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表題作花鳥風月 5 小冊子付特別版

辻本 曜明
元暴力団平岡組幹部
佐野 火弦
元暴力団平岡組構成員

同時収録作品花鳥風月

一見 雅貴
外科医
糸川 一人
役場勤め

あらすじ

現役を退いたヤクザの曜明と、彼の世話をする火弦。
火弦は曜明を密かに慕っていたがーー。

描き下ろし番外篇収録の小冊子がついた特別版で登場。

作品情報

作品名
花鳥風月 5 小冊子付特別版
著者
志水ゆき 
媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
シリーズ
花鳥風月
発売日
ISBN
9784403665196
4.5

(178)

(116)

萌々

(47)

(13)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
24
得点
808
評価数
178
平均
4.5 / 5
神率
65.2%

レビュー投稿数24

弦から放たれた火のような想い

誰もがたったひとりの誰かがほしくて、誰もがたったひとりの誰かになりたい。

きゅんとしたり、魅せゴマのビジュアルに震えたり、感情揺さぶられまくりでした。
曜明×火弦メインの今巻はちょいハードな展開。
先代組長だった曜明の兄:克也を殺した犯人を巡るバイオレンスなヤクザものの様相を見せつつ、同時に健気な忠犬ワンコ:火弦の曜明への一途な想いが描かれています。

克也を殺した犯人が組員の勝又だと断定され火弦は勝又を殺しに行く決意をします。
吉利谷や丹羽からの命令というより先に火弦は「曜明を危ない目に合わせないように」と自発的に動いていると思いました。
まぁ、吉利谷は火弦がそう動くということを百も承知で絵図面描いているんですが…。

火弦が今生の別れとばかりに曜明にキスをおねだりする、そのくだりがもう可愛くていじらしくて(泣)
曜明に「バラバラ死体になってもわかるように体に目印つける」って名目で首から順に手や胸に唇を押しつけられた火弦が感じすぎてヘロヘロになっている間に曜明は姿を消します。
追おうとする火弦と偶然、出会ってしまった糸くんのふたりは平岡組の丹羽にさらわれてしまい…。

ヤクザが堅気を傷つけるとか問題外だろうよ…と吉利谷にも丹羽にもムカッ腹が立ったんですが、ここで黒髪ツーブロの新キャラキター(゚∀゚≡゚∀゚)
平岡組顧問弁護士:財前。
もう新しいキャラクターは出ないと思って安定した頭でいたところに、すんごい自分好みの人が出てきて油断していたことを思い知らされた(笑)

この財前、吉利谷や一見と昔なじみのようです。
吉利谷や一見って、どこか自由で飄々としていますが、それは彼らが特権をもつ特殊な立場の人だからとも言えます。
でも今巻では吉利谷が自由そうに見えながら案外、「唯一のひとり」にこだわっていて縛り縛られたいという切実な願いを抱いていることを目の当たりにしました。
その空虚な部分を埋めるべく存在しているような「特別」発言の財前とは添い寝だけの仲…!?

これまでうさんくさかった吉利谷の本音と意外な一面、そんな吉利谷に胸を貸す財前に心が波立つのを押さえられなかった~!!
そして糸くんを救出にきた一見のハイキックをハイキックで受ける吉利谷の立ち姿!!
一見が丹羽を蹴りで吹っ飛ばしたアングルも好きでしたがスーツ同士の武闘派にめっちゃ萌える!!
理不尽な暴力にさらされた糸くんに対する労り、慌てぶり、怒りぶりにも愛しさが溢れていて読んでいて心地良いです。

一方、火弦は名前のとおり、弦から放たれた炎の矢ように銃弾から曜明を庇います。
重傷を負った火弦を気遣う曜明…で次巻へと続きます。
一見と曜明に関してはまだまだ明かされていない内なる姿が隠されていて今後が楽しみです。

克也にまつわる若き日の吉利谷と曜明の過去エピや殺害の顛末のようにしっかりした物語運びと、それを可能にする魅力的なキャラクター造形。
すごく楽しめました。
シリーズ途中の作品に神評価をつけたことなかったような気がしますが、今回はつけてしまおう!!すっごく好みだった!!

健気な糸くんと火弦がどうか幸せになるように祈りつつ、またしばらく待ちます。

7

ここで終わるとか…!

待ちに待った5巻。健気な火弦が大好きなので、表紙と帯を見ただけでテンションが上がって仕方がなかった。

内容はすでに書いてくださっているので感想を。

吉利谷と曜明さん。
二人とも先代組長を敬い尊敬する念は同じなのに、そのためにとる行動が対照的だったのが印象的でした。
吉利谷は今までいやな奴だと思って読んでいましたが、彼の先代への想いと、そこから発生する曜明さんへの嫉妬心。この巻を読んでいて、そういった吉利谷の複雑な心境が読み取れて、彼が健気で可哀想になってしまった。5巻で初めて出てきた弁護士の財前。彼が吉利谷の心の傷を癒してくれる存在になってくれるよう願ってやみません。

そして火弦は相変わらず可愛かった。
曜明さんへの一途な恋心。個人的に彼はワタクシ的健気受けNo.1です。
そんな火弦の想いにこたえる曜明さんも最高にカッコいい。こんな素敵な男、どこかに落ちてないだろうか…。

先代組長の死の真相にはうっかりウルっと来ました。勝又さんが気の毒すぎて…。伏線を回収しながらのこの真相。さすが志水さん、といった展開でした。

一見×糸くん。
実はこのCPてあまり好きではないのですが、一見の裏の顔(っていうか)が意外でちょっとびっくり。糸くんを攫われたときの一見の激昂ぶりがかっこよかったです。

しかし私は声を大にして言いたい!
なぜ、ここで終わる…?火弦、大丈夫だよね…?

早く6巻が読みたいです。

6

一途な忠犬と健気な猟犬の物語

ずっと気になっていた曜明×火弦の出番です。

4巻の終りでそんな雰囲気ではありましたが、のどかな田舎の田園で出会った少々ワケアリな男たちの恋模様…のはずが、この巻はVシネちっくなバイオレンスな展開になりました。

巻き込まれ体質な糸くんが今回またもや災難に見舞われます。
一見の用事で一緒に東京にやって来た糸がヤクザの抗争に巻き込まれ危機に。
一見の過去をほんのりを垣間見せてくれましたが、まだ謎のままです。
やんちゃしてたなんてかわいいもんじゃなさそう。
糸くん傷つけられてめちゃくちゃ怒ってました一見先生。
愛されてますね、糸くん。
よかった、助かって。
よかった、大事に思われてて。

ところで、曜明×火弦です。
亡き兄とその残された妻子にしか興味がなくて妬けるくらい彼らを守ることに夢中な曜明。もう一途を通り越して他のものなどどうでもいいくらいに。
その飼い犬の火弦は、その昔命を助けられてから曜明を命がけで愛しちゃってるのに見向きもされず、たまにほめてもらうことだけが喜びなんて不憫ですよ。

鉄砲玉として命を捨てる覚悟をした火弦が最後のお願いとして曜明にキスをねだる場面とラストシーンが切なかったです。
子供みたいに愛されたがり曜明だけを求める火弦の望みが叶う時が来るのでしょうか。
すごいところで終わってしまい第6巻が待たれます。

本筋から外れるかもしれませんが、一見の悪ガキ仲間らしい吉里谷と財前の面白い関係もいつか明らかになるといいなと思います。

5

いろいろ話が動く5巻

志水先生×ヤクザものなら予想はできたのですが、久々に重い展開&設定を読んでめちゃくちゃ胸にズンときました…。
火弦は健気で可愛いし、陽明の過去は明かされるしで怒涛の5巻。
1巻からまとめて読みたくなりました。

新しく登場した弁護士がめっちゃ男臭いイケメンでタイプです!
これからどうBLに絡んでくるのか楽しみでたまりません。

展開も気になるところで終わっているし、なんとか陽明&火弦には幸せになってもらいたいですね…。
志水先生はなぜいつもカップルにこのような試練をお与えになるのでしょう、と思いつつ、ドラマティックに動いていく物語から目が離せません。

4

火弦ーっ!!!

火弦ぅーっ!って感じの5巻でした。
一冊まるっと曜明と火弦のお話で、やくざな世界だったので、切なさと嫌悪感ですね。
私は密かに吉利谷さんも火弦のことを好きなんじゃないかと甘い三角関係を願っていたのに、ちっ、所詮やくざな世界、そんな甘いことありゃしませんでした。でもでも、ここに来てまたしてもクールビューティ財前弁護士の登場ですか。うん、それならあり。人間としては置いといて、吉利谷さんのビジュアルはタイプなので、このまま不幸で終わらせてほしくなかったから、これはまた期待できそうですね。

さて、本編の火弦の恋、あそこまでしておいて、まだ犬扱いですか、曜明さん。最後気になる終わり方でしたが、まさか本当に死亡フラグってことはないですよね?

そして、こんな切ない本編と平行して一見さんと糸くんの方もますます固い絆が。この二人を少しでもいれてくれてほっとしました。

6巻が出るまであと半年はかかりますかね。うーん、連載の方で先読みしないと気になりすぎる。

4

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