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表題作死にたがりの吸血鬼

リオン
主の死で生きる気力もない吸血鬼(年齢不詳)
花崎帆高
12歳でリオンと出会う大学生(20歳位)

あらすじ

帆高には崇拝している人がいる。十二歳の春に出会った、廃屋に隠れ住む美貌の男リオン。化物に狙われた帆高を身を挺して守ってくれた彼は、吸血鬼だった。それ以来、帆高は人の血を吸おうとしないリオンのため、迷惑がられながらも食事を運んでいる。そして現在、大学生になった帆高は再び怪異に巻き込まれていた。リオンは傷つくのを厭わず守ってくれるが、それが自殺願望ゆえと知っている帆高は――。

作品情報

作品名
死にたがりの吸血鬼
著者
成瀬かの 
イラスト
街子マドカ 
媒体
小説
出版社
心交社
レーベル
ショコラ文庫
発売日
ISBN
9784778121778
3

(11)

(1)

萌々

(2)

(6)

中立

(1)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
3
得点
32
評価数
11
平均
3 / 5
神率
9.1%

レビュー投稿数3

ラストがいい!

BL臭薄めだなーと読みすすめた後半が甘かったっ!!!
最後の最後であのデレはなんなんだ(ノ´∀`*)
キュンが止まらんのだが。
代々主を守り続けてきた吸血鬼が、
最後は愛した人間を看取って一緒に棺に入りたいって。
泣けるがな。泣くがな。
そのシーンをちょっと想像した。
ぐぅかわでした。
途中がちょっと大分長い。
助走がとにかく長い。
だけどダレずに最後まで読んでよかった!!

出会いからの月日。
思い返される冷たい態度。
ケンモホロロな毎日からのラストの甘さは至極です。
死にたがり。
それもまた可愛いと思ってしまう。
一緒に長く生きるのではなく。
二人の出した結論は賛否あるかなと思うのですが
それもいいかなと思うラストでした。

2

金髪青瞳の吸血鬼 と死人の争いに 黒髪受けが巻き込まれる、切なめお話

かの先生の書き下ろし。短編とかなく、本編のみでまるっと一冊260Pほど。
吸血鬼と死人の争いに受けさんが巻き込まれる、せつなさ多めなお話でした。

ゾンビもの が絶対ムリ!! という方は、ちょっと注意が必要かも。
割合怖がりで、夜トイレに行けなくなるタイプですが、私はセーフ。
ちょっと気持ち悪い と思う箇所はありました。

あまあま たっぷりでも つゆだくでもないです。
全体的にせつない クールなお話に感じました。
笑うところや可愛い~♡と悶えるようなところがあまり無かった為、
すいません、萌でお願いします。

登場人物は以下のような方々。
帆高:両親は事故死、施設で4年暮らした後、現在の養父母に引き取られる。
   中学入学直前にリオンと遭遇。苦しい過去のせいか、
   なんでも飲み込んでしまう&現実直視するタイプに思います。
リオン:ある日吸血鬼に襲われ、眷属となってしまい、
    ルーシャンの祖先に救われる。
    帆高と出会ったころには、食べず血を吸わず、
    ひたすら眠っているような状態。感情があまり表に出ない。
    金髪ロン毛青瞳のイケメン。
ルーシャン:リオンを救った貴族の子孫。リオンと一緒に日本に来る。
キーツ:死人。貴族だったが黒魔術に手を染め、
    ルーシャンの祖先により消された。ルーシャンの一族を呪い、
    消されても何年かすると復活して襲ってくる。
後、帆高の幼馴染が二人出てきます。
    
受けさんが13歳ごろに初めて出会ったころと、20歳ぐらいのおおよそ2つの
山があります。最後の方では、ルーシャンがいい仕事してくれます。
そのシーンはとても切なかった・・
切ないお話がお好きな方にはよいのではと思いました。

マドカ先生の挿絵はとってもキレイ。
(表紙の攻めさんに惚れて買いました)
受けさんが少々キレイすぎて女子っぽく見えるかな?
性格は女子女子してないと思いますけど、一応、ご注意ください。

0

満たされた萌えと理解しきれない不思議さとが入り混じったファンタジー

帆高が12歳の頃に出会った、幽霊屋敷に住む謎の男リオン。
彼の出会いと同時期に得体の知れない化け物に襲われて、危険な目に逢ったところを助けてもらったのをきっかけに、せっせと食事の世話をして面倒を見ようと頑張る日々だ。
それから8年後、穂高は一時的になりを潜めていた怪奇現象に再び巻き込まれるって展開から話が進んでいく。

いくらつっけんどんに振る舞っても、可愛さを残したまま綺麗に成長した帆高に惹かれているのを懸命に隠すリオンに、リオン一筋で生活が回っている帆高と、まさに自分好みのキャラクターだった。
帆高が眠っているリオンにほんの少し血を分け与えた際に、身体中を駆け巡る快感に戸惑う描写は堪らなかった。
信奉とかリオンの以前のご主人様への配慮とかって言わずに、もっと素直に好きだ!!って告げて相手の懐へ飛び込んでもいいのに、って焦れったさも感じた。

ただこの話、年の差・主従関係・吸血鬼ものって自分の好きなシチュエーションがいくつもあって悶えた一方で、何故帆高が化け物に狙われたのか?キーツの呪いって何なのか?ってのが一読しただけでは分かり辛かった。
帆高の身の上で起こっている出来事と交差して、リオンの過去を暗示する夢を見たり、以前のご主人様との回想が挟まれている。
そんな中で、キーツの策略に巻き込まれたり、リオンの元ご主人様に逢ったりって際に、あれ?異世界に繋がっているの?って帆高の立ち位置に迷ってしまった。

もしかしたらこの話って、オカルト然としたものよりも、リオンの過去・ご主人様への忠誠心のほうに重点を置いているのだろうか。
…となると、何を主軸に置いて読めばいいのか余計に迷ってしまう。

端的な感想としては、『満たされた萌えと理解しきれない不思議さとが入り混じったファンタジー』の一言に尽きるかな。
読む側の焦点が定まればすっきりする気はするのだけどね。

0

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