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いろんな短編集が今回も詰まってました。相変わらずの羅剛と冴紗ですが、今回はその冴紗が記憶喪失で…というお話。 ですがこの番外編ではメインカプよりも永均の親友のお話が良かったです。前の番外編では永均の恋が書かれてましたが、今回は永均が軍に入隊したころのお話で、そこで出会う悧應の秘めた思いが切なくて切なくて。 彼らはそういう意味で結ばれることはありませんが、相手のことがお互いに大事だという気持ちが凄く伝わってきます。この2人でカプになればいいのにとも思いましたが、そうならないからこそいんだろうね。 そして悪の根源・皚慈王の想いが…。今までの王を見てくると本当に腹の立つキャラなのですが、このストーリーを読むと少し同情してしまう部分もあり? 誰か1人でも彼の心に入っていける人がいたなら、また違った人生だったと思うよ。
番外編なので本編を読んでいないと当然ながら内容が分からないと思います。そんな方は1作目から読んでみてください。執着心の強い羅剛王と健気な冴紗のあまあまの物語が読めます。番外編のこの本もあまあまです。ですが渋い脇役の永均様の過去の話も収録されていて、私はこれが1番グッときました。BLとはちょっと言い難いかもしれませんが、人間ドラマとして素敵な短編です。ますます永均様のファンになりました。作品中の人がみんな幸せになればいいのにと思わず思ってしまいました。
あとがきにもありましたが、シリーズ読者のリクエストを元に、作者HPの不定期発行のペーパー、ホワイトデーの小冊子に書いたものです。全五話。要約するとこんな感じです。
「冴紗、記憶喪失」
「永均と、彼に惚れてる親友」
「羅剛の父、皚滋」
「竜卵盗難事件発覚時の羅剛」
「羅剛が見た悪夢」
シリーズ読者には嬉しい物もあるのですが、この本から手に取ると謎だらけです。また前回の番外編がとても素晴らしかったので購入しましたが、今回の番外編は前述の通りおまけ用の寄せ集め感が否めませんでした。シリーズファンには嬉しいですが、これで1冊だと物足りませんでした。シリーズ本編の後ろに頁合わせで編集されていった方がよかったかな…?