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教育取締官・月島竜司シリーズ2冊目です。
2006年にプリズム文庫でも発売されています。表紙も挿し絵も同じなので、どちらを購入されても問題はありません。シリーズ3冊すべて比較をしているわけではありませんが、書き下ろしもなさそうです。
1冊目「沈黙の狼」と同様、男だらけの2時間刑事ドラマ再び、という感じです。催眠がキーワードになります。
主人公は、教育取締官の月島(攻め)。問題のある教育現場の内偵が仕事である。月島は体育教師として、同僚の佐倉は生徒として、特殊な教育方法を使うという一高校に潜入したものの、佐倉が負傷してしまい、戦線離脱。その代わりにやってきたのは、初事件で恋人になった高校生・白河青葉(受け)。青葉にも魔の手は伸びていき…という内容です。
1冊目の雰囲気はそのままに、サブキャラ佐倉を重用して厚みを出し、シリーズ2冊目らしいストーリーになっています。単独でも読めますが、前作を読んでいる方がより面白いです。
熱血でエロい月島と、竹のように清浄なのにエロい青葉が良いです。
28歳なのに高校生に化けられるファザコン佐倉にも注目です。
セオリー通りのままテンポよく話は進むので、あっという間に読み終えてしまいます。挿し絵も内容にあっていて良いです!
犯人探しのようなミステリー要素はありません。今回はアクションはほとんどありません。勧善懲悪の都合よい展開が、読んでいて心地よいです。
そのくせ、徐々に教育取締官が浸透して正体がバレるとか、月島の青葉への淫行が問題になりつつあるとか、リアリティも入っています。
作者様があとがきで書かれていた「見てきたような嘘」を楽しめる方には、オススメです!