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初めての作家先生でした。ギャグみが強い先生なんでしょうか。あとがきも大いに笑わせていただきました!個人的にはシリアスで切ないお話が好きなのですが、ライトでクスッとしたい方にはオススメのラブコメです。
受けも攻めも何気によくしゃべる(笑)会話多めで読みやすいです。
受けの諒は敬語やら独特の言い回しが愛しかったですね。この子にはずっとこのしゃべり方をしていてほしい。
攻めの高秋は気遣いのできるイケメン。
二本のお話から成り立っていますが、後半の「ロマンス、ください」がラブラブで良かったです。
攻め視点の表題作と、受け視点に変わってその後を描く続編の構成。
「ロマンス、貸します」
従兄が経営する人材派遣会社でキャストと間違われてコミュ障男性・紀ノ川諒の今カレ役を引き受けたリーマン・若菜高秋。
諒の悲惨な失恋話を聞いて、はじめは諒への応援の気持ち、次第に本気で好きになって…
…と大筋はごく自然なラブストーリーなんだけど、そこは典雅先生、諒がかなり変な人設定で、ナナメ上でどーしてこうなる?的なギャグっぽい誤解とすれ違いの連続。
で、誤解したままHまで突き抜けちゃうのが表題作です。
「ロマンス、ください」
なんでもかんでもおかしな方向で考える諒の視点で、高秋と両想い成立後のストーリー。
もうとにかく諒というひとが〜。ぐるぐるとトンチンカンに悪い方に考える。
ここはコメディやギャグが好きな人にはたまらなく楽しい部分なのでしょうね…と遠い目になってしまう。私はギャグ苦手人でして、この後半戦はかなりツラかったです。根本的に典雅スタイルが合わないのかもです。
高秋が大きくて優しい心で諒を見つめて愛情いっぱいですから、全体としてはハッピーな空気感が良いです。「萌」で。
大変申し訳ないのだけど、いつも野原滋さんの「契約恋愛」とごっちゃになってしまう。
それぞれ作風がまったく異なる作家さん同士なのに……。
というわけで、確認するために再読しました。
受けが能面タイプで弩級のコミュ障というところは一緒だったけど、その他諸々は当然違う。
もちろん文章が全然違う。
・「ロマンス貸します」は初対面同士で、野原滋さんの「契約恋愛」は「再会」もの!!!
・攻め:芸能人レベルのイケメンだけど、イケメンで得したことはない。
顔は極上なのに中身は極々普通なのでガッカリされることばかり。
・受け:ゲイで振られた元カレに一泡吹かせたくて依頼。
・「キャメロット・キャストサービス」が出てくる。
→「可愛いがお仕事です」
・真中旬や「あなたの好きな人について聞かせて」の攻め父作品も出てくる。
「シベリアブリザード」も名前がでてくる。
大好きな箇所
「宮城のコメかってくらいよく一目惚れされるくせに」
「嬉しいです……ぁ、だよ」→「今年は麦が豊作ですだよ、旦那様」的な。
とっても面白かったです!!
レンタルデートから始まる恋なので、
二人のちょっと可笑しくて不器用なデートを、
陰から覗かせてもらっている気持ちになります(笑)
あらすじは詳しく書いて下さっているので、
以下に感想を……
小林典雅先生のお話にはどの作品にも「ここが良い!」というポイントがあり、読んでいて満たされます。
高校時代のエピソードで、
モテる高秋に嫉妬した同級生が、これ以上のモテ要素を追加させまいと、趣味は盆栽にしておけ!と強要するところなど吹き出してしまいます。
そういう明るい面白さもありながら、ストーリーが進む中での心理描写がとても丁寧でした。
この『ロマンス、貸します』では、不器用な諒がレンタル彼氏の高秋に惹かれる中で、過去の自分のうまくいかなかった恋愛について振り返っているところが特に秀逸でした。
確かに元カレもひどい人なのですが、
諒はちゃんと「自分の気持ちの示し方にも問題があった」と認めて、愛されたいという気持ちにすがって恋愛するのではなく、「この人じゃなきゃ」と思える相手と恋人になりたいという答えを見つけていて、この心の流れには、とても切実さがありました。
諒も高秋も一見ハイスペックなのに実は不器用で、一生懸命に想いを伝え合っているところが、本当にこの二人だけの恋模様だな、と思えます。
また物語の後半、高秋が諒へある贈り物をするのですが、他ではあまり見かけないチョイスでした。
自分を良く見せようという気持ちの一切無い、相手のことだけを想ったささやかな贈り物で、それを受け取った諒の喜びが伝わってきます。
この場面をぜひお読みいただきたいな…と思います。
とてもおすすめの一冊です。
長文で失礼致しました。
超イケメンな攻めの高秋と、これまたイケメンな受けの諒。
イラストを見ると、どちらもイケメンだけど諒の方がイケメン度高いような。
とはいえ砧先生の綺麗な絵柄が、このイケメン同士の恋にピッタリです( ´∀`)
さて内容なんですが、典雅先生の『国民的スター〜』ソックリに思えました。
勿論攻め受けの性格は違います。
しかし最初は攻め次は受けの視点といい、攻めはノンケながら受けに惚れる。そして溺愛。
最初のHは受けからのお願い→一旦離れる。
…等、あれ?これ読んだ事あったっけ?状態になってしまいました…。
とはいえ、所々の言葉のチョイスなど可笑しくて笑えたし、高秋の口説き文句にキュンときました。
諒も、無表情で頭の中はあんなに面白い事になってるとは(笑)
既視感あったとはいえ、楽しい一冊でした。