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表題作被写界深度(下)

紺野遼平
写真学科の大学生,20
早川秀一郎
インディーズバンドのギター担当で遼平の同級生

その他の収録作品

  • いれるいれないの話
  • ある日の後戯
  • カバー下:早川サイド、紺野サイド

あらすじ

──早川の3年間 ちゃんと見ときゃよかった
旧校舎屋上の扉を開くと、気持ちよさそうに歌を口ずさむ早川がいた。
屋上以外では会う事のない奇妙な関係だった。
だけど、「あの日」から早川が屋上に来ることはなくなった。
今でも時々、最後に見た早川の顔を思い出す。
偶然か必然か、止まっていた時間が動きだす──…!

3年の空白、めぐりあい、合わさる時間、新鋭・苑生が描くモラトリアムラブ

作品情報

作品名
被写界深度(下)
著者
苑生 
媒体
漫画(コミック)
出版社
大洋図書
レーベル
H&C Comics ihr HertZシリーズ
シリーズ
被写界深度
発売日
ISBN
9784813031628
4.4

(363)

(227)

萌々

(84)

(32)

中立

(15)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
34
得点
1582
評価数
363
平均
4.4 / 5
神率
62.5%

レビュー投稿数34

文字情報のない文芸作品の如し

苑生さん原作の「兎の森」の音声作品から入り、兎の森が完結しないまま休載状態のため居たたまれなくなり、兎の森以外の唯一の商業作品であるこちらを上巻と同時購入して一気読みしました。

兎の森ではカラーページのあまりにも美しい「光」の描き方に掴まれてしまったのですが、この下巻の表紙は更に好みで、飾るためにもう1セット買い足してしまい、2セット所有するという惚れ込みよう(笑)

作品の下巻だけしか読んでいないという方は稀だと思うので、上巻を読んでいること前提にレビューさせて頂きます。

上巻から3年の月日が経過してモラトリアム期真っ只中の大学生になった2人の話です。

僅かにしか登場しない人物も、それぞれの信条や人となりがわかるような言動があり、モブとは呼べないくらいに肩入れしたくなる魅力に溢れていました。

上巻では気持ちの伴わない性的接触でしたが、こちらは2人の気持ちが成就して愛情のある性行為に進展しています。

画力の高さでどちゃくそエロいのに、やり取りが可愛らしくて思わず微笑んでしまう苑生ワールド、大好きでした。

目指すものがはっきりしている2人ゆえ、大事にするものの優先順位、同性カップルへの社会的問題など、この先に様々な障壁にぶつかるのだろうなと、いちBLコミック作品とは思えない想像が膨らみます。

苑生さんの作品の素晴らしいところは、ハッピーエンドではあるのですが、どこかで「永遠ではないかもしれない」という不安定さを予感させる、モラトリアム期への切なさと儚さへのリアリティです。

ラストがステージ上の何気ない姿をカメラに納めるシーンだったのは「永遠ではない一瞬」を切り抜いている象徴ようでハッとさせられました。

でも、それが人生......という諦めと悟りが入り交じった感情が湧き、「説明」する文字情報は最低限で、描かれた絵から「感じ取る」苑生さんのこの作品は「文字情報なき文芸作品」を読んだような充実した読後感に包まれます。

これまで読んできた漫画の中で一番好きかもしれません。
なので、もっと描いて~。
(言うは易しでごめんなさい)

2

期待をはるかに超える素敵な作品

最近初めての作者様の作品を読み漁っていますが、その中でも出会えてよかったと思える作品です。

ストーリーは自然な感じで、屋上での紺ちゃんと秀の会話を中心に、学生時代にある
心の揺れや憂い、不安、もやもやを丁寧に描きながら進んでいきます。
秀くんは紺ちゃんと話すことで、昔の傷と向き合って、自分を解放していく。
音楽がすきだと再認識していく。
一方の紺ちゃんは、いつも自然体でブレない。かっこいい。
紺ちゃんが秀に「誰かのために捨てるのではなく、自分のために選ぶ」と。

2人が再会してからが、かわいくて大好き❤
絶対最後まで読んでいただきたい。
最後のほうで、紺ちゃんが秀の寝顔を撮影するところに愛を感じました。
表紙が好みすぎて、そこから入りました。絵もキャラクターもストーリーも
何もかも好きでした。
こんなに素敵な作品に出会えて、感謝です‼️‼️

1

この先の2人も見たかった

あれ?、なんか雰囲気違う。髪型が違う?って思ってたら3年経過してた。紺野くん大学生しながら写真撮影のバイトしてる。
多田さんとの会話で、この3年間の出来事がわかる様になってるの。多田さんが若者の恋バナ聞くの大好きってなってんの面白かった。
そうか、紺野くん同じ彼女とくっついたり離れたりしてたんか。カッコいいからもっとたくさんお付き合い経験あんのかと思っちゃってた。

3年間離れてる間ずっと気になってた早川くんと再会しちゃうんだよ。やっぱり、結び付きある人とは離れてもまた出会うんだろうな。
最後に会話を交わした時からずっと早川くんへの感情はどういうものなのか考えてた紺野くん。
再会後、相変わらずカッコいい紺野くんにドキドキする早川くん。あんなに来るもの拒まずヤリチンだったのに、今は違うのね?やっぱり、音楽再開したから?それとも、紺野くんの事がずっと気になってたから?

お酒が入るとつい飲み過ぎて陽気になるわ意識無くなるわの紺野くん。朝起きると知らないお家って事もよくあるそうなのに、女の人に迫られたら自然に避けてたんだって。

きゃーーーー、二人とも二人ともやーーーーん♡
なんか、ハタチ過ぎて見た目大人っぽくなってるけど、純愛やん?
いざ、想いが伝わりあって致しましょうか♡ってなった時、早川くんがネコなのが意外だったけど良かった。最初の強姦まがいの時は、早川くんがタチだったからそうなんのかと思いきや、離れてる間に見たゲイビで紺野くん似のタチにされてる相手が気持ちよさそうで………。ってそんな理由?貪欲だし、若さゆえの柔軟性。
結局最後まで致さないままで終わってしまった。
この続きは、小冊子の方であるのでしょうか?
電子配信されてるので、また読みたいと思います。

苑生先生の作品は、眼福。とにかく顔がいい。私の好み。ページ捲る度にカッコよ………。ってなる。
基本的には、高校時代の早川くんがドンピシャなのだけど、大学生の紺野くんもカッコいい。

このお話、先生続き描いてくれないかな?

1

早川、よかったね!

扉がバタンと閉まり、早川が屋上に来なくなってから3年の月日が経ち、二人は二十歳に。

たぶんそんな別れ方をしたからこそ、紺ちゃんは早川のことを何度も反芻し、早川への気持ちが熟成したのでしょう。

改めて上巻を見直すと、屋上でのキスの後「お前本気で言ってんのか?」と言ってる紺ちゃんの表情、嫌がってないように見えるんだよねー。
驚いたというか、考えているというか。

多田さんのお友達の梅ちゃん、パンセクシャルなんでしょうかね。
確かに、はなから恋愛対象から人類の半分を除外するなんてもったいない気もする。
梅ちゃんの言葉を聞いて、紺ちゃんもストンと腑に落ちた感じ。

早川は三ノ輪と入谷という友達を得る。あと杏ちゃんも。
音楽に打ち込み、音楽を忘れるための性行為が必要なくなった。

恋人になった紺ちゃんとのベッドでのシーン。
枕元に置かれたローションとゴムはレジ袋と共に置かれ、買って来たばかりと予想される。
早川くんは一途に身持ちを堅く過ごしていたのね、と実感。

そう言えば表紙ですが、あれは早川が紺ちゃんのテーマソングを歌っているのかな?
そんな早川を近くで見ていたいという紺野が見つめている。
上下巻並べるよりも向かい合わせにするのが相応しく思えて、ふとやって見ました。

1

「お前だからした」

ここの台詞の紺ちゃんが尊くて物理的に頭抱えました。好き

そして!そっからの早川の告白リターンズ。たまらん。なんだこいつら超可愛いつらい!でもしあわせ!!!!

タダさんの友達(名前がわからない)の助言も、きっと役に立っているから、やっぱり世界はカラフルな方がいいなと思う

短髪の紺ちゃん爆イケです。ありがとう

そして!無事にゴールインしてエッチしよ、ってなったときの「お前どっちやりてーの」「こっちやってみたい」「汁ダラダラの方?」「ダラダラの方」っていう会話がなんかマヌケで可愛くて大好き!そしてやっぱりマヌケな彼シャツ、可愛いよぅ、、可愛すぎてつらい

なんかバーン!ずっぷり!みたいな初心者らしからぬ初回からどエロいセックスするカップルも大好きなんですが、変に潔いクセにモダモダしてるのもリアルで可愛い。注文の多い早川も可愛い(ウケなんだろうけど元ヤリチ●だけおっていろいろ手慣れてる感あってイイネ)

くっつくまでが楽しくて、そのあとはあんまり萌なかったりするんですが、この二人はその後も見たいです。可愛いなあ、、余韻♡

1

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