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表題作いろのあじ

ヤヨイ
売り専ボーイ
井之頭ハジメ=ハジ
18歳,お金のために売り専を始める

同時収録作品なれのはて

遠藤学
お坊ちゃん
キヨハル=シンジ
売り専

同時収録作品なれのはて

キヨハル
風俗店経営
ヤヨイ
売り専ボーイ

その他の収録作品

  • その後のはなし
  • いろのみつ
  • あとがき

あらすじ

母子家庭の長男のハジは、家計のために売り専ボーイとなる。
慣れない自分の面倒を見てくれた先輩のヤヨイをいつしか慕うようになるが……!?

作品情報

作品名
いろのあじ
著者
端丘 
媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
発売日
ISBN
9784403665851
4.1

(49)

(25)

萌々

(11)

(8)

中立

(4)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
6
得点
197
評価数
49
平均
4.1 / 5
神率
51%

レビュー投稿数6

完成された作風

お初の作家さまです。
絵は簡素な線で、失礼ながらそんなに上手くはないかと思われます。あまり自分好みではなかったですが、表情がすごく良くて、マンガの表現する力のある作家さまだと思いました。

二つのカップルのお話です。売り専ボーイの先輩と新人、そのお店の常連客とマネージャー。
若い二人の方はお互い背負うものがある中で底辺で出会う、というシチュエーションにも関わらず、とても可愛らしかったです。
もう片方のカップルは拗らせがすごかった…

どちらも印象に残るお話で、後書きで妄想されていたお話も読んでみたいと思わせる良い作品でした。

0

外の世界でも生きられるのだ

◆いろのあじ(表題作)
 最初は4人もいる弟達を養うために、売り専を始めてしまったハジが同情をそそるのですが。読み進めていくうちに、これはハジではなく、売り専として既にベテランのヤヨイの心が救われていく話なのだと気付く。男客に触られると蕁麻疹が出るほどのハジに向いてないと厳しく言いつつも、ヤヨイがなんだかんだ彼の面倒を見続けたのは、自分が彼の弟になりたいくらい、甘えられる人を欲していたから。売り専を軽々とこなしているように見えるけれど、本当は誰よりも1人からの純粋な愛情を求めていた人なんですね。今まで頑張った分、ハジと爽やかな恋愛を楽しんで欲しいなと思いました。

◆なれのはて
 表題作のスピンオフで、ゲイバーの売り専からマネージャーになったキヨハルの話。こちらもこちらで、かなり拗れていました。意地っ張りで臆病なキヨハルが、遠藤に何度口説かれても、なかなか一歩を踏み出せないのがもどかしくて。売り専として長く働いてきたからこそ、彼に応えた時、その気持ちがいつまで続くのか不安を覚えるのは当然のことだと思います。それでも、遠藤の芝居でとうとう本音を口にしてくれた彼。内に秘めていた熱くて重い愛を、遠藤なら受け止める器を持っているでしょうから、今後は安定しそうなカップルですよね。

0

もっと読まれて欲しい隠れ良作

「いろのあじ」
ハジ(弟を養うために働くお兄ちゃん)がウリ専バーでヤヨイと出会い助けられながら働くお話です。
ハジのヤヨイへの告白と、それに対するヤヨイの一瞬のためらい…と私は読みましたが作者様の意図は違うかも、いろんな解釈が出来そう…と返事、ハジの笑顔。素晴らしい告白シーンでした。絵も綺麗でそこまでのお話も良いのですが、この告白シーンが特に好き。
ハジの笑顔もそうですが、ヤヨイの真顔も色んな思いが伝わってきて、表情を描くのがとてもお上手です。

「なれのはて」
そして、こちらアダルト組。最初「いろのあじ」のスピンオフと気づかずに読んでいました。あれ、エンドウ(お金持ち 攻め)って…となってからどんどん引き込まれていった。時間をかけて思いが繋がる話って大好き。
こちらもやはり告白シーンの萌がすごい。その後のキヨハル(ウリ専バーのオーナー)の「嬉しい」に対するエンドウの表情もたまらない。
最初エンドウを可哀想に思っていたのですが、相当したたかであることが徐々に分かり、こいつめ、と思う笑

5

どっちのカプにも激萌えできて、美味しい一冊

ふた組カプ、どちらも同じ売り専バーが舞台なんだけどどっちのカプにも激萌えしまくり。どっちのカプも甲乙つけがたく美味しすぎるこの一冊は当然神評価です。
いろんなところに萌えたので事細かく書いてます。ネタバレ注意です。

【いろのあじ】
売り専ボーイ同士のお話だけど、やさぐれ感がないピュアな恋愛でとっても良かったです。

単身赴任中の母に代わって四人の弟の面倒を見ているハジメ。
足の怪我でガテン系バイトがダメになり、滞納した家賃と二週間後に迫った弟の修学旅行代金を稼ぐためにネットで見かけたボーイズバーの面接へ。ボーイズバーではなく実は売り専バーなんだけど、何をするのかよく判らないまま店頭に立つ事になってしまい…。

ノンケで男どころか女の子とも経験がないハジメをほおっておけずに、なにかと面倒をみてあげる先輩格の売り専ボーイヤヨイ。
どうしても弟たちの為に稼がなくてはいけないハジメの事情を知って、男とは寝ずに切り抜けられるように何かとサポートしてくれるんです。
だけど次回、ついにハジメが男と寝ることが避けられなくなりそうになって自分の力が及ばず悔しがり「お前が泣いて帰ってきたら嫌だなって。」というヤヨイ。もう萌えますわ。
兄の借金のために売り専ボーイとして男と寝る羽目になり最初は屈辱で泣いていたヤヨイと、弟のために売り専ボーイを決意したハジメ。「俺お前の弟が羨ましい」という気持ちが良くわかる。そのくらいハジメはいい兄ちゃんです。
ヤヨイが言動ほどスレてなくて根はピュアなところを残したままだというのが随所でわかるのと、ハジメに膝枕で耳かきしてもらって「せめて弟気分を味わおうと思って…。ごめんね許して?」というちょっと寂しげかつ甘えたなところとか、きゅんとします。
そして二人の告白シーンの破壊力がすごかった~。「ずっとって?」「ずっとはずっと一生さ」と言われて「う、嬉しい」と涙ぐんじゃうヤヨイに激萌え。そしてプロポーズという超スピード展開なんだけどそこが良かったなぁ。この二人ならアリ!幸せにおなり。

【なれのはて 前篇&後篇】
ヤヨイ達が在籍する売り専バーのマネージャーキヨハルと客の遠藤のお話。どっちも「いろのあじ」に登場していて正直、微妙にいけすかなかったのに、いやはやこんな美味しい二人だったとは!!
また「いろのあじ」で描かれていた出来事が遠藤やキヨハル視点から描かれているので、あの時そうだったのかぁ~と別角度から知る事もできるのが美味しい。構成がとってもお上手です。

二人の出会いは高校まで遡ります。
テニスの試合で出会ったライバル同士だったのが、次に出会ったのは高校を辞めて売り専ボーイとして働くキヨハルと、それを興信所使ってつきとめた遠藤という売り専ボーイと客としての再会。
遠藤は何不自由なく暮らすおぼっちゃまで、10日一回キヨハル会いたさに3万円持参でやってくるんだけど、キヨハルが嫌味のつもりで親の金でかと、ちくりと言ったのに、そっか!当たり前すぎて気づかなかった!と肉体労働を始めて真っ黒になってバイト代持参でやってくる。
運転手付きの車で来るくせにバイトってなんだよ、と言われれば、なるほど!盲点だった!今度から自転車でやってくる!と、お育ちの良さが垣間見える素直さがあるんです。遠藤可愛い。
そしてなんでも手に入るけど「キヨハルくんだけが手に入らない」とこぼす切なさ。

この「キヨハルくん」呼びがとにかく私のツボだったので途中からキヨハルになっちゃったのが残念。ずっっと君づけで呼んでほしかったなぁ。

ずっと一途にキヨハルを指名し続けて通い続ける遠藤と、遠藤のものになっちゃったら自分を追い続けてくれなくなるという恐れから遠藤をあくまで大切なお客様として扱い、それ以上踏み込ませないキヨハル。
ここの距離感がなんとも良いのと、今まで一度も売り専ボーイを抱いた事がなかった遠藤がいよいよハジメと寝る予定となったとき、キヨハルが昔の遠藤の事を思い出すシーンが大好き。自分のところに通うために自転車に乗ってる遠藤を見かけて うわ本当に自転車で来てるんだ…と言ったキヨハルに対して「うん!キヨハルくんとの約束は守るよ!」っていうシーンなんだけどピュアさ爆発で目が眩みます。

ずーーっと仮面を被って接客していたキヨハルが「俺に慣れて飽きがきたって 若い男作ったら許さない 殺す」とついにさらけだしたのを何とも幸せそうに「うん 本望ですよ」と答えた遠藤に激萌え。
何でも手に入る男がキヨハルに惚れ抜いてて、いつもキヨハルに目を吸い寄せられてしまっているというところが読んでて萌え転がりたくなるし、手に入ってもキヨハルに振り回されているところが可愛いです。

どっちのカプも売り専バーという風俗が舞台なのでダークになりがちかと思いきや、ハジメがお米を買ってもらって喜んでたり、弟達も大好きだというメザシおにぎり頬張っていたり、遠藤もちょいアホで残念なところをのぞかせたりとコミカルな描写があってクスっとさせてくれるところも好きです。

とにかくキャラ萌えがすごくて何度読んでも萌える!


8

カップリングネタバレあります

母子家庭&弟4人と暮らすハジメは、家賃と弟の修学旅行費用を稼ぐために売り専バーでバイトをすることになる。金のために他の男と寝なくてはいけない状況なのに、貧乏さを見かねて世話を焼いてくれる先輩ヤヨイをいつしか好きになるが…。


売り専バーでバイトを始めた主人公と、そこで働いていた先輩ボーイという組み合わせです。カップリングは先輩ボーイ×貧乏バイト。
貧乏受けはまだ18歳ですが、母が単身赴任のため1人で弟4人の世話をしています。ガテン系でバイトをしていたところ足を怪我し、のっぴきならない状態で売り専バーに。
攻めは元々そこで働いていた売り専ボーイ。店に来た受けが貧乏なのを知り、自分の境遇と重ねて、いろいろ気に掛けてくれるようになります。

そんなアングラな世界で出会った2人なのに、どちらも根っこが汚れていない可愛らしいキャラでした。攻めは口は悪いけれど、「いいお兄ちゃん」な受けをとても大事にしています。受けもそんな攻めに懐き、ニコニコくっついています。
受けが貧乏なのでいつもメザシおにぎりを食べていたり、そのメザシおにぎりを攻めにも贈ったり、攻めもありがたくそれをもらってあげたり、そういうやり取りが微笑ましくて和まされました。バーのお客に米をねだって買ってもらったエピソードに笑いました。受けの弟くんたちもとても良い子たちで、兄弟愛にもモエモエ。

いざエッチ、というまではどちらが受けか攻めかまったくわからないカプでした。リバはなし。受けが他のお客にヤられそうな展開もありましたが、気の毒な展開になることはなかったです。


その、受けをヤッちゃいそうになったお客と、売り専バーのマネジャーが次の話の主役でした。
前作では可愛らしい受け攻めの邪魔をする2人だったので、好意どころかウザいキャラ達だったのに、いざ読んでみたらこれがまた前作に負けず劣らず萌えるお話でした。

学生時代にテニスの大会でしのぎを削っていたライバル同士の2人。でも片や金持ちの息子の攻め、片や貧乏で、とてもテニスなど続けられなかった受け。
攻めは受けを忘れられず、卒業後数年してから興信所に依頼し、見つけた時には受けは男娼になっていました。

男娼になった受けに執着し、それからずっと追いかけることになる攻め。どうせ歳をとったら捨てられるんだから、と攻めを受け入れない受け。
攻めが粘り勝つシーンにはグッと来ました。そしてこちらを読んだ後に前作をもう一度読むと、悪役だった2人の印象がまるで違うのが面白かった。

6

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