験ゼロなのも分かる気がしますし
そんな不器用な桐谷を愛しく感じました。

ラストで、桐谷の嘘を知った杉原が
初Hをやり直そうとこれ以上ないほど優しく
桐谷を抱くシーンにはホッとすると同時に
途方もなくキュンキュンさせられました!


杉原がいつの間に桐谷を好きになったのか?とか
もう少し書き込んでほしい箇所もありましたが
全体としては、キャラの個性、ラブラブな展開、
事件モノとしての面白さ等、
バランス良く楽しめる作品でした。

あとがきによると、この二人の話はかなり前から温めてられていたものだそうで、そのせいかキャラや会話にとても安定感があり、ずっと読んでいたい気持ちになりました。
いつか続編を出して頂けたら嬉しいです♪

14

Krovopizza

コメントありがとうございます!
愛とは~ほどドラマティックではありませんが、王道な感じで私はすごく萌えました(*^O^*)
江名さんにも気に入っていただけるといいなぁと思います。
最近の中原さんの本だと、「東郷課長のどすけべな指先」は個人的に結構好きでした☆

江名

最近の中原さんの本、自分的にいまひとつ…と感じることが多くて、
(愛とは与える…が好きすぎて、どうしても期待が大きすぎるのかも)
この本は迷った挙句買うのを止めたんですが、ああ~~失敗だったんだ!
次に本屋に行ったら絶対この本買おうと思います~~
レビューありがとうございました m(__)m

検事様に尋問されたい!

検事☓事務官ってだけでもワタシ的には萌えまくりですw
「欲望の犬」が大好きで、中原先生の新刊が「検事」とくれば買わずにはいられませんでした。
あとがきで、何年か前に書いた検察官の話のときからこの二人のことはあったと書かれていて、それって「欲望の犬」のことかな♪
もうこの理由だけでポイントが高いんですが、ストーリー構成が巧みでややもするとありがちな展開かと思わせておいてあっという間に話に引き込まれていきました。

検事杉原のことが大好きな検察事務官桐谷はその彼に片思い中。
検事様も別の検事に片思い中なので、想いを告げられず切ないのですが、結局検事様が失恋して荒れているのを躰で慰めようとしてさらに切ない。
切ないセフレ関係が続く中、事件解決の為に二人で奔走し少しずつ絆が深まってる感じはするんだけれど、桐谷は絶対に想いを知られてはいけないとクールな姿勢を崩さず。
ずっとずっと想いを隠してきたから発言が冷たくいちいちドSなんですが、そのひとつひとつの台詞とやり取りがなんか面白いと言うかキマッててスパイシーw
そんな桐谷は最後の最後まで本心を隠し通そうととても健気なんです(T_T)

杉原の片思いしていた相手が婚約破棄したり、追っていた事件でトラブルに巻き込まれたりと物語は進むのですが、その展開の仕方が上手いと思います。
すごく目新しいという出来事や展開ではないのですが、話の流れがとても良いのでとにかく気持ちがイイ!

最期は桐谷と一緒に泣けて気持ちヨクなれます(笑)
ぜひ、続編が読みたいです。

6

これは良い年下部下受け

うわぁ……これは良い年下部下受け(正確には検察事務官は補佐する検事の部下とは違うのでしょうが)。
『欲望の犬』つながりでこちらも読みました。
関連作ではないのですが、作者あとがきにある様に「もう何年も前に検察官モノを書いた時に出てきたネタ」とのことで、続けて読みたいなと思いまして。

桐谷は自分が補佐する検事の杉原にずっと想いを寄せているのですが、彼は自分が指導した後輩検事、武田のことを密かに想っています。自分の気持ちが杉原にばれない様、桐谷は鉄面皮と毒舌で武装し、せめて仕事の上で杉原の役に立つ様にしたいと考えています。
ある日、深夜に杉原は泥酔して桐谷の家を訪れます。泥酔の理由は武田から「結婚する」と聞いたから。
桐谷は後から辛くなると解りつつも、杉原に自分の体で慰めようと持ちかけます。セフレを探していたが、安全な相手はなかなか見つからないから、と。酔った杉原は了承し、2人のセフレ関係が始まりますが……

中原さんの36歳にしては、杉原はとてもスマート。
仕事が出来て、イケメンで、ガタイが良くて、何と言っても人の心を掴む様な科白をスルリと言っちゃう。そして秘密がありません。いつもの『口下手人情家』とか『セクハラ発言で人を煙に巻くワケアリオヤジ』じゃないんです。
これが新鮮でした。
でもね、中原オヤジの『イイ感じ』はあるんですよ。
必死で遊び慣れた風を装う桐谷に説教したりして。
でもその後に「(桐谷と)セフレ関係になっている自分がそんなことを言うのもなんだけど」と言ったりする。
憎めなくて可愛いんですよ。

冤罪の可能性がある事件の取り調べが、このお話を引っ張っていくのですが「検事さんってこういうことをやっているんだ。へーぇ」と、興味深かったです。
本当に『司法側の警察』なのね。変な言い方ですが。

冒頭に桐谷を『良い年下部下受け』と書きましたが、彼の杉原に対する思慕は、この『検察』という仕事に対して誇りを持っているからだと思ったんですよ。
優秀な検事、それも真実を明らかにするということに対して真摯である検事に対する思慕なんです。
だから、同じ様な性質の武田には敵わないと思っちゃっているんです。
でも、って言うか、だからこそ自分の精一杯で杉原を補佐しようと思う。
いじらしい!
必死さが本当にいじらしい!
お話は桐谷視点なので、読んでいる私は彼の心情が手に取る様に解るのですけれど、杉原は見事に騙され続け、桐谷の本音が解らないんです。
「捜査では人の心が手に取る様に解るくせに。この鈍感!」とか思うのですけれど、前述した様に杉原もいいやつなんで……

予定調和のラストなんですけれど「予定調和で良かった」と思います。
だって2人とも、心底幸せになって欲しいと思わせるんですもの。

4

恋の罠を立件するのに萌えました!

恋の罠を立件するところ萌えました!

切ない片想いは本当に切なくて苦手なんです。しかも迷走する片想いはさらに辛い。
でも桐谷がひたすら杉原を好きで好きでどうしようもなくて。辛かった。
でも仕事で最高のパートナーとしてのやりがいを読むのは楽しかったです。

事件も読みごたえがあり。まさかの犯人で。そして桐谷が刺され。

最後の杉原が桐谷を立件するまでがもう少しじっくり書いてくれたらなあ。
桐谷が武井を侮辱して、考えて考えて、杉原はもしかして桐谷は自分を好きなのか?となったようですが。侮辱したことは相殺なのかな?

しかし退院した桐谷に嘘を一つ一つ暴いて真実をつきつけるところが萌えました!さすが検事!
そして繰り返す愛の告白に優しく強引なエッチ。
桐谷を初めて抱いた自分に嫉妬するって。

絶対に自分を好きになるはずがないと思っていた杉原が愛してくれて良かったね!!
お互いに贈り合った腕時計もして。ラブラブですやん。

王子様攻めとドSツンツン健気一途受けでしょうか。杉原にもっと桐谷のことを知って欲しいな。
本当に一途で健気なんだから。

4

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