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声に一目ぼれって感じから始まる物語です。
学生時代にきいた声が忘れられず、探している翠くん。
社会人になっても似た声を追い求めてます。
入社した会社にそれっぽい人を見つけて…、でも違うんですよね。
ひょんなことから当人を見つけます。
その声に操られるかのように、追い続けた声の持ち主であり社長でもある嶋垣と結ばれますが…。
ここまでが「Voiceーヴォイスー」
なんていうか、お仕事の説明がも少し簡潔だったらなぁと思いました。
ま、メリハリが必要なのは分かりますが…。
嶋垣は、普段は自分の声の事は隠して地道に仕事してます。
ここぞってときに地声を出して、相手を思うままにしてしまう。
こんな便利な特性があるのに悪い事には使わない。
濡れ手に粟って事もできるのに。
しかし、翠くんにそれがばれてしまい『面接の時から気に入っていた』という事で声を使って…、は安易やなぁ。
しかもその次の話「Voiceー響く声ー」では翠くんがいくら「好きです」って言っても信じてくれてないし。
そこで嶋垣の従兄弟である木原登場。
いい感じにお話を持っていってくれます。
彼がいないとお話が進みません。
ラストはすごく良い終わりでした。
欲を言えば、その後の二人のラブラブっぷりがみたいです。
おそらく嶋垣がめちゃめちゃ甘える展開になるんじゃないかと、勝手に想像できます。
桜城やや先生のイラストで珍しく可愛らしい女性が描かれてます。
めったに無いですよね。
エロさはおとなしめです。
ドラマCDを聞いた後に原作を読んだので攻の嶋垣が堀内さん声で再生されちゃいました。
翠[受]は学生時代に友人の付き合いで行った大学の学祭で印象的な声を聞き魅きつけられます。
その後も彼のその声はずっと心に残り続けるんですね。
一目惚れならぬ一聞惚れってヤツでしょうか。
そして入社した社長嶋垣が、その声の持ち主であった事を知ります。
嶋垣の声には不思議な力があって、催眠術の様に他人の心を動かす事が出来る。
その事を知った翠は嶋垣に犯されちゃいます。
でも翠はずっとその声の主を好きだったのであまり無理矢理っていう感じではないかな。
彼の従兄弟も同じ様な力を持っていて、その従兄弟はその能力故に悩み苦しんだと聞かされる事によって、嶋垣自身の悩みは描かれてはいないのですがそれを推測させる書き方になってます。
SFファンタジーという程には突拍子もない力ではなく、自然に読める範囲の設定。
設定を上手く生かしてまとまりの良い作品。
中編2作品が収録されています。
どちらも翠(受け)の視点でストーリーは進みます。
「Voice-ヴォイス-」は、翠が七年間探していた嶋恒(攻め)と出会い、恋人同士になるまでの話です。
「Voice-響く声-」は、翠が嶋恒の声に操られているわけじゃないということを信じてもらえず苦労する話です。
翠はちゃんと『声』を使われる前から好きだと口にしているのに、嶋恒が『声』の力のせいではないかと疑っているのがじれったかったです。
「好きな人の言葉」だから従ってしまう翠と、『声』の力で従っていると思う嶋恒の擦れ違いは切ないもので。『声』に流されないようにと努力する翠は健気でした。
本来なら耳障りなはずの『声』を、翠はいい声だと感じている。
そんな両者のすれちがいも面白かったです。
声がテーマなので、ドラマCDになると面白い作品ではと思いました。