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『ときめき古城ロマンス』3作目です。
実は、このシリーズタイトル『ときめき古城ロマンス』で完全に引いてしまって、さすがに無理か・・・と後回しにしてたんですが(・・・ええまあ買うのは買ったんですけどね)、明神さん表紙イラストがとても綺麗なので思い切って読んでみました。←特にこの3作目の表紙がホントに素敵で、これ読みたかったからとりあえず1作目から順に読んでみたというのが正しい。
他愛ないと言えばもうその通りなんですが、でもこういうのも好きだ。
ヴェネチアの謝肉祭(カルネヴァーレ)を舞台にした、ロミオとジュリエット風味(一応ロミオとジュリエットなのはメインCPではなくそれぞれの兄妹CPですけどね)のラブストーリー。
兄の結婚に恋人の兄・レオーネ(攻)が反対なので、イタリアに呼ばれ説得して欲しいと頼まれた郁(受)。
でも、確かにレオーネは強硬に反対はしてるんですが、結婚式はもう決まってるんですよね。招待状さえ(親戚含め)もう発送されてるという。
なんか『説得』自体形だけな気はしましたが、まあそれは置いといて。
重要なモチーフになるのは仮装して楽しむ謝肉祭(カルネヴァーレ)です。そう、仮装です。『いつもの自分とは別人になって~』ってヤツですよ。
ちょっとした偶然で天使の仮装をすることになった郁が、祭りの街で絡まれたところを黒騎士の仮装をしたレオーネに助けられ・・・という絵に描いたようなお約束です。
しかも、レオーネは当然郁が誰だか気付いていません。
もともと、妹と郁の兄との結婚に反対していて、その結婚相手の弟である郁など気にも留めていないというのもあるでしょうが、天使の仮装と顔の上半分を覆う仮面のせいなんですね。
これはこれでいいんです。もう様式美です。
お互いが惹かれあい、夜毎に祭りで約束して会うようになります。もちろん仮装姿で。
レオーネは郁の正体にまったく気づいていないし、郁は郁でレオーネを騙していることで良心の呵責を覚え、しかも自分は兄の結婚式のためにイタリアに来ただけで、いずれ日本に帰らなければならない・・・
ストーリー展開は完全に先読みできるし、すれ違いもまさに想定内でそれこそわかりきってるのに、ワザとらしいと思わずに読めて郁の切なさも味わえる。私はこういうのアホらし過ぎてシラケて醒めちゃうことも多いんですけどね。
真船さんはそういうところがスゴイと思う。←いえ、ダメだと思うのも多いんだけど・・・
ストーリーとしては言うほどのことは何もないんですが、とにかくふんわり優しくて甘~いお話。
何も考えずにあまあまに浸りたいときにはピッタリです。
あ、同じイタリアということで、シリーズ1作目のCP(アドルフォ×千裕)も通りすがり(?)に出演してます。郁に天使の仮装を譲ったのがこの2人なんですね。
こちらの2人もあまあまで幸せそうでした。
しかし、千裕が本編よりも大人っぽいイメージでしたね。たぶん時間的には1作目からそれほど経ってないと思うんだけど。
郁よりはいくつか年上だから、対比でそう感じるのかな?