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再婚同士家族で義母と義弟に邪険にされてきた史佳(受け)は就職によりやっと実家を出ることになりました。条件その他がとても気に入って決めた新居でしたが、引っ越し直前になり引越し先の都合により引っ越しできなくなります。不動産会社との交渉で、新居先の住人でオーナーの朝比奈(攻め)の部屋でシェアしてもらえることになります。フードコーディネーターの資格も持つほど食道楽な朝比奈に美味しい食事を食べさせてもらい甘やかされて、人と距離を取りがちな史佳もどんどん心を開いていくのです。
両視点があるのでお互いの気持ちがよくわかって安心して読めます。
史佳は実母を早くに亡くし、義母の精神的虐待に加え、義弟の口撃と暴力にさらされてきたため、人からの悪意に敏感で人との付き合いに臆病です。
早く家を出たいと思っていましたが、世間体を気にする義母により大学卒業でやっと家を出ることができます。
同居人の朝比奈は優しく大らかで、適度な距離を取りながら接してくれます。初めは朝比奈を理想の男だと思い尊敬していたのですが、一緒にいるうちに、朝比奈が好きだと気がつくのです。
朝比奈は大会社の御曹司で実家の会社で役員をしながら、生前贈与で貰った土地を使ってビルオーナーなどもしている青年実業家でもあります。史佳を気に入った朝比奈は急がずゆっくりと史佳が自分に慣れるのを待ち、美味しい食事を用意し甘やかします。
初め、家族が訪ねてこないようにという配慮もあってシェアハウスにしたとこのとで、この義理の母子が話に絡んでくるのでは警戒していましたが、案の定この義弟によりひと波乱起きます。彼の暴走により二人の仲はうまくいくので義弟にとっては大変不本意な結果になったのですが、二人が素直に自分の気持を表に出せて良かったです。
義弟くんも母親が史佳を邪険にするのをかばってあげてたら違った結果になったのにと思うと本当に馬鹿なことをしたものです。
ストーリーは王道で楽しかったのですが、少々読みづらかったところもありました。
このシェアハウスは4室で一部屋二人でシェアします。
シェアが決まった直後住人が次々やってきます。既に送ってしまっていた荷物の引き取りという形で隣人がやってき、史佳がいるはずだった部屋の夫婦が謝りにやってき、朝比奈の従兄弟と友人で恋人同士でもある二人がやってきます。住人は皆いい人たちで人見知りな史佳に親しげに話しかけてくれるのですが、いきなりポンポン会話が続いて、ちょっと史佳と共に置いてけぼりにされてしまいました。
特に最後の恋人たちは、いきなり史佳に恋人を取るなと牽制しはじめたり、朝比奈の作った朝食の産地の話をしたり、史佳との個人的な会話も全然していないのに、会話を展開するので、誰が誰かわからなくなって、何度も前に戻って今の会話は誰のかと確認する羽目になりちょっと時間がかかってしまいました。
また、食道楽な朝比奈は食材にも凝っており、世界中から自分の気に入った食材を仕入れてきます。産地などを尋ねられたら滔々と答えるので、大量の食材の産地が並べられるシーンが何回かあります。
産地がどうのなんてどうでもよくなってしまって、途中から流し読みしてしまいました。
義母・義弟に虐待を受け、父も頼りにならない中で、心を閉ざした受けがスパダリ攻めに甘やかされて心を開き惹かれていく王道ストーリーで、とても好みの内容でした。
ただ、話自体は二人がくっついたらすぐに終わってしまうのでそこが少し残念でした。その後の二人の甘い生活をもう少し読みたかったです。
今まで、傷つけられ続けてきた史佳がこれからたっぷり朝比奈に甘やかされて幸せになって欲しいです。
ちょっぴりほろ苦い部分がありつつも、ほのぼの癒される甘くて優しいお話でした。
内容ですが、引っ越し前日に、契約物件のアクシデントから、引っ越し先に入居出来なくなってしまった史佳。とりあえず、不動産会社役員でオーナーでもある朝日奈と、ルームシェアする事になります。そこで、料理作りが趣味で食にこだわりを持つ朝日奈から、あたたかく甘やかされ、世話を焼かれて-・・・というものです。
これは私だけかもしれませんが、文章がすごく読みにくいです。カチリと硬い印象で、断定調。リズムがとても掴みづらく、毎回読むのに通常の倍程も時間がかかります。スルスルと頭に入って来ないので、1行読んでその都度理解するのに時間がかかるのです。文章自体が、独特で個性が強いと思います。
と、文章は読み辛く感じますが、設定や内容は好みです。特にコメディ系が独特の面白さでよく読んでいるのですが、今回はとにかく甘いほのぼの同居ものです。
二人が住んでいるテラスハウス風の住宅には、カフェやブーランジェリーが併設されており、住人はイケメンだらけ。皆で集まって朝食を共にしたり、なんと言うか昔の長屋風雰囲気。住民が皆仲良しなんです。
そして同居相手の朝日奈はスパダリ。料理が趣味と言うだけあり、食材一つとってもこだわりを見せ、美味しそうな料理で史佳を餌付けします。
この料理がすごく効果的に使われており、併設のカフェのコーヒー豆を使ったコーヒーに、ブーランジェリーのバケット、お取り寄せのソーセージに色とりどりのサラダとお洒落な朝食から、チキン南蛮みたいな家庭料理。そしてお祝いにはテーブルセッティングからして凝っている手作りコース料理。
共に食卓を囲み、日常の家庭料理や特別なとっておきの食事なんかを重ねる事で二人の距離が近付いていくのが、なんともあたたかい空気に満ちていて優しい気持ちにさせてくれます。
そして、血の繋がらない継母や義弟から冷たい仕打ちを受けて育った為、内向的で人見知りな史佳。そんな彼が朝日奈からあたたかく世話を焼かれ、心を許して懐いていくのがほっこりすると共に、「良かったね」とホロリとした気分にさせてくれます。
自分の気持ちを自覚した史佳が、意識しすぎて避けてしまうと言うすれ違い部分や、暴力を振るっていた義弟が現れと緊迫のシーンはありますが、なんとも癒しに満ちた甘く優しいお話でした。
表紙にピンと来た方は、読んでみて下さい。
出てくる人物全てがイケメン。
攻は、スパダリ。受は、人との接触が苦手で自分の魅力を認知してない子。
舞台は、パン屋さんとカフェが併設しているメゾネットで、攻の朝比奈と同居するようになった史佳。
もう、嬉しくなる設定満載です。
今まで家族に虐げられてきた史佳が、朝比奈に出会い幸せな暮らしを知っていく物語。
朝比奈はバイだけど、史佳はノンケ。そんな朝比奈の性癖をぶっちゃけられても、嫌悪感を抱かずにいる史佳っていいなぁ。
かなり鈍いけど、そこも可愛くて無意識にキュンキュンする言葉を投下してくるから、朝比奈が落ちるのもわかる!
家族から守ってくれるだろう朝比奈との生活がホント羨ましいく感じます。
こんな街に住みたいなぁと思う設定で、読んでいて楽しかったです。