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漂流船の謎のメッセージに導かれ、三四郎とカイが向かった先は廃棄された軍事基地『ウノ』。
そこで二人は、攻撃を受ける、という手荒い歓迎を受けるが、そこにいたのは三四郎の予想通り、三四郎の古い仲間である黒幇の指導者バサラだった。
バサラは三四郎をある計画に引き入れるために呼び出したのだった。
「協力して欲しい」というバサラの申し出を、三四郎ははねつけるが、そこにはもう一人、意外な人物がいた。
その人物とは、以前、三四郎たちが乗っていた船を乗っ取ろうとした連邦の士官・グイドとその部下たちだった。
グイドとバサラは手を組んで、三四郎を呼び寄せ、三四郎をその計画へと加担するよう迫る。
この物語のみどころは、カイさんの嫉妬! だと思います。しかも、無自覚……。
自分でわかってないという状況ほどたちの悪い状況はないと思いますが、本当に、カイさんはわかってないんだから、ある程度はしょうがないんだと思います。
「自分としてる時に他のことを考えるのは許さない」
って、確かにカイさんのプライドの高さから考えれば、当たり前の台詞だと思いますが、でも、そうじゃない何かがきっとあるはず……だと思います。
このカイさんの暴走っぷりは普通じゃないので(苦笑)
早くカイさんが自分の本当の気持ちに気が付けばいいのに……と、思いますが、気が付かないから、この二人の関係は面白い……というのもあるかもしれません。
本編自体は、国際紛争へと巻き込まれるかもしれない危険な事態に二人は追い込まれていきます。
続きが楽しみです!
シリーズ第7作、その2。
前巻でジュール=ベルヌを飛び出した三四郎とカイ。
某姐様は、新婚旅行か~?と仰せになられましたが、いやそうかも。
確かに出てくる前に結婚もしたし(バディ登録完了!)、でも喧嘩したままだし、
困難バージョンに放り込むことで絆を深くさせようってパターンw?
ま、冗談はさておき、小さなシャトルに最大限の負荷をかけつつなんとか辿り着いたのは、
廃棄軍事基地『ウノ』。
そこで待っていたのは、三四郎が恩義があるらしい黒幇時代の仲間バサラ。
そして、デテキタデテキタ、宇宙に追放されたはずのグイド達一味。
キャプテン・モネが見つかったところから、これは予想されていた展開でしたが、やはり!
そして同じくとっかでまた出て来るんだろうなーと思っていた、マジェラの名前。
ということは、宇宙規模のクーデター&紛争に突入ですなー。わくわく。
黒幇の長ガネーシャも、いかにもスペースオペラに出てきそうなキャラで、
テンションが上がります。
と、どうも興味がBLと違う方向に走りがちなこのシリーズですが、
(そして説明とか話し合いとかが多くて、まぁ結構面倒臭くもありますw)
結婚wはしたものの、全然収束がつかないこの二人の関係も、少しずつ変わってはいます。
Hはヒートアップの一途を辿っているし(笑)。
三四郎のかつての女デリラの死を知った後、寄り添うカイが己も知らず涙する場面。
そしてその後のカイの呟き…、三四郎には届かなかった呟き…。
そして抱き合った後、静かに不器用に語り合う二人…。
ここからは戦いの日々が予想されますけれど、さて二人の新婚旅行はどんな顛末になる?!
最終章第2巻の今回はジュール=ベルヌから離れた三四郎とカイが新たな場所でこの先どうしていくかを決めるまで。
三四郎にとっては懐かしく、読者にとっては新しい登場人物もたくさん登場しましたし、これまで本編に出てきていたあの人物が再び出てきたり。
三四郎とカイが向かった先にいたのは三四郎の古い仲間で黒幇のバサラ。
バサラはある計画に三四郎を入れたがって。
更に、そこには以前対峙したことのあるグイドまでいて―――。
ひとまず2人で向かったものの、まだ関係が修復?されきっていない2人。
小細工をしたりする三四郎だが、全てカイに見透かされていて。
それだけきっと三四郎に前回(前巻)で裏切られたことが気に食わなかったんだろうなぁ。
振り切ろうとする三四郎をどこまでもついていこうとするカイが印象的。
バサラとは昔の縁も恩もあってできるだけのことはしようと思っていた三四郎。
けれど、そこにグイドが加わって更にややこしいことになっているのを知って。
その思惑の方向性に相容れないものを感じながらも、周りの状況とかもあって…。
ここでグイドが登場しサーシャやらマジェラの名前も飛び出したり。
これまでのお話がこのお話の複線的要素も含んでいたことにスゲーと感嘆するばかり。
そうして、今後の方針を決めていく巻でもあったのですが。
それとは別に?
今回、以前登場したザナの件で元カノ?のデリラの話題にもなるのですが。
デリラが事故で亡くなっていたことを知ったあとの、カイと三四郎の2人のやりとり。
というか、ベッドでのやりとりが非常に印象的でした。
ベッドに入る前のデリラについて話している時のカイの涙も印象的だったし、ベッドで無意識にデリラにするように触れる三四郎になんともいえない感情を抱くカイにもせつなくなったり。
事後のデリラを悼む三四郎の背に触れるカイとのやりとりも印象的。
本の中盤はずっとバサラたちとの話し合いみたいな感じだったので、前半と後半の濡れ場は印象に残りました。
どちらも一筋縄ではいかないというか、これまでのただ抱き合うものとは違っていて。
前半の駆け引きめいた攻防も後半のせつなさを押し隠すようなやりとりも。
カイが当初とはかなり変わったんだなぁと感じさせられます。
あと。
沖さんの描くバサラが素敵だ。
そして、グイドに無駄に色気がある!!
グイドとサーシャは久能さんのお気に入りなんだろうか?再び登場ですね。
「青の軌跡」を読んだときにカイと三四郎の印象が強くて、この話に関しては脇カプは個人的に不要なのであまりグイドとサーシャには興味がないんです@ごめんんさい
三四郎とカイのカップルの対比なのかなぁ。
なんとなく全く違うカップルではなく主役二人と同タイプのカップルでしかも縮小版って感じがして好きじゃないと言うよりはやはり不要という印象がぴったり。
まだサンドラとロードの方が正反対で、居て楽しいと思ってしまう。
カイと三四郎の関係だけでグダグダドロドロなのに(収集付かないという意味で)似たように収集付かないカップルは読んでいて疲れます。
話しもタイトロープ1巻から停滞気味で、仕方ないのですが説明が多く宇宙時代の政治?紛争?語られてもそこに萌えはないのでもうちょっと完結に話が進められないのかと思ってしまう。
究極、カイと三四郎の関係以外に興味はないので、登場人物が増えたことと(黒幇の面々はみな面白いけれど)話の進行上の停滞が残念。
やはりシリーズを引っ張りすぎたかなぁと言う感は否めない。
ジュール・ベルヌを飛び出してまで広げるとなんか違う気がするのですが。
狭い世界で閉ざされて二人が逃げられない空間だからこそ、向き合わないといけないし、バディの関係に終始すると思うのですが。
とはいえ何があろうとこの話は最後まで読むと決めているので積読中の4,5巻目指して日々読書中(読み直さないと新刊を読む気にならないので)