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全く初めての漫画家さんで、おじBLばかり漁っていたら、おすすめにあがってきて、ポチり。
一回読んでの感想は、これは…BL?BLちゃBLか。な、感じで。
亡き親友の息子に弓を教えるうちに、愛が芽生える。
いや、こんな単純な話ではないけど、30字以内で説明しなさい、だったらこんな感じ。
他の皆様、詳しく書いているので私の感想だけ。
他の方のレビューを見ると、セリフが少ないタイプの漫画家さんなのかな。結構少ない。
その分、余白というか行間を読めよと言われているようで…
なので一回読んだ位じゃ全く。ん?てなる。
ただ、頭の隅っこになぜか居座って、油断すると考えてしまうんです。
あの時のあの行動って…あのセリフって…
で、また読んで、腑に落ちたり、落ちなかったり。で、まだ隅っこにいるから考えちゃう。
この繰り返しで、萌えはしないのにハマってる。
話もタイプも全然違うのだけれど、
草間さかえ先生「マッチ売り/やぎさん郵便」
雲田はるこ先生「新宿ラッキーホール」
京山あつき先生「3番線のカンパネルラ」
を読んだ後と似てるかな、と思った。
一応ハッピーエンドなんだけど、あー良かった!とただニヤニヤ、フワフワして終わるんじゃなく。
何かが残るんです。時々、無性に読みたくなる(確認したくなる?)で、読むたびに発見があるというか、印象が変わるというか。
そんな作品。おじBLのジャンルでは無い気がするしますよ。
弓道を通して新しい関係性が生まれる展開が素敵でした。学生の部活ではなく、社会人になってからの趣味で、というのもいいですよね。秀島は心から弓道を愛している人なんだなと。弓に、彼の亡き父の面影を重ねて見てしまう秀島ですが、読者も弓もそんな彼を責めることはできなくて。外見も瓜二つで弓道の筋が良いのも一緒ときたら、重ねて当然だと思います。それでも、弓には父親と異なる点がある。セックス依存症の不安定さも、弓道のやり方も。そういう違いを、秀島はこれからいろいろ見つけていくんでしょう。焦らずゆっくり、2人の愛を育んでいって欲しいですね。
表紙の弓(きゅう、左の若い方)がキレイ〜!って思って、とっても期待して読みました。
タイトルもいい!
「弓道」もいい!
親友の息子、もいい!
でもね。ちょっと足りない?ちょっとずれてる?
いや、じゃあ私はどんな展開を望んでたのかなぁ…そう考えるとよくわからないのだけど、弓は年齢よりも行動が幼く、秀島は年齢よりも達観しすぎなような。
これが「年の差CPの恋愛としてのリアル」を浮かび上がらせていると考えれば、それはそれで納得ですが。
「弓道」が舞台に選ばれた、というのはホントに素晴らしい、目の付け所がいい、と思いました。
日本の「道」ものって、やっぱりストイックで、それが故の色気が漂う。でも剣道じゃ顔が見えないし、柔道じゃもろに格闘技的だし、弓道の静けさと、試合や競技というよりも己との対峙ともいうべき精神性、袴姿の美しさ…
的を狙う、それは恋心を定める矢。そんな比喩もある?
二人は恋人になって、でも私には、弓はあんまり変化・成長してなくて、秀島の大いなる諦め的包容があって初めて続いていける関係のように見えた。秀島サン甘やかしすぎじゃない?でもそこに、そこはかとない昏さがあるなぁ。多分ね、自分の方が圧倒的に早く逝くって思ってるんだよね。だからそれまで彼を愛していいですか?って思ってる、きっと…
素晴らしく
上質な
おじさん受。
年上受け好きとしては、けっして素通りできない帯をまとったこの本。
随分前に、on BLUE掲載時に第1話だけ読んだことあったけど、ようやく1冊にまとまったのね。
この作品、つっこみたい所は色々あるけど(例えば、弓の父が亡くなって唐突に秀島が弓に関わりだしたように見えるけど、弓の父が生きていた頃の弓と秀島の関係性がよくわからないとか、弓と秀島のビジュアルがコロコロ変わるとか、そもそも強引に割り込んでおいて子どもだけ残していく弓の母って、とかとか)
でも、まあ、そんな事はほっといて、
弓道がモチーフになっているだけで萌萌プラス。
あの胴着で、弓を射る時の姿って、ものすっごい萌える。
秀島の色素の薄そうな髪や肌や瞳、絶妙な禿げ加減の広い額が激エロいので、
もう「神」!
今作はなんというか、先生独特の毒気が感じられない正統派な雰囲気のお話でした。意外だったけれど、読み進めるうちに秀島の切なさや弓の焦燥がジワジワと心に沁みてくるんです。男同士が複雑な思いで繋がっている、繊細で女人禁制な部分を垣間見せてもらった感じ。その絆をもたらしているのが弓(道)なんですね。
どーでもいいんですけど、初めて弓道を知ったのは、竹田真理子先生の漫画『いつかグリーンパラダイス』でした。武道男子、萌えます。特に弓道って立ち姿が優雅なのに緊張感があって、袴姿も凛々しくてセクシー。スーツとはまた違った男前度が上がるニッチなコスチュームです。個人的には『草の花』が弓萌えの原点にあるのが大きいかも。弓にエロスを感じていらっしゃる先生にすごく共感します。射会を覗いたことがあるけれども、おじさまの射にストイックな色気を見出すなんて…、腐ってなければそんな目で見られませんことよ。
高倉弓(きゅう)は弓の達人である父親に男手一つで育てられたゲイのリーマン。特定の相手は決めず寝るだけの関係で満足している遊び人。父親が亡くなり、同じマンションの階下に住む父親の親友、秀島が晩ごはんを届けてくれるようになってから、二人の人生に転機が訪れる。
弓と秀島、交互に視点が描かれています。読んでいる最中は全く気にしていなかったので、読後改めて作家さまによる意図的な仕掛けだと知ると、その自然な仕上りにちょっと驚きました。シンプルなセリフや間に全てを語らせる表現は、セリフ皆無の作品『かえってほしいの』を発表していらっしゃる作家さまの得意とするところ。人物が語る言葉は地味にドラマチックですが、彼らの表情もまた雄弁です。
秀島と父親の絆を弓は超えられるのか。彼は秀島の指導の下で弓の稽古し、その道を体得していくことで自分の気持ちを探っていく。秀島は弓に抱く邪な思いの正体を知るため、弓とセックスすることで答えを見出そうとする。両者が対極に振れようとして身を預ける様子が、なんだかドキドキするんですよね。最後は…、愛です!愛で締めくくられる結末に泣けました。
Krovopizzaさまのレビューでも触れられていますが、弓が生まれた頃のエピソードが好きです。このシーンにもヤラレちゃいました。
書き下ろしも愛に満ちているんです!ちょっとウザいのでこの辺にしますケド。。秀島の大人の配慮にきゅんとします。道着姿も萌えたけど、三つ揃いもダンディーでステキでした♡