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縄師と風俗で働く少年と緊縛絵師と、まるでストーリーのあるゲイビのような物語は、遠藤りさをさんの絵がとてもよく合っていて、映像が頭の中で流れ出します。
そういった意味で、ある種異色なんですが、とても楽しめるしキャラクターも魅力的で、エスエムスキーの自分にはとても満足な一冊でした。
父親が結構有名な縄師の二代目の縛斗は、修行なのか父親の気が向かない仕事を回されがちで、その日もホモ系の撮影の縛りに呼ばれていました。
そこで出会ったのが、まだ風俗の仕事を始めたばかりの凛でした。
縛りは別人だったものの、凛の姿に目を惹かれ思わず勃ってしまっていたのでした。
この若者たちが、こうした風俗関係の仕事をしているのに前向きで擦れてなくて、純粋なのが気持ち良い源ですね。
縛斗は元々ノンケでどうしたらよいかわからないということを素直に言うし、凛も縛斗を尊重して、初心で挿入までしない関係というのが何か新鮮でいいのです。
凛はMなんで、この仕事をしているのですが、実はそれには過去があるのです。
縛斗は縛りをしているからといって、決してSではなく、純粋に芸術として、仕事としての縄師であるのがいいのかもしれません。
『がんじがらめの本気』で緊縛絵師の霧島春雷という人が登場します。
彼は、その妖艶な絵で密かに人気の絵師なのですが、実は16歳の美少年!
荒れ果てた一軒家で一人で暮らしている、とても謎の人です。
そこに、縄として縛斗と、モデルとして凛が呼ばれるのです。
春雷は生粋のサドで、それはとてもとても素晴らしいSを見せます。
凛も奴隷として、とても良い反応を見せ、その描写は興味深く面白い。
下世話ですが、尻に筆を挿して「恥」と言う字を書かせたり、男根で毬を転がさせたりと、他で見られないプレイが見られますww
春雷の年齢に合わない言葉遣いが魅力的です!
その後、春雷は凛を2度程呼び出すのですが、好きになっちゃったみたいなんです。
この春雷の失恋がとってもとってもキュンときます~~!!
Sのはずの春雷が凛にしがみつき「挿れたいよー」って言うのww
16歳の少年の素顔ですよ。。。(涙)
その春雷がどうしてこんなに若くしてこんな絵を描くようになったかというのが『エディター山口の日記』
幼くして奴隷調教に秀でた天才!とでもいいましょうか。
本当にこんな子供がいたら怖いですが、面白いです♪♪
主役のカプは本当は挿入をしたいのに、互いを思いやってしないでいました。
凛が仕事を辞める時、初めて一つになることができるのですが、それがまた初々しくて、いいのですww
SMの世界なのに純愛がある。
決して汚れていない世界がある。
感動というわけではありませんが、職業としてのSMの在り方、風俗の在り方として、とても身近に感じられる世界でした。
作者さんの後書きも面白いですw
JUNE編集部が奴隷部屋になってますwww
春雷のその後が見たいなーー、最近この作家さんの作品見てない気がするので、期待しているのですが。。
縄師×ウリセンボーイの、耽美でありながらハードコアな雰囲気の作品でした。
あらすじでは、凛の憧れの人が自分の父親であることを知ってショックを受ける縛斗…という展開のようですが、それはお話のメインではなく、ストレートの縛斗とゲイでバリウケの凛が非日常的な――彼らにとっては極めて日常的な日々を過ごして恋に落ちるという甘めの物語です。
うーん…私にはちょっとハードルが高かったかなぁ。縄師のお仕事の描写は面白かったです。