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他人の空似で面倒くさい男にロックオン!?
「デンパ男」も面白かったですがそれ程ツボに入らず、今回どうするか迷いましたが、レビューを読んで購入しました。ありがとうございます!!
最初はサスペンス調なので入り込みにくいかと思いましたが、面白くてページをめくる手が止まりませんでした。
攻めの仁科、受けの飯島の両視点から話が進むので、何を考えているのか分からなくてイライラする事が無く、お互いへの気持ちが分かりニヤニヤしてしまいます。相手の気持ちが分からなくて主人公と一緒にヤキモキするのもいいですが、こうやって両視点で書いてあるのもまた大好きです。
仁科、飯島がともに最初の印象が話が進むとともに変わります。
頼りなさそうな飯島が意外と強気で男前だったり、自信満々で心臓に毛が生えてそうな仁科が過去にとらわれ弱い部分を持っていたり…。こうゆう意外性に萌えます!
後書きに「どれだけ辛くてもどこかプッと笑える話を書いていきたい」とありますが、所々にコミカルな部分があり深刻になりすぎないのが辛いのが苦手な私にはありがたいです(^^)
このコミカルな部分が随所に生かされていて二人の会話がとても面白いです。
最初のうちは飯島が、その場の勢いで言い返すんですが、恐々とです。
後半にいくにしたがってどんどん飯島の男前な部分が前面に出てきて、ポンポン会話をするようになります。仁科は後半にいくにしたがって弱かったり繊細な所が出てきて、会話をしていても押され気味になったり慌てている部分が出て来たりとカワイイです。
この対等にポンポン言い合ったりする所が非常に萌えるので、ぜひご注目下さい。
脇役の上司や先輩等も非常に魅力的で特に仁科の元上司の青柳は出番が少ないのにいい味を出していて、こちらでまたスピンオフが出るといいなあと期待してます。
もちろん本編の方も続きがあるといいなあと期待をしつつ。
『デンパ男』シリーズと同じ世界観の作品で、
柏木の元セフレで検視官の仁科(攻め)と、彼の部下・飯島(受け)との馴れ初めを描いた物語。
同人誌の方は気になりつつも読めていなかったので、こうして商業で読めるようになって嬉しいです。
あらすじ:
捜査一課の飯島(受け)は、卒倒するほど死体が苦手なのに何故かグロい遺体にばかり出くわしてしまう名物刑事。
一見頼りないですが、鋭い観察眼で毎回事件を解決に導くことから、一目置かれています。
ある日、偏屈で知られる検視官・仁科(攻め)と知り合い、なりゆきで彼の部屋に泊めてもらうことに。
仁科は飯島を襲いかけた挙句(未遂)、後日、飯島に検察補助官になるよう勧めてきて…?
何でも白黒つけたがる仁科と、優柔不断な飯島との凸凹コンビぶりが楽しいお話。
強面で荒っぽい仁科が意外と繊細だったり、
ヘタレっぽい飯島が意外と図太くて度胸あったり…と、
読み進めるにつれ明らかになる人物の意外な一面が面白かったです。
仁科は、飯島に12年前に殉職した恋人の面影を見て思わず飯島を襲ってしまう、ちょっと危ない人物。
普段は冷静沈着ですが、恋人のことを今も引きずっていたり、彼を殺した犯人(死刑囚)を今も憎んでいたりと、どこか放っておけない雰囲気があります。
そんな仁科に絆されていく飯島は、一見トロいですが、鋭い洞察力を持つ人物。
仁科に強姦されかけたことから彼を警戒していますが、その一方で、仁科のちょっとした表情や言動から彼の脆さや孤独を読み取ってしまい、どうにも気になってしまう…
飯島の『細かいことによく気がつく』性質が、仕事だけでなく恋愛面でも活かされており、仁科に惹かれていく描写に説得力を感じました。
二人のHはラスト付近までお預けですが、ここでも二人の凸凹コンビぶりが活かされており、甘いだけではなくコミカルさもあるのがポイント。
仁科が口説いているのに、空気を読まず言葉の揚げ足を取りまくる飯島の天然ぶりが可笑しく、
そんな飯島に焦らされキレながらもガンガン攻める仁科もチャーミングでした。
ストーリー全体の核となる事件はないですが、様々な事件のエピソードから検察官の仕事や現行の司法制度について掘り下げられており、読み応えは充分。
硬派かつとっつきやすい事件捜査モノとしてオススメです。
んん〜ん。面白かったですよ。でも、突っ込み所満載なんだよなぁ。
『血と死体には耐性の無い』飯島と、『遺体を視る目は警視庁随一』の仁科のカップリングはgoodです!
仁科の若き日の恋人、殉職してしまった磯崎と飯島がよく似ている、という設定もgoodです!
だけど…現場では冷静沈着な仁科が飯島を無理やり、な展開はやはり唐突かなぁと。
そんな仁科は飯島に磯崎を重ねていた事を自覚していたにもかかわらず、検死補助官に異動を打診した飯島に『代用品になんかしない』と言いながらキスしてきたり。
こういう矛盾は人間臭いけど、この作品は人間ドラマを描いているわけではないですしね。
「オトメ野郎」の柏木をフッて、選んだのが飯島〜?的な微妙感もありますし。
飯島の方もレイプ(挿入は無くたって合意なき行為はレイプですからね!)された仁科に恐怖感を抱きつつも、同時に惹かれる気持ちがあるという流れが描ききれてないような…
作者様はHシーンが凄く上手なので全てそこで相殺されちゃいますね。
Hシーンが上手いというのはBL市場ですごいアドバンテージだと思います。『どこかぷっと笑える話を書いていきたい』とのこと、そこはそのまま生かしつつ、より一層深くアツい男達の物語を期待しております。
最後に。小山田あみさんの挿絵、最高です。
警視庁捜査一課の刑事である飯島は事件現場での捜査中に昏倒しそうになったところを、同じく警視庁鑑識課の検視官で強面の偏屈者でもある仁科と遭遇します。何故か飯島の容姿に目を瞠る仁科…。事件解決後の打ち上げで泥酔した飯島は、仁科にお持ち帰りされてしまった上にセクハラされてしまいます。さらに後日、仁科の助手として検視補助官に請われた飯島は、12年前の事件で殉職した仁科の同僚・磯崎と自身の容姿が似ていることを知るのですが――…。
二人の出会いと第一の事件を描いた「黒の章」、検視補助官となった飯島の奮闘と第二の事件を描いた「白の章」がほぼ同量で収録されています。それぞれにプロローグとして犯人視点の短い描写があるのですが…これが作品の雰囲気にそぐわないほどシリアスで重い。重くて、面白くて、とても惹き込まれるプロローグで、本格推理小説が始まるのかとワクワクしました。しかし本編が始まると事件の扱いはあっさり終わっちゃって、あのプロローグは必要だったかな…と疑問に感じました。
他人の空似で仁科に固執されてしまう飯島は、刑事としては血や死体が苦手なことを除けば真面目で将来性もあり、思考回路もロジカルでイイ子だと思います。仁科に対して「あなたのことは嫌いだけど尊敬しています」と言い切るところも好ましかったです。
どうにも腑に落ちなかったのは仁科です。兎にも角にも最初に飯島にしたことはセクハラな上にパワハラだし、磯崎に似ているという理由で手を出したのは自分なのに、「代用品になるつもりはない」という飯島に対して「代用品じゃなくお前が欲しい」などと言い放ち自信たっぷりにキスするは、「また抱かれに来い」なんて言い出すは…。キレ者らしいけど頭のネジが一本外れているとしか思えませんでした。
「白の章」では仕事をともにすることで少し距離が縮まった二人が描かれていますが、ベッドシーンに至る数時間の描写が妙に間延びしてダラダラした印象でしんどかったです。その数時間に100ページって…。萌えの期待を引き伸ばしすぎて、事に及ぶ頃には正直「ああ、やっとか」と思いました。というか、仁科はともかく飯島は完全に同情心で抱かれてしまった気がしますが…いいのかな。いいのか、二人が納得してるなら。
刑事のお仕事の描写と小山田あみさんの丁寧なイラストが素晴らしかったので★1つプラスして評価は「萌」です。
デンパ男と同じ世界観かぁ、と思いながら、仁科…仁科~…ハッ仁科って!柏木の!と数ページ読んで気がついたわたし。
死体が苦手な刑事、飯島。けれど彼は妙に鼻が利くのか些細な証拠を見つけ犯人逮捕に多々貢献。
そんな飯島は鬼検視官の仁科にロックオンされてしまい──。
いやいや無理矢理はダメよ、仁科さん。
と思わず突っ込んでしまったのは、飯島のあまりの怯えっぷりに可哀想になってしまったから。
いや、仁科も可哀想なんだけど。子犬にプルプル震えられて(笑)自業自得です、うん。
二人の掛け合いがおもしろく、またシェパードに唸られる豆芝がツボ。
仁科が意外にも繊細で、そこに飯島はやられてしまったのか…。
白黒が好きな仁科だけど、手に入るなら、とグレーゾーン大好きな飯島に乗っかったのかな?飯島の言葉にも、身体にも(笑)
ちょこっと柏木が出てきて、そうか元気にやってるのかとニンマリしたのと、柏木の笑顔に隠した悲しみを仁科はちゃんと感じ取っていたことをなんだか嬉しく思いました。
結局二人はグレーゾーンのまま終わってしまいました。
これは続きがあるな、と思ってしまう。
グレーゾーンのまま放置は嫌です!
是非とも飯島に「好きです、検視官」と言って欲しい…。