電子限定描き下ろしペーパー(1P)つき!!
表題作『恋愛ルビの正しいふりかた』の他に『錆びた夜でも恋は囁く』のスピンオフ『ほどける怪物』が収録されています。
どちらも最高に切なくてエロがTEPPENで最後には「良かったねぇぇぇ泣」といいたくなるハッピーエンドなのですが、『ほどける怪物』はスピンオフの中でもこれ以上ないんじゃないかというぐらいキャラクターを救済していて大好きでした。
『錆びた〜』で登場した弓のDV恋人かんちゃんが今回の主人公です。転職先の職場での飲み会後、会社のチャラい後輩秀那と酒の勢いでセフレになる林田(かんちゃん)。身体の相性もよく、懐いてくる秀那に惹かれつつも部屋に貼られたかつての恋人弓との写真が、呪縛のように人を殴って後悔の数だけ開けたピアスで穴だらけの自分が誰かを幸せにできるはずなんかない……と付きまとってきます。一度はセフレを解消した二人ですが……!?
先生の作品は小物が本当にいい味出しているよなぁ……と思います。今回は、今は懐かしいポラロイドカメラ。呪いのように自分の後悔を忘れないように貼っていた写真の思い出を塗り替えるように秀那との新しい笑顔の写真が増える最後の描写は天才的でした。
笑わせてくるセリフのコマがあるかと思うと、次には切なくさせてきて、気分どん底にして、落として落として……からの気持ちの急上昇!とどんだけ読者の心を弄ぶんですか!?といいたいぐらい気持ちのジェットコースターに乗った気分になる作品です。ですが、かんちゃん良かったねぇぇぇ!!と心が救われる大好きな作品になりました。
紙白棒線。修正が甘々で大丈夫?というぐらい見せてくれます。エロ過ぎました。最高!
おげれつたなか先生大好きです。
電子書籍で読んでいてキャンペーンで紙も購入したのですが、細かい部分が(絵的にも)紙の方がさらに良かったです。人物の描きわけも上手ですごい。
改めて、読み返して奥付けで10年ちょい前の作品と再確認してびっくりしました。全然時代を感じさせなくて。(一瞬思ったのが、使い捨てカメラが値段も高くもうコンビニじゃ買えないことくらい。少し前に子供の体験旅行で使い捨てカメラのみ携帯可で買うの苦労した記憶があったので。それくらい些細なことです。)
そして、ここでちゃんと完結してるんだけれど、林としゅうなの話が「はだける怪物」へ続くのが、もう感動でした。
すごく胸が痛くなる、辛い部分があるのですが、ちゃんと納得させられて読後感も良いのでお気に入りです。
おバカでピュアな夏生が可愛い表題作と、前作スピンオフの「ほどける怪物」が収録。
どちらも良いお話ですが、"かんちゃん"こと林田のその後が描かれたスピンオフが好きです。
前作ではDV男として登場していた林田。
理不尽に殴られてツラかったのは弓なのに、実は誰よりも傷付いていたんだなぁ…というのがわかってきます。
DVの理由や林田自身の葛藤と苦悩が見えてきて、ただの"クズ男"ではなかったことに少しホッとしました。
弓との過去を心から悔いているのがわかるからこそ、秀那との出会いで彼の心が救われたことが嬉しかったです。
また笑えるようになって本当に良かったね。
痛いし苦しいし、でも絡みはめちゃくちゃエロいしで感情がめちゃくちゃ揺さぶられまくり…
でもそこがおげたな先生の作品の魅力だなと改めて感じました。
大好きなおげれつたなか先生を網羅する過程で購入しました。期待を裏切らないハズレなしの作品ではあるのですが、本編のボリュームが控えめでやや残念でしたので星4としました。
本編はボリュームがボリュームなので、他作品に比べストーリー厨にはやや薄味気味かもしれません。一方、流石と言いますかキャラクターの生きた描写と読者の萌のツボを確実に押さえて来ていますね。
個人的に一点、これはすごいな、と感じたのは、主人公の朝のシーンでは必ずじょりじょりの髭が生えているという部分。主人公は垢抜けたイケメンとして登場するにも関わらずここでも等身大の人間らしさがあるのか、とたなか先生に殴られた心地です。あえてこういったキャラクターの抜けたところを描くと言いますか、そういった手法は今までBL作品で出会わなかったように感じます。
そして大好評の怪物編は言わずもがなです。もう、すごかったんだから。
後半収録のほどける怪物が私は本当に好きです。
これの前作が暴力有りで辛い感じでしたが、まさかこの話しに続くとはとなんとも切なく胸が苦しい感じを味わいつつ、新しい相手との間で少しずつ怪物がほどけていく感じがとてもたまらないです。
電子書籍、紙の書籍と楽しみ、より楽しみたいとドラマCDも購入して何度も読んで、聴いてを繰り返し楽しんでいます。
この作品を皮切りに作者買いで集めて本棚をまで買うほどハマってしまっています。