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脳科学博士・霞城(受け)は、研究機関に捕らえられた希少生物、人豹のメカニズムを調べるべく招聘された。檻の中の人豹・黒宮(攻め)は、自分を怖がらない霞城に興味を持ち、抱かせろと迫ってくる。取り合わないでいたが、豹の姿に戻った黒宮は檻を破り、その際に霞城も攫って逃走する。そのまま一緒に連れ去られた霞城はとある場所に監禁され…。
人型になったり黒豹になったりする人豹の攻めと、その攻めを研究するために雇われた若き博士受けの話です。
人豹はあるときを境に、人型になることをコントロールできにくくなり、豹の姿のままになってしまうそうです。
そんな生態を調べようとしていた受けですが、 檻の中に入れられている攻めに「こっちに来い」って言われてひょいひょい寄って行っちゃう。攻めはそれまで、自分が人豹であることを知る人に怖がられなかったことがなかったので、それだけで受けに興味を持ち、惹かれてしまいます。受けはちょっと危機感がなさすぎるだろう、とは思いましたが、ほぼ初対面の2人が出会い、攻めがすぐ受けに惹かれることへの最低限の説得力はありました。
一方危機感なさすぎる受け。この人優秀なのかアホなのか最後までよくわからなかったです。いや、設定としては優秀なのはわかっているけど、行動やら何やらが優秀に見えない。(笑)
で、攻めが研究所から逃げ出す際に、受けもついでに拉致って行きます。そして隠れ家に監禁してセックス三昧。
受けはこの時点では攻めを「キライ」だと言ってます。が、内心では惹かれまくっているし、行為にも感じまくっているので、監禁レイプの悲愴感はまったくありません。攻めが豹になり、やがて人間の姿でいたことの記憶も失う、という切なさだけあります。それから逃れようとする攻めと、そこから救おうとする受け、という切なさの中に、ときどき豹になる攻めのもふもふに心奪われてメロメロ、という笑える部分が混ざってるのが楽しかった。
真山さんの本は、最近あまり萌えたことがなかったのですが、今回は割と楽しめました。
どこか可愛い話が多い、という印象のあるケモミミものですが、本作はスリリングでスピード感のある展開のかっこいい話。
変身人間"人豹"(パンテール)の生態の研究のために、捕獲された一匹の黒豹を見に来た若き天才脳科学博士の霞城彰。
隔離されていたのはヒト型に戻っている黒宮凌。
自分を全く恐れない霞城に興味を持った黒宮は、彼に執着するようになっていく、という展開。
ワイルドで傲慢な黒宮が攻め、クールなツンデレメガネの霞城が受け、というのは固定ですが、精神的には2人はかなり対等で、同時に恋に落ちていく様がなかなかカッコいい男同士の関係性です。
研究所から霞城を拉致して逃亡している黒宮、危険な人豹・黒宮を捕獲しようと追う政府機関、この逃亡劇もスリリングです。
一方、監禁され、抱かれ、徐々に黒宮に惹かれていく霞城も、黒宮が変身の制御がきかなくなってきてもうすぐ完全に豹になってしまうと知り、黒宮をひとりにしたくない、自分を忘れられたくない、と共にいる事を選びます。
そんな時遂に2人は見つかって狙撃され…そして1年後。黒宮は生きているのか。人間だったことを忘れて豹になって生きているのか。
答えはサバンナの緑の絨毯の上。
「博士のキライな"T"」
目覚めたら黒のTバックを穿いていた霞城。縛られてるみたいでイヤだと言うと、黒宮はクイクイとアソコにヒモパンを食い込ませてきて…
推定190〜2メートルの黒豹。抱き合って眠るのはさぞ気持ち良いでしょうね!
カバー下の、実は黒宮と霞城は子供の時に遭っていた!という話もお忘れなく。
作家買いしている真山さんの新刊です。
今回は、獣人と博士の、禁断の異種間ラブストーリーです。
ただし、この豹の獣人は、年齢と共に変身制御ができなくなり、最後には完全な獣型になって人型には戻らない…という悲しい宿命がありました。
研究のために捕獲された黒豹(黒宮・攻め)に近付いた博士の彰。人と違う容姿のために他人から怖がられて孤独を抱えていた黒宮は、自分を怖がらずに接してくる彰に惹かれていきます。
一方の彰も、不遜で傲慢なのに孤独を抱えた黒宮に抗いながらも惹かれていって。
でも、2人を待つのは悲しい別れで。
…と、ストーリー的にはシリアスになりそうなんだけど、時々登場する黒豹のお腹のモフモフや、ギャグコマに力が抜ける感じ(イイ意味です)が絶妙で楽しめました。
最後は安心のハッピーエンドで、お互いの一途さにキュンとなりました。
ちなみに、可愛い美少年のケモミミも大好きだけど、真山さんの描かれるカッコイイ青年のケモミミも萌えました。