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「ひらがな」でんがな
感極まると、「ひらがな」になってしまう透が、めっちゃえろい。
大正時代の京都を舞台に、没落しかかった華族の家のお家騒動&主従ラブを昼メロテイストでお届け。
昼メロテイストといっても、そこは久我先生、登場するのはみんな善良な人ばかり、主人公がいじめられたり、すれ違いや別れがあったりなんて事は一切ありません。
主人公の透自身が「身分違いの恋」を強く意識しているだけ。
「身分違いの恋」で、主人公の一途さや、背徳感に身もだえしたりする様を衒いなく描けるのは、この時代設定だからこそ。
ちょっとしたハラハラはあっても、嫌なことは何一つ起こらない、とっても幸せなお話でした。
大正初期を舞台とした、主従関係にある二人の基本あまあまなストーリーです。
透が使用人として使えるのは、後継ぎがおらず、金銭的にも逼迫し、爵位返上は免れない状況にある小一森家。
透は両親亡き後引き取ってくれた小一森の現当主光範に対し、ひとかたならぬ恩義を感じている。そんな中、小一森家に養子として光範の甥だという青年、実道が迎えられた。美しく、聡明で、優しい実道に主人として以上の感情を抱いてしまう透だったが、彼には何か隠し事があるようで…。
実道ももちろん男らしく素敵でしたが、実道の秘密を知りながらも彼を受け入れ、透をはじめ使用人に対しても優しく接する光範の懐の深さに大変感動しました。ネタバレするので光範が最後どういう決意をしたかは書きませんが、今まで大変だった分、光範は幸せな余生を過ごして頂きたいです。
さて、実道と透について。
関西弁の受けってええですね。
最中に、色っぽい表情で「あかん」とか「いやや」とか言われたらそら一回じゃ終わらんでしょうね。もうラブラブです。実道は絶倫な気がするので、あれでもだいぶん我慢してるんだろうなぁ。
いずれはお庭にピンクの山茶花も植えるといいよ。
大正時代、主従関係、京言葉!!
これだけで萌える!萌える要素満載!!
実道は時期当主なのに凛々しく優しい賢人なのがこれまた良いです。
身分差でも主が優しいって蕩けちゃう。
優しくされればされるほど、主人と自分の立場を思い苦しくなるけど、それもまた…好きだから離れようと思うのに離れ難い!良いです。
後継者問題で大騒動もあり、絆と優しさに胸打たれ…時代ものって、なんでか惹かれる。優しさもたくさん感じられ、ほんわかしたお話、だけどもえっちはえっちでニッコリな作品でした。
雀影
セルフツッコミ
私は久我先生の、こんな風に、善人ばかりの前向きなお話が好きなのでとても楽しめたけど、ここまで、みんないい人ばかりで(透の中学時代のいじめっ子ですら、好きだからいじめたい系の子で、急に改心して、頼まれもしないのに透のために情報集めしてくれちゃうとか)、透と実道の恋に周りからの障害が一切ないとかだと、逆に甘すぎて興ざめって感じる人もいてるんだろうなぁ。