電子限定おまけ付き
うさ耳カチューシャでイケメンDr.とお近づき!?
ちょっぴりファンタジー風味のほのぼのラブコメディ。
・・・ーかと思いきや主人公成長ものでした。
いやもう最初はかわいいだけのかなり考え無し主人公が、ウサ耳を付けてイタい事をやってる・・・。そこにハイスペの攻め登場と、それこそまさにかわいいだけのラブコメかと思いました。
失礼ながら「小中先生、こんな無難なお話が書きたかったのだろうか・・・。やっぱ3冊連続刊行となると、こんな薄っぺらい作品になっちゃうのかしら」と心配になりましたが、やっぱり読ませてくれる作家さんです。深いです!!
私は泣いてしまいましたが、動物ものに弱い方はもれなく泣けると思います。
内容です。
イブに失恋した大学生・冬。たまたま会った事から、親切にしてくれた冬のマンションのオーナーで獣医師の秋坂に憧れを抱きます。
そんなある日、具合の悪いおじいさんに親切にした所、動物の言葉が分かる「ウサ耳カチューシャ」を貰います。その不思議な力で患畜の問題を解決し、二人の距離は近づきますがー。
35才獣医師でハイスペの秋坂と、21才大学生の冬との、年の差ものでもあります。
先ほども書いたとおり、この冬がかなりの考え無し。可愛くはあり、根は素直でいい子だと思うのですが、とにかく浅はかなのですね。
恋人と素敵なイブを過ごそうと、見栄を張って新しいコートを買い、学生の身分で根が張るプレゼントを購入。ウサ耳カチューシャを手に入れてからは、公園で仲良くなったノラウサギのコムギや、半野良のコモモ母さんから動物の情報を仕入れては、得意満面で秋坂に報告に行く、といった感じで。ただ、浅はかではあるのですが、ちゃんと反省する事は出来る。「親が一生懸命仕送りしてくれてるのに、自分は仕送りやバイト代を恋人に見栄を張るためにつぎ込んでしまった・・・」と、ちゃんと気付いて羞恥心を覚えたりする所に好感を持つのです。アホな子ほど可愛いと申しましょうか・・・。
そして攻めの秋坂ですが、こちらはイケメンで獣医師、穏やかで優しい性格とかなりのハイスペ。ただただ包容力があり優しいスパダリかと思いきや、彼は彼なりの悩みや葛藤があって、としっかり人間味のあるキャラクターでした。
あと、聖人君子ぽく振る舞いながらも、冬の下心などお見通しで、好意を持ってる彼と近付くために気づかないふりをしてたりするのにも萌えました。意外と腹黒い。
秋坂と親しくなって有頂天な冬が、もっと秋坂に褒められたり近づきたいと軽薄な行動をする-。読んでいていかがなものかと思っていると、その事に自分で気付き、ちゃんと自分の浅はかだった部分も認めて謝罪しに行くのです。成長の痛みと言うのでしょうか。
軽蔑されるかもと思いながら、それでも謝罪しに行く姿に胸を打たれるんですね。
それと、思わず泣いてしまった野良ウサギ・コムギとのエピソード。これは切ない。動物の本当の幸せとはと、ちょっと考えさせられたりして。このあたりが深いなぁと思います。
評価を『神』にしようかとも思ったのですが、主人公の成長に重きがおかれていて、恋愛部分がやや弱いという事で『萌2』にしときます。やたら可愛い表紙やタイトルに反して、ややイタい所も多いのですが深みのあるストーリーで楽しく読めました。
意識して作家買いしているわけではないのに、
気が付くと買ってしまっていて、
「あれ?これも小中大豆先生だ」と
読んでから気づくこと数回。
ということは、私の好みど真ん中だということなので
もういっそ作家買いリストに入れておいた方が
いいかもと思いました(笑)
表紙のかわいらしさや、あらすじの感じから
もふもふいちゃ甘ラブコメだと思って
すっかり油断していましたが、
途中から号泣しながら読みました。
攻めの秋坂先生が獣医で動物病院のオーナーなので
確かにお話がこういう方向に行っても
おかしくはありませんが、
ウサ耳カチューシャをつけると動物と話せる
というファンタジー設定なので、
ほのぼの展開のまま終わるかと思いきや...
以下、最大のネタバレをします
冬が公園で知り合い仲良くなる
野良うさぎのコムギ(表紙の子)、
死んじゃいます(T_T)
私も一昨年、愛犬を亡くしたので
読み進めるのが辛くて仕方ありませんでした。
しかも冬はウサ耳カチューシャのおかげで
コムギと会話ができるので、
コムギの最後の言葉を聞いて、
お願いを叶えてあげることもできます。
それはとても良いことだと思いますが
普段のコムギなら絶対に言わないようなことを言うので、
ああもう本当に最後なんだ、
というのが否応なくわかって
涙が止まりませんでした。
これは、ペットを亡くしたばかりの人が読んだら
立ち直れないのでは...?と
ちょっと心配になったのですが、
そこはさすが小中大豆先生。
悲しいままでは終わらず、
希望のあるエピローグで締めてくださっています。
最近、ケモミミやもふもふを立て続けに読んでいますが
癒されるだけじゃないんだな(笑)と
改めて思った1冊でした。
電子書籍で読了。挿絵なし。あとがきあり。『電子書籍版おまけ』(多分特典ペーパーだと思うのですが、これは読まないとだめなやつ)と『honto電子書籍版おまけ』(これはまさしく『おまけ』)あり。
思ったより得点が伸びていなくて吃驚。四つ足好きにはたまらない話なのに。
大学一年生の冬くんはイブの夜、高校時代からお付き合いしてきた遠恋の彼氏にデートをドタキャンされるという手ひどい振られ方をします。おまけに財布をすられてしまって、今晩の夕食にも事欠く始末。途方に暮れている彼を見かけた、大家でイケメン獣医師の秋坂がおつかいもののハムと缶詰、おまけにクリスマスケーキを分けてくれます。動物が苦手で、大家を避けていた冬くんは、初めてあった秋坂に親切にされていたく感激し、その日から秋坂を『心のアイドル』として憧れています(恋愛対象ではありません「そんなの恐れ多い」という態度です)。月日は経って冬くん三年生の冬。三度目の失恋の直後に彼は大きな荷物を持ち、具合が悪そうなお爺さんと出会います。見るに見かねて、家の近所まで送ってあげた冬くんは、そのお爺さんから『聞き耳頭巾』だというウサ耳カチューシャをお礼として貰います。半信半疑でカチューシャを付けてみると、本当に猫の親子の会話が聞こえました!たまたま耳にした犬同士の会話から、体の調子を悪くしている事を知った冬くんは、またしても見て見ぬふりが出来ず、秋坂にそれを訴えます。犬の病気の早期発見が出来た秋坂から、お礼として食事に誘われ、冬くんは「このウサ耳カチューシャで秋坂先生と親しくなれるかも」と、公園で出会ったノラ兎のコムギの力を借り、情報収集を始めます。しかし、動物たちの声を聞き続け、秋坂の治療に接していく毎に、自分の不純な動機に疑問を持つ様になって……
冬くん、いい子だ!
一番の感想はそこ。
いじらしいとか健気っていうのとは違うくて、ホントにいい子なの。
で、その『いい子ぶり』が鼻につかないのですよ。
動物の声が聞こえる様になって、人間に話しが出来ない、でも人間に頼らざるを得ない彼らの悲哀について、ちゃんと考えちゃうんですよね。
それと同時に、このお話で私が思ったのは『言葉を額面通りに受け取って良いのか』ということと『傷ついた心が人(この場合、動物だけど)を信頼できる様になるのは時間がかかるけれど、その時間が大きな悲劇をもたらすこともある』ということ。
これはコムギに関するエピソードなんですけれど、涙無くして読めませんよ。
具体的には書かないでおきますので、是非読んで泣いてください。
物語の中で悲しむ冬くんに対して、秋坂が言う科白もすごく心に響きました。
私もある程度歳をとって、悲しいさよならを何度か経験しているので、この言葉は浸みた。
どうして、私の側にはこういうこと言ってくれる人がいないわけっ?!(やつあたり)
終始可愛い!主人公の冬がウサ耳カチューシャをして、動物とおしゃべり。もうこれだけでも可愛いのに、住んでいるマンションのオーナーであり、動物病院の院長の秋坂との接点のために健気なところも可愛い。
秋坂も絶対好意があるだろうなぁという雰囲気を醸し出しながら、中々直球ではいかないあたりが、ニヤニヤ止まりませんでした。
こんな感じの常にキュンキュンして可愛らしいお話を久々に読んだので、癒されました。
動物との会話や、不思議なおじいさんなど、現実では有り得ない設定のBLですが、これもありかなぁと感じました。挿し絵も作品と合っており、ほっこりいいお話でした。
獣人ものかなと読み始めたら秒で違ったw
一生懸命な受がとてもとてもイジらしく可愛いお話しなのであります。
クリスマスに恋人にひどいフラれ方をした受。
声を掛けてくれたのは大家でもある獣医の攻。
優しい攻を好きになってしまった受が、
老人を助けたお礼にもらった、動物の声が聞こえるようになるウサミミカチューシャを
駆使して攻にお近づきになりたいと奮闘する話。
あの家の〇〇ちゃん、どーらしい、あーらしい。
そんなところからスタートして
最後はウッカリ泣いた。
ウサギのコムギとのエピソードがすごく好き。
最初、動物は苦手だと思っていた受。
近づきたいためだけにやっていたことが~なラストが良かったです。
さわやか好青年風の攻もこんな下心あるんだよw
な攻のきゃらも割と嫌いじゃなかった。
表紙も含めファンシーなお話でした。